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ひぐらしだより


人生はその日暮らし。  映画、アート、音楽、フィギュアスケート…日々の思いをつづります。
by higurashizoshi
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草野マサムネ声帯回復祈願

「来週はスピッツのライブだ!」
と前回書きましたが。
本当なら今日がその日。大阪フェスティバルホールでスピッツのツアーライブに行っているはずでした…
何度も何度も落選し、やっとつかんだチケット3枚。しかもミミは人生初ライブ。

しかしながら、草野マサムネくんの急性声帯炎により神戸、大阪公演は延期に。
すでに広島公演の2日目から急きょ休演になっていたようで、知らなかった私と娘たちは一時放心状態→真空状態になりましたが、その後さっさと気を取り直し「マサムネくんの声帯が回復しますように祈願」を個人的におこなっております。

で、その回復祈願の一環として、今日ポッカリとあいてしまった(ライブに行くはずだった)時間に、《スピッツを徹底的に歌う会》をやってきました。
ええ、世間では単にカラオケというそうですけどね。これはおごそかなる祈願なんですってば。

スピッツ、さすが古株バンドだけあって、今回のアルバム「小さな生き物」が9月に出てから、収録曲がカラオケに入るのが遅いこと、遅いこと。
前回カラオケ行ったときに「まだ2曲しか入ってないってどうゆうこと!?」と思わず機材を壊しかけた(うそです)私ですが、今日はジョイサウンドにちゃんと全曲入ってることを確認。
「これでええのや」
とふんぞりかえったのでした。
(しかし、あとで知ったところによると、12月に入ってからようやく全曲が入ったらしい。ピチピチしたバンドだったらこんな扱いじゃないんだろうなあ)

「bridge」のインタビューの写真をお借り。
近影を見るに、4人とも体型変わらず、雰囲気変わらず。ピチピチは確かに、してませんけど…
草野マサムネ声帯回復祈願_d0153627_1194970.jpg



「小さな生き物」は、3.11以降のスピッツが、特にすべての曲と詞を書いているボーカルの草野マサムネの、震災以降の思いや姿勢が詰まっているアルバム。
彼自身もインタビューなどで言っているように、ここから次のスピッツがはじまる、というくらい画期的な意味を持つアルバムだと思う。
デビューして20年以上もたつ、メンバーが40代なかばにもなっているバンドが、次の時代へ…というのもすごい話だけれども、それほどまでにアルバム「小さな生き物」はまっさらな決意と、目の覚めるようなみずみずしさにあふれている。
草野マサムネ声帯回復祈願_d0153627_1214037.jpg

震災当時、ちょうど前回のツアーライブ真っ最中で、マサムネくんがこのときは急性ストレス障害で倒れ、公演がしばらく中止になった。
震災のショックでまったく食事もとれない、動けない状態になったとのことで、「ああー当然だなあ」と私は思った。表現者としてとてもとても悔しかったと思うが、それだけ感情と身体が一致していることはある意味、表現者としてあるべき姿だとも感じられたから。


それだけに、その後回復してツアーにも復帰し、そしていよいよ次のアルバムに取りかかったと知ったときは「どんな曲を書いてくるのだろう」と息をつめて待つ気持ちだった。
そして「さらさら」「僕はきっと旅に出る」の2曲が先にシングル発売され、この2曲を私はいったいどれくらい繰り返し聴いただろう。
草野マサムネ声帯回復祈願_d0153627_122245.jpg

よく憶えているのは、今年の5月に福島を訪れ、浜通りの津波跡から南会津までのひとり旅の最中に、ipodでひたすらこの2曲だけを聴きつづけていたこと。なぜかわからないけど、ほかの曲はまったく聴けなかったし、ずっとこの2曲を交代に聴きつづけていても飽きるとか嫌になるということが一切なかった。
むしろなんだかまるで薬のように、いや、薬というより痛いところにそっと当てるやわらかいタオルのように…その2曲を聴きつづけるのをやめることができなかった。
2曲とも震災の影響を濃く感じさせる歌詞ではあるが、マサムネくんらしくさりげなく、注意深く聴き込まなければさらっと深刻にならず聴けてしまう曲。
でも、だから救われたというか、あの旅で幾度も崩れそうになった感情を支えてくれたのかもしれない。


そして9月にやっと出たアルバム「小さな生き物」は、これまでのスピッツのアルバムとはやっぱり違うものだった。
何が違うのか、それはやはりたぶん《歌をつくることの意味》《それを人に届けることの意味》、もっといえば《歌をつくり、届ける自分が生きている意味》を草野マサムネが画然と自覚して、もう一度生き直すような気持ちでつくった作品だという点だと思う。
それにしても、ここまで再びというか新たにというか、みずみずしくなれるマサムネくんは本当にすごい人だ、と私はアルバム「小さな生き物」を何度も聴いては感嘆した。
そしてその作品を成立させているのがメンバーの演奏であり、マサムネくんの声であるわけだが、マサムネくん身体も壊しやすいけど喉も弱いのね。彼の喉の急変でツアーの途中で休演になったのは今回が初めてじゃないので。

私は、草野マサムネの作詞作曲能力とともに、その歌声は人間国宝級だと個人的に思っているので、今回もそうだけど彼が喉を壊すと「これは人類の宝(ショックのあまり国宝を飛び越えている)の危機じゃ!」とものすごく焦る。
いやまあ、単に彼の歌声がものすごく私の脳の快感中枢(?)にジャストミートして、どんなほかの声よりも私にとって治癒能力が高い…ということなんですけど、同じように感じている人はかなり多いのではなかろうか。私なんぞ、あの声が聴けなくなるかもと考えただけで残念とか悲しいとかじゃなく、恐怖を感じる。


というわけで、現在私は「高橋大輔の右足」「草野マサムネの声帯」という二大回復祈願をすることになっておるわけです。
今日は「小さな生き物」アルバム全曲を無事、きっちり歌って祈願してきたので、次はとりあえず全日本にむけて再び大ちゃんの右足回復祈願に力を入れることにしよう。
スピッツのツアーライブ広島2日目は5月に延期公演が決まったそうなので、神戸・大阪公演も同じ時期にやってくれるのではないか…と期待しつつ。どうかどうか声帯お大事に。
by higurashizoshi | 2013-12-18 01:26 | 観る・読む・書く・聴く

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