ひぐらしだより


人生はその日暮らし。  映画、アート、音楽、フィギュアスケート…日々の思いをつづります。
by higurashizoshi
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20年

20年前のその日、私は東京に住んでいて、故郷のあちこちが倒壊し、火に包まれている様子を、胸をかきむしりながら、泣きながら、テレビで見ていた。
私のお腹には8か月の胎児がいて、故郷に駆けつけることもできず、ただただ無力だった。
あのときの、自分のいる地べたが全部抜けおちてしまったような気持ちは、今でも忘れることができない。

昨日、阪神・淡路大震災から20年目の日。
神戸の街をめぐり、追悼行事に参加するつもりが、思わぬことになった。
前夜からはじまった頭痛が、朝になるとただならない痛みになっていて、急きょ脳外科を受診することになったのだ。

付き添ってくれたのは、20年前お腹の中にいた長女のタタ。
ひとりで行くつもりだったのに、タタは「一緒に行く」と有無をいわさぬ勢いで仕度をして、ずっと同行してくれた。

MRIの中は、まるで棺のようだった。
その中で、大きな音がさまざまに響いて、私は目をつぶりながら、20年前のことを考えた。
そこから時をすすめて、たくさんの、たくさんのことを思い出し、そして現在まで。
私は正直に生きてきただろうか。自分に恥ずかしくないように生きただろうか。
そして、あのとき命を絶たれた人たちに対して、恥ずかしくないように。

検査室を出ると、寒い廊下でタタが待っていた。
私を見るとにこっと笑った。
いつの間にこんなに大人に、こんなにきれいな娘になったんだろう。
私は、なんだか夢からさめたようにそう思った。

検査の結果は、異常なし。
頭痛はそのあとも続いたが、少しずつおさまっていった。
追悼行事には、「私のかわりに行ってきて」と、タタたちを送り出した。

しんとした家の中で、布団にくるまりながら、思った。
生きさせてもらった。まだもうすこしいいよと言われた。
あの日、そしてそのあとにも起きたたくさんの不慮のできごとや病で、命をうしなった人たち。
きっとその人たちと私との違いは、ほんとうにわずか。
このわずかさを胸にしっかり抱いて、また明日からを生きよう。
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by higurashizoshi | 2015-01-18 19:04 | 雑感 | Comments(2)
Commented by きのこ at 2015-01-18 22:24 x
正直に生きるってどういうことなんだろうか。
色々悩むお年頃。
人生残り少ないんだから、頑張れ自分❗️
Commented by higurashizoshi at 2015-01-22 21:49
きのこさん
悩みの中身はうつろえど、私もいつでもやっぱり悩むお年頃です。
やりたいことをやる、自分のためと人のため半々。
とこのごろ考えてるのですが、さて。
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