ひぐらしだより


人生はその日暮らし。  映画、アート、音楽、フィギュアスケート…日々の思いをつづります。
by higurashizoshi
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スペインへの旅 3 マドリードからトレドへ

◆第2日 / 2014年10月8日

さて、前夜遅くにマドリードのアパートホテル、クオ・ガレオンにたどりついた私たち。
実はそのあと、就寝までにまたいろいろなことが待っていた。
まずはフロントのおじさまにごあいさつ(あやしげなスペイン語と英語で)したあと、すぐに頼んでおかなければいけないことがあった。

○翌朝トレド行きのAVE(新幹線)の指定に間に合うようにタクシーを予約してもらうこと。
○トレドから戻る10日まで、スーツケースを預かっておいてもらうこと。
○寝る前にipadを使うためにwi-fiのパスワードを教えてもらうこと。
○戻ってくるときのためにこのホテル近辺の詳しい地図をもらうこと。(事前にネット上でどうしても詳しい地図を発見できなかったので、このままでは自力で戻るとき迷子になる可能性大!)

フロントは基本、英語が通じたので、堪能な人であれば全然どうってことない依頼なんだろうけど、私にとってはこれらをいっぺんに伝えるなんて、おおごとである。
この4つのミッションをあらかじめ紙にメモしておいて、それでもアワを食いつつ、なんとかかんとかクリア。
フロントのおじさまは、タクシーはその場で電話で予約してくれ、スーツケースの件は鷹揚にうなずき、wi-fiのパスワードは紙っぺらをくれ、地図はホテルの小さなカードの裏にあるのを渡してくれた。

やれやれこれで寝られる! と部屋に入り、なかなかおしゃれなインテリアと装備に満足し、さあ明日のために各種機器を充電しておきましょうと変換プラグを差し込んで、携帯の充電を始めたとたん、部屋が真っ暗に!

ブレーカーが、おちたのね~♪ と力なく心で歌いながら、手さぐりでバッグからいつも持ち歩いているLEDライトを出して配電盤を探し当て、上げたり下げたりやってみたものの、まったく変化なし。
仕方なく、娘たちを部屋に残して廊下に出て、フロントまでエレベーターで降りてみたものの、すでに真っ暗…
もはや体力が尽きているのでヨロヨロと部屋に戻り、そのまま電気なしの状態でベッドにもぐりこんだのだった。まあ、寝るんだから暗くて大丈夫!


さて翌朝。(ここからがやっと第2日の話ですから!)
いやいや昨日は最後まで長い一日だったわい、今日はどうなるのかしらんと思いつつ荷物を振り分けて、トレド行きの支度をする。

スーツケース2個はこのクオ・ガレオンに預けていき、2泊分だけの軽装でトレドへ颯爽と… という計画だったのだけど、結局はカメラ2台とipadなどなどを充電するための変換プラグや防寒・降雨時の用意、本、身の回り品あれこれをひと通りは持っていかないといけないので、いざ用意してみたら残すスーツケースはがらがら、肩掛けバッグはパンパン!という状態に。
まあ、スーツケース転がして行くよりはまだしも、としよう。

これがマドリードでの宿、アパートホテル・クオ・ガレオン。
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スペインではいろいろなことが時間通りではない…という話を多く聞いていたので、タクシーがちゃんと依頼した時間に到着したのにはほっとした。
(疑ってすみません。これ以降も、旅の間に予約したタクシーは常に時間通り来たし、鉄道も遅れることなくスムーズに運行していた)
ドライバーはさわやかなイケメンさんで、ただし一言も英語は話さない人だった。助手席に座り、「指さし会話帳」スペイン語版を見ながら私が「お名前は?」と聞くと、ホセさんであるという。
ホセさんはさわやか100%のスマイルを浮かべながら、信号で停車するたびに「指さし会話帳」を興味深げにのぞき込んでくる。そのうち、
「結婚しています」「独身です」
と書いてあるところを指して、僕はこっちだよと教えてくれ、スマホに入れた可愛い娘ちゃんと息子ちゃんの写真も見せてくれた。

車窓から初めて昼間の光の中で見るマドリードの街は、とても美しかった。やっと、スペインに来たんだなあという実感がわいてくる。
20分ほどでプエルタ・デル・アトーチャ駅に到着。スペインのタクシー運賃は日本よりだいぶ安いので、このあとも旅の間はタクシーにずいぶんお世話になった。
ホセさんに「グラシアス、アディオス」とあいさつして、あらぬ方に行こうとするのに、入口はこっちだよと笑顔で教えてもらう。

アトーチャ駅の中へ。
事前に写真で見た通り、なぜか植物園状態の不思議な駅構内。でっかい熱帯樹木のふもとには池があってカメもいるのだ。
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トレド行きのAVEの発車時間まで相当時間があったので、広い構内をあちこち歩き回って見学。そのあと、朝ごはんを食べることにした。
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初カフェ、初注文で緊張したが、まあパンは指さして選べばよろしい。ボリュームたっぷりのバゲットサンドがいろいろありますね。
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で、コーヒーもいろいろ種類があるわけだが、「指さし会話帳」を手に注文。
「カフェ・コン・レチェ、トレス、ポルファボール」
ミルク入りコーヒーを3杯お願いします。通じた通じた。

このカフェ・コン・レチェと、ハモン(生ハム)をはさんだバゲットとパイ。
何てことはない駅のカフェのメニューだから、特別上等というわけではないと思うのだけど、初めてのスペインの味だったからかすごくおいしく感じて、今でも忘れられない。
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特にハモンは…「むむ!?」
香りがすごい。いい意味で臭い。つまり発酵食品の濃厚なる匂いがする。
どうやらハモンってやつは、日本で食べる「生ハム」とは全然ちがうみたい。駅カフェのハモンでこれなら、本格的な店のはきっと、もっとすごいはず。発酵食品大好きの身としては期待が高まる。


…と、ここまではとってもいい感じで事態は進んでいたのだが、このあとに「どひゃー」が待っていた。
時間がたっぷりあるからと余裕のよっちゃんで過ごしていた私たちは、「じゃあそろそろ改札へ行こうかね」と優雅に立ち上がり、各線の乗り口方面へ。
すでに電光掲示板で10時45分発のトレド行きAVEが予定通り発車することは確認済み。
しかし何番線から発車するのか、一向に表示されてないことに気づく。
「おや?」

アトーチャ駅はマドリード随一のターミナルなので、各方面へ非常にたくさんの路線が出ている。改札口もいくつもあり、それぞれに「何番線~何番線」と表示があるのだが、その「何番線」の番号がわからないことには、どこから入ったらいいのかがわからない。
しかも、行けども行けどもなぜか改札らしきところには「salida(出口)」と書いてある。
「ここも出口… ここも出口? いったいどこから入ったらいいの?」

この時点では、少々あせりつつも「駅員に聞けばとりあえずすぐ教えてくれるだろう」とタカをくくっていた。日本で予約したバウチャーはすでに持っているのだし、それを見せれば解決するだろう、と。

まず近くの改札で駅員をつかまえ、指定車両が書いてあるバウチャーを見せて「どこから入るのか?このAVEは何番線から出るのか?」と聞く。
すると駅員はものすごく面倒くさそうに腕を伸ばし、「ここじゃない、あっちへ行け!」という感じで指さす。
「あっち」ったって、具体的に言ってくれないのでサッパリわからない。しょうがなく、指さされた方角へ行って、また駅員に聞く。するとまた、「ここじゃない、あっちへ行け!」と実に大ざっぱな方角を指さされてしまう。こうして、じりじりと時間が過ぎていく。
あせって時計を見たら、あと発車まで10分くらいしかない! うーそーだー。あんなに余裕だったのに? この大きな駅でどれだけ徒歩移動しないといけないかわからないので、もうどう考えてもギリギリだ!

結局、さまよいまくったあげくに駅の中の《みどりの窓口》みたいなところをやっと発見!よかった、これで大丈夫だろうと思い人ごみを分けてカウンターに駆け寄り、バウチャーを見せて、
「これは何番線から出るのか?」
と息せき切って聞いたら、なんとヒゲ面の男性職員は実にそっけなく、
「知らん!」
と手を振るではないか。

ちょっと待て!
レンフェ(国鉄)職員なのに、あと少しで発車するAVEが何番線から出るのか「知らん」。しかも調べる気もまったくない態度。ナンナノコレハ?
しかし、じゃあとにかく、どこの改札から入ったらいいか教えてもらわないと、もう時間がない!
「乗るための入り口はどこなのっ!?」
と聞いたら、ヒゲはぞんざいに手を上げて、くいっ、くいっ、と無言で指さし。
《あっち×あっち!》
ええーっ?また、それだけー!?
だめだ、まったく行き着ける気がしない…

完全にお顔真っ白になってしまっている私を見かねたらしく、そのとき後ろにいたツーリストらしき男性が英語で話しかけてきた。
「バウチャーを見せて。AVEに乗るんですね? 電光掲示板を見たらもう何番線に入るか出てるはずですよ。電光掲示板を見てみて!」
とっても親切そうな人だった。たぶんそういう内容のことを言ってくれたらしい。
「さんきう、そうまっち…」とお礼を言って《みどりの窓口》を出る。

ああ、でも電光掲示板はさ、ここを出たらどこにあるの?
とにかく私は、恐ろしいまでの方向オンチなのよ。さっきどこぞで見た電光掲示板を探しに行ったら、またわけのわからない方角に迷いこんでしまうに決まってる。
ああーもう時間がない。だーめーだー。

と思ってふらふらと歩いていくと、さっき「salida」と書いてあった場所のひとつに、スーツケースを引っ張った人たちがたくさん吸い込まれていくのに出会った。
「あれ?ここって出口じゃないの?だってsalidaだよね?」

しかもスーツケースの人たちが乗り込むということは、ここは長距離線の改札?もしかしてAVE?
ダメもとで列に並び、検札をしている職員にバウチャーを見せる。
またも「あっち!」と指さされるかと思ったら、何のことはない、「どーぞ」と通してくれるではありませんか!

そして半信半疑で駆けていった先のホームには、確かに
「Toledo 10:45」と表示された車両が停まっていた! 
ぐわー、間に合った、もう出るぞ!

こうして私たちはなんとかトレド行きの予約列車に乗ることができたのでした…


あとになってわかったのだが、スペイン語の「salida」というのは、出口表示としてどこにでも必ず書いてある言葉だけれど、「出発」という意味もあるのだそう。
つまりそこは出口じゃなく、各線への出発口だということだったようで…

わかりにくい!
でも自分が無知だったんだから仕方ない!
それにしても、スペイン在住経験のある人から聞いた「鉄道と銀行の人は冷たいよ~」という話は本当だったのか。少なくとも、アトーチャ駅で私が出会ったレンフェ職員はけっしてフレンドリーではありませんでしたね。

無事乗り込んだスペインの新幹線、AVEの車内。
とても綺麗で快適。
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マドリードからわずか30分ほどで、トレドに到着予定。
実にわやわやしたけど、とうとうあこがれのトレドがあとわずかで目の前に!
そう思うとまた別の緊張がわきあがり、窓の外を眼をこらして見つめる私。
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さて、そのトレドがどんなすばらしい町だったかは次回に。
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by higurashizoshi | 2014-10-26 19:23 | 旅の記録 | Comments(0)

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