ひぐらしだより
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アヒルと鴨のコインロッカー
昔、友だちが、海外青年協力隊で1年間、ブータンに住んでいた。
彼女はブータンに、キノコの栽培法を伝授しに行ったのだった。
行ってみると、勤務地のそばの山にはマツタケがうじゃうじゃ生えていた。
驚愕して現地の人たちに知らせると、皆「そのキノコはうまくない」とこともなげに言う。
彼女は人々にシイタケやシメジの栽培指導をしながら、毎日せっせとマツタケを採ってはひとりで網焼きや鍋にして食べまくった。
「あの1年で一生分のマツタケを食べた…」帰国後、遠い眼をして彼女は言ってたっけ。
写真で見せたもらったブータンの人たちは日本人にとてもよく似ていて、彼女いわく「日本人よりずっとおおらかで優しい」とのことだった。
『アヒルと鴨のコインロッカー』を観ながら、そんなことを思い出していた。
この映画の中にはブータン人が出てくる。ブータンの文化もいくつも出てくる。
しかしそんなのんびりした思い出にひたっていられたのは最初のわずかな時間だった。
これはずいぶんとんでもない映画だったからだ。
私は何の予備知識もなくこの映画を観た。伊坂幸太郎の原作も読んでいない。というか私はひねくれものなので、売れっ子の伊坂幸太郎の小説を読んだことがない。
原作を読んでない人は、ぜったい何もあらかじめ知らずに、まっさらな気持で観たほうがいい、そういう作品だ。
まっさらで観ることのできる人は、冒頭になごんだあと、どんどん予想しないところへ引き込まれていくだろう。
そして映画を観終わったあと、ボブ・ディランの「風に吹かれて」が頭から消えなくなるだろう。
仙台といえば「笹かまぼこ」だと思っていたが、今は仙台といえば「牛タン」なのだということも知るだろう。
そしてひっそりとした場所でひとりで、胸しめつけられている自分を見つけるだろう。
瑛太も松田龍平も関めぐみもとてもいい。なにより、濱田岳が最高にナイーブ。
彼女はブータンに、キノコの栽培法を伝授しに行ったのだった。
行ってみると、勤務地のそばの山にはマツタケがうじゃうじゃ生えていた。
驚愕して現地の人たちに知らせると、皆「そのキノコはうまくない」とこともなげに言う。
彼女は人々にシイタケやシメジの栽培指導をしながら、毎日せっせとマツタケを採ってはひとりで網焼きや鍋にして食べまくった。
「あの1年で一生分のマツタケを食べた…」帰国後、遠い眼をして彼女は言ってたっけ。
写真で見せたもらったブータンの人たちは日本人にとてもよく似ていて、彼女いわく「日本人よりずっとおおらかで優しい」とのことだった。
『アヒルと鴨のコインロッカー』を観ながら、そんなことを思い出していた。
この映画の中にはブータン人が出てくる。ブータンの文化もいくつも出てくる。
しかしそんなのんびりした思い出にひたっていられたのは最初のわずかな時間だった。
これはずいぶんとんでもない映画だったからだ。
私は何の予備知識もなくこの映画を観た。伊坂幸太郎の原作も読んでいない。というか私はひねくれものなので、売れっ子の伊坂幸太郎の小説を読んだことがない。
原作を読んでない人は、ぜったい何もあらかじめ知らずに、まっさらな気持で観たほうがいい、そういう作品だ。
まっさらで観ることのできる人は、冒頭になごんだあと、どんどん予想しないところへ引き込まれていくだろう。
そして映画を観終わったあと、ボブ・ディランの「風に吹かれて」が頭から消えなくなるだろう。
仙台といえば「笹かまぼこ」だと思っていたが、今は仙台といえば「牛タン」なのだということも知るだろう。
そしてひっそりとした場所でひとりで、胸しめつけられている自分を見つけるだろう。
瑛太も松田龍平も関めぐみもとてもいい。なにより、濱田岳が最高にナイーブ。
by higurashizoshi
| 2008-04-01 12:35
| 観る・読む・書く・聴く