ひぐらしだより
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四大陸選手権2013(その2)
ショートダンスは13組が出場。優勝候補はバンクーバー五輪金メダルのカナダのテッサ・バーチュー&スコット・モイア、そしてバンクーバーでは銀メダルだったアメリカのメリル・デービス&チャーリー・ホワイト。
今、世界一を争ってしのぎを削りあっているこの2組のうち、メリルとチャーリーは以前アイスショーで演技を観ている。この組のすばらしさは圧倒的な身体能力とダイナミックな疾走感。そりゃもう感涙ものでした。しかもメリルもチャーリーもとってもチャーミングで、日本でも彼らはアイスダンス選手としては例外といえるほど人気を誇っている。
一方のテッサとスコットは、気品ある芸術的な表現力、信じられないほどの二人のユニゾン(調和性)が特徴。彼らから立ちのぼるオーラはほとんど聖性を帯びており、私はバンクーバーでのこの組の演技を観て衝撃を受けて以来、一度でいいから生で観てみたい!と思っていた。
今回初めて生で演技を観られることにドキドキして、ショートダンスが始まる前から「この同じ空間にテッサとスコットがいるんだ~」とクラクラするほどだった。
そしてアイスダンスファンとしてうれしいのは、今回の四大陸選手権には日本のカップルが3組も出場していること。これはほんとうに画期的なことで、これまでリード&リード組しかこのクラスの国際大会に出られなかったところを、ほかに2組がみごとミニマムスコアをクリアしてこの大会に出てきたのだ。
で、いよいよ始まったショートダンス。
現地で観ていると、意外なほどサクサクと進んでいきます。
最初の滑走はブリナ・オイ&水谷太洋組。ミスがかなりあったものの、がんばった~。
日本の第2カップル、平井絵己&マリオン・デ・ラ・アソンション組。おお?と思うほどいいじゃないですか。
スタンド席のものすごーく後ろから観ていても、キレのあるスケーティングがよくわかる!(写真が見つからなくて残念!)
そしてリード&リード。クリスのケガも完治したとのことで、伸び伸びとしたいい滑り。
このあたりの出場カップルからググッと実力が上がってくるのがよくわかる。生で観ると、どのカップルもミラクル、ミラクル!
ほかにも、今回私のお気に入りのカップルが出場していて、そのひと組がカナダのパイパー・ギルス&ポール・ポワリエ。組み替えて2シーズン目のカップルで、ポワリエくんは前のパートナーと組んでいたときからカナダ上位にいた実力派。
いやー、小気味よいキレと美しい滑り。組んで間もないのに、ほんとにパイパーとの相性がよかったんだなあ。
もう一組、アメリカのマディソン・チョーク&エバン・ベイツ。こちらも組み替えて2シーズン目、あでやかで切れ味のいい演技でぐんぐん進化中のカップル。
マディソンのしなやかな動き、ベイツくんもよくここまで合わせてくるようになったなあ! 今季は全米で2位、この組はこれからもっともっと伸びそうな予感。
そしてアメリカのマイア・シブタニ&アレックス・シブタニ。日本名、はるみとひでおの日系2世兄妹。ジュニア時代から卓越した技術力で名をはせてきた二人、シニア移行直後はすばらしい評価を得ていたものの、どうも昨シーズンから少々停滞の季節に入っている気配。
生で観ると、今の演技はスケールが小さいというか、伸びやかでないというか。プログラムもあまりこの二人に合ってるようには思えない…。今後に期待したいな。
そしてそして、初めて生で観たテッサとスコットは、最初のひと滑りからまるっきり別次元でした。
美しい…
ただただ美しい…
なんじゃこりゃ…
どうしてこんなに完璧な調和が二人の人間の間に生まれるのか。
まるで柔らかなクリームの上を滑っていくような、ぬめりのあるスケーティング。
リフトなんてテッサの体重が小鳥くらいしかない感じ。
夢を見ているような気持ちでいたら、あっという間に終わってしまいましたよ。
来シーズン、ソチ五輪後の引退(あまりに早すぎる!)を宣言した二人。どう考えても競技者としての彼らの滑りをこの目で見るのは最初で最後。名残り惜しくて、名残り惜しくて。
そしてメリルとチャーリー。テレビでは何度も観た「ジゼル」、生で観るとリンクをぐんぐん加速していくそのスピード、華やかなリフトの回転速度に目が回りそう!
ああ、フリーダンスの「ノートルダム・ド・パリ」も観たかったなあ。
ショートダンスの結果はバーチュー&モイアが首位発進。デービス&ホワイトが2位発進。
そのあとペアのショートプログラムで迫力を楽しんだあと、さあいよいよ男子ショートだ! リンクの製氷作業中にトイレトイレ! と思ってロビーに出たら、ドア付近になんだか綺麗な白人の男女がたたずんでいらっしゃる。
ん?と思って立ち止まってお顔を見たら…
さっきリンクで演技していたカナダのパイパー・ギルス&ポール・ポワリエ…
だよ? え?
頭真っ白。
タタとミミに知らせようと思っても、二人は先にトイレ(これがものすごい行列で大混乱)方面に消えていて、どうにもならない。
どうやら、演技を終えた選手の一部がスタンド席で観戦していたらしく、彼らも休憩でロビーに出てきたらしい。
せっかくこの至近距離でお会いしたのだから、話しかけたい!
すばらしい演技でしたよ、とか、以前から応援していました、とか、パートナーの組み替えうまくいってよかったですね、とか、昨々シーズンのプログラム「エリナー・リグビー」芸術的で大好きでした、とか…
し・か・し。
頭真っ白で英語なんにも出てきません。
そのとき、ものすごい好都合なことを思い出した私。
そうだ、ポールくん大学で日本語勉強してるんじゃなかったか?
なんかツイッターでも日本語でつぶやいてるとかミミが言ってたよ?
思い切って近づいて言いました。
「すばらしかったです!」(日本語)
ポールくん、にっこり笑ってくださいました。「アア!アリガトウゴザイマス」
通じた~。
隣でパイパーさんもにっこり。うわー、二人とも思ってたよりずっと小柄で、ものすごく細くて、顔なんて果物みたいにちっちゃくて綺麗。
こんな華奢な体であのパワフルな演技をしてるのか…
としばし呆然としてると、二人に気づいたらしいファンが周囲に集まり始めた。
とにかくロビーはすごい人なので、ああ、いけないこれはご迷惑…と離れようとしたのだけど、待てよ。タタとミミはきっと「お母さんだけ会ったの?私も会いたかったー!」と悔しがるだろうなあ。
せめて娘たちに見せてやりたい、と思い切って「写真を撮らせてもらってもいいですか?」とお二人に聞いてみた(もう英語しゃべる気ゼロ)。
「モチロンイイデスヨ!」と笑顔でポールくん。パイパーさんの肩を抱いてポーズをとってくださいました。
写真を撮り終えて後ろを見ると黒山の人だかりになっていて、「これからも応援してます」とお辞儀をするのが精いっぱいでした。
ポールくんパイパーさん、アリガトウゴザイマシタ!
と、いうわけで、話はいよいよ男子に入るのです。
もうリアルタイムでは大会全部終わってるやん、て気にしないで!
男子の話、あんまり書きたくないから引っ張ってるわけ…あるもんか!
今、世界一を争ってしのぎを削りあっているこの2組のうち、メリルとチャーリーは以前アイスショーで演技を観ている。この組のすばらしさは圧倒的な身体能力とダイナミックな疾走感。そりゃもう感涙ものでした。しかもメリルもチャーリーもとってもチャーミングで、日本でも彼らはアイスダンス選手としては例外といえるほど人気を誇っている。
一方のテッサとスコットは、気品ある芸術的な表現力、信じられないほどの二人のユニゾン(調和性)が特徴。彼らから立ちのぼるオーラはほとんど聖性を帯びており、私はバンクーバーでのこの組の演技を観て衝撃を受けて以来、一度でいいから生で観てみたい!と思っていた。
今回初めて生で演技を観られることにドキドキして、ショートダンスが始まる前から「この同じ空間にテッサとスコットがいるんだ~」とクラクラするほどだった。
そしてアイスダンスファンとしてうれしいのは、今回の四大陸選手権には日本のカップルが3組も出場していること。これはほんとうに画期的なことで、これまでリード&リード組しかこのクラスの国際大会に出られなかったところを、ほかに2組がみごとミニマムスコアをクリアしてこの大会に出てきたのだ。
で、いよいよ始まったショートダンス。
現地で観ていると、意外なほどサクサクと進んでいきます。
最初の滑走はブリナ・オイ&水谷太洋組。ミスがかなりあったものの、がんばった~。
日本の第2カップル、平井絵己&マリオン・デ・ラ・アソンション組。おお?と思うほどいいじゃないですか。
スタンド席のものすごーく後ろから観ていても、キレのあるスケーティングがよくわかる!(写真が見つからなくて残念!)
そしてリード&リード。クリスのケガも完治したとのことで、伸び伸びとしたいい滑り。
このあたりの出場カップルからググッと実力が上がってくるのがよくわかる。生で観ると、どのカップルもミラクル、ミラクル!
ほかにも、今回私のお気に入りのカップルが出場していて、そのひと組がカナダのパイパー・ギルス&ポール・ポワリエ。組み替えて2シーズン目のカップルで、ポワリエくんは前のパートナーと組んでいたときからカナダ上位にいた実力派。
いやー、小気味よいキレと美しい滑り。組んで間もないのに、ほんとにパイパーとの相性がよかったんだなあ。
もう一組、アメリカのマディソン・チョーク&エバン・ベイツ。こちらも組み替えて2シーズン目、あでやかで切れ味のいい演技でぐんぐん進化中のカップル。
マディソンのしなやかな動き、ベイツくんもよくここまで合わせてくるようになったなあ! 今季は全米で2位、この組はこれからもっともっと伸びそうな予感。
そしてアメリカのマイア・シブタニ&アレックス・シブタニ。日本名、はるみとひでおの日系2世兄妹。ジュニア時代から卓越した技術力で名をはせてきた二人、シニア移行直後はすばらしい評価を得ていたものの、どうも昨シーズンから少々停滞の季節に入っている気配。
生で観ると、今の演技はスケールが小さいというか、伸びやかでないというか。プログラムもあまりこの二人に合ってるようには思えない…。今後に期待したいな。
そしてそして、初めて生で観たテッサとスコットは、最初のひと滑りからまるっきり別次元でした。
美しい…
ただただ美しい…
なんじゃこりゃ…
どうしてこんなに完璧な調和が二人の人間の間に生まれるのか。
まるで柔らかなクリームの上を滑っていくような、ぬめりのあるスケーティング。
リフトなんてテッサの体重が小鳥くらいしかない感じ。
夢を見ているような気持ちでいたら、あっという間に終わってしまいましたよ。
来シーズン、ソチ五輪後の引退(あまりに早すぎる!)を宣言した二人。どう考えても競技者としての彼らの滑りをこの目で見るのは最初で最後。名残り惜しくて、名残り惜しくて。
そしてメリルとチャーリー。テレビでは何度も観た「ジゼル」、生で観るとリンクをぐんぐん加速していくそのスピード、華やかなリフトの回転速度に目が回りそう!
ああ、フリーダンスの「ノートルダム・ド・パリ」も観たかったなあ。
ショートダンスの結果はバーチュー&モイアが首位発進。デービス&ホワイトが2位発進。
そのあとペアのショートプログラムで迫力を楽しんだあと、さあいよいよ男子ショートだ! リンクの製氷作業中にトイレトイレ! と思ってロビーに出たら、ドア付近になんだか綺麗な白人の男女がたたずんでいらっしゃる。
ん?と思って立ち止まってお顔を見たら…
さっきリンクで演技していたカナダのパイパー・ギルス&ポール・ポワリエ…
だよ? え?
頭真っ白。
タタとミミに知らせようと思っても、二人は先にトイレ(これがものすごい行列で大混乱)方面に消えていて、どうにもならない。
どうやら、演技を終えた選手の一部がスタンド席で観戦していたらしく、彼らも休憩でロビーに出てきたらしい。
せっかくこの至近距離でお会いしたのだから、話しかけたい!
すばらしい演技でしたよ、とか、以前から応援していました、とか、パートナーの組み替えうまくいってよかったですね、とか、昨々シーズンのプログラム「エリナー・リグビー」芸術的で大好きでした、とか…
し・か・し。
頭真っ白で英語なんにも出てきません。
そのとき、ものすごい好都合なことを思い出した私。
そうだ、ポールくん大学で日本語勉強してるんじゃなかったか?
なんかツイッターでも日本語でつぶやいてるとかミミが言ってたよ?
思い切って近づいて言いました。
「すばらしかったです!」(日本語)
ポールくん、にっこり笑ってくださいました。「アア!アリガトウゴザイマス」
通じた~。
隣でパイパーさんもにっこり。うわー、二人とも思ってたよりずっと小柄で、ものすごく細くて、顔なんて果物みたいにちっちゃくて綺麗。
こんな華奢な体であのパワフルな演技をしてるのか…
としばし呆然としてると、二人に気づいたらしいファンが周囲に集まり始めた。
とにかくロビーはすごい人なので、ああ、いけないこれはご迷惑…と離れようとしたのだけど、待てよ。タタとミミはきっと「お母さんだけ会ったの?私も会いたかったー!」と悔しがるだろうなあ。
せめて娘たちに見せてやりたい、と思い切って「写真を撮らせてもらってもいいですか?」とお二人に聞いてみた(もう英語しゃべる気ゼロ)。
「モチロンイイデスヨ!」と笑顔でポールくん。パイパーさんの肩を抱いてポーズをとってくださいました。
写真を撮り終えて後ろを見ると黒山の人だかりになっていて、「これからも応援してます」とお辞儀をするのが精いっぱいでした。
ポールくんパイパーさん、アリガトウゴザイマシタ!
と、いうわけで、話はいよいよ男子に入るのです。
もうリアルタイムでは大会全部終わってるやん、て気にしないで!
男子の話、あんまり書きたくないから引っ張ってるわけ…あるもんか!
by higurashizoshi
| 2013-02-12 01:33
| フィギュアスケート