ひぐらしだより
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一月三日
朝
つぶれるような思いに胸をおされ
目ざめる
あたたかいお茶をいれ
窓ごしの空を見て
まだ雲が
空にうつくしくいるのをたしかめて
新聞を読む
昨日死んだ人のことや
昨日たのしかったできごとが書かれている
政治はゆらゆらゆれて
ちいさな争いは大きく書かれている
子どもが親にだめにされていることや
大人が金を払って他人に話を聴いてもらっていること
B級グルメの大会について書かれている
絶望はいろいろなかたちでひとをとりこみ
ちいさな喜びは胸をつまらせながらかすかにいる
湯のみの中のお茶は澄んだみどりいろで
しずかに湯気を立てて私に吸われる
新しい年が明け
三度目の朝
胸にそっと手のひらをあてながら
幸せについて私は考えている
あの雲のように
刻々とすがたを変えながら
それでも空にうつくしくいるものについて
新聞をたたみ
今日をすごすために必要なすこしの勇気と
これからもずっとつづいてゆくかなしみを
テーブルのはしに立てかけて
一月三日の私はゆっくりと立ちあがる
***
みなさん、あけましておめでとうございます。
少し遅くなってしまいましたが、今年もどうぞよろしくお願いします。
昨夜書いた詩を載せました。
年賀状のかわりにするには、少しさびしいけれど。
生きていてよかったと思う瞬間が何度もあるような、そんな年になりますように。
つぶれるような思いに胸をおされ
目ざめる
あたたかいお茶をいれ
窓ごしの空を見て
まだ雲が
空にうつくしくいるのをたしかめて
新聞を読む
昨日死んだ人のことや
昨日たのしかったできごとが書かれている
政治はゆらゆらゆれて
ちいさな争いは大きく書かれている
子どもが親にだめにされていることや
大人が金を払って他人に話を聴いてもらっていること
B級グルメの大会について書かれている
絶望はいろいろなかたちでひとをとりこみ
ちいさな喜びは胸をつまらせながらかすかにいる
湯のみの中のお茶は澄んだみどりいろで
しずかに湯気を立てて私に吸われる
新しい年が明け
三度目の朝
胸にそっと手のひらをあてながら
幸せについて私は考えている
あの雲のように
刻々とすがたを変えながら
それでも空にうつくしくいるものについて
新聞をたたみ
今日をすごすために必要なすこしの勇気と
これからもずっとつづいてゆくかなしみを
テーブルのはしに立てかけて
一月三日の私はゆっくりと立ちあがる
***
みなさん、あけましておめでとうございます。
少し遅くなってしまいましたが、今年もどうぞよろしくお願いします。
昨夜書いた詩を載せました。
年賀状のかわりにするには、少しさびしいけれど。
生きていてよかったと思う瞬間が何度もあるような、そんな年になりますように。
by higurashizoshi
| 2011-01-04 14:20
| 詩