ひぐらしだより


人生はその日暮らし。  映画、アート、音楽、フィギュアスケート…日々の思いをつづります。
by higurashizoshi
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サボちゃん、ハンマースホイ、空

サボちゃん(種から出てきたトトロ型の芽)は、しばらく前からトトロの耳の間、つまり頭のてっぺんに、かすかな毛が生えてきた。
おっ波平さん! という感じだったのが、だんだん本数が増えて今度はオバQに。かわいいねー、と言っていたら、いつの間にか毛は増え続け…今はモヒカンのお兄さんみたいになっている。
ほんとうは毛、ではなくトゲですね。一人前にサボテンらしくなってきたわけで、でも体はいっこうに大きくならず、すいかのタネくらいのまま。これからどういう展開になるのか、どうもよくわからない。おまけに土の表面にコケみたいなのがやたら生えてきて、水をやりすぎているのかしらん? でも幼いうちは水を切らさないようにと説明書には書いてあるし。なんだか自信のないまま毎日せっせと日光浴させている。そろそろ植え替えを考えた方がいいのかなあ…。

最近、展覧会の図録を買った。今、国立西洋美術館で開催中の『ヴィルヘルム・ハンマースホイ展 静かなる詩情』。東京のみの展覧会なので、どうしても内容を見てみたく、ネットで図録を購入した。
d0153627_21241967.jpgハンマースホイは19世紀終わりごろのデンマークの画家で、私はごく最近、たまたまその存在を知った。どうしてハンマースホイに興味をもったかというと、話はさかのぼる。
中学生くらいから映画好きがどんどん嵩じていった私は、そのころほとんど観ることのできなかったマイナーな外国作品を映画雑誌で見つけては、《いつか観る日のために》と解説を熟読していた。そんな中に、スチールをひと目見たときから心をつかまれる映画があった。それはデンマークのカール・テホ・ドライエルという監督の『奇跡』という作品だった。
モノクロのくっきりした闇と光、静謐な構図、家族に愛された女性が死から復活するという不思議なストーリー、ともかくすべてが美しく、《いつか大人になったらこの映画を必ず観る!》と心に誓った。たぶん、今のタタくらいの歳のころだったろう。
そして20歳ごろに大阪の名画座でその念願をはたした。観終わったあと丸一日くらいの記憶がほとんどない。それくらい感銘をうけてふらふらになってしまった。『奇跡』はそれ以来、私の生涯で最高の映画という不動の地位をたもっている。
カール・テホ・ドライエルは、今はカール・ドライヤーと英語表記されることが多い。映画史上でも巨匠のひとりとされ、日本でも根強い人気があるが、残念なことに最近彼の作品は日本での上映権が切れてしまい、当面は観ることができないそうだ。
さて話はもどって、この前ネットでもの調べをしているとき、「カール・ドライヤーの映画におけるハンマースホイの影響」という長いタイトルが目に入った。むむ、これは? と調べてみると、これが、今開催中の展覧会場で行われたコペンハーゲンの美術館長の講演で、同時代人であったハンマースホイの絵画から、ドライヤーは構図その他のさまざまな影響を受けているのではないか…という内容だったことがわかった。
にわかにその絵を観てみたくなり、展覧会のHPほか、いろいろとさまよってハンマースホイという人の絵を初めて観た。予感どおり、なにか強く引きつけられるものがあって、すぐに図録を注文したというわけだ。
一見、ごく端正な、とくに変哲のない風景、人物、室内画である。でも観ているうちに、なにか奇妙な感じ、異様な感覚をおぼえる。色使いは暗く、印象は重い。気がつくと、風景には人の気配がまったくなく、室内にも誰もいないか、たったひとり立つ女性もほとんど背を向けている。それなのに、なにか不思議な安らぎを感じる。
今でもひとコマずつ頭に焼きついている『奇跡』の、特に室内のシーンを思い返すと、確かに通じるものがあるような気がする。それは構図うんぬんというより、そこにただよう空気のようなもの。重い暗さにみちた部屋に流れる静寂と、一種異様な緊張感。そして、かすかな希望の光。

今日は個人的にとっても元気の出ない一日で、いつもふざけてばかりいる私がめずらしく沈んでいるので、タタやミミに気をつかわせてしまったかもしれない。
ひさしぶりに暖かい秋晴れの日になった。家中の布団を全部ベランダの柵にぐるりと干して、外から見えないように囲ってしまうと、敷布団を一枚だけベランダにじかに敷いて、寝そべってひなたぼっこ。見えるのは布団と空だけ。ほんのしばらく、そうやってひとりの時間をすごした。
気持ちをからっぽにして、といってもなかなかからっぽにはなってくれないけど、青い澄んだ空をながめていたら、少しだけ眠くなり、少しだけ自分をゆるめられるような気がした。
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by higurashizoshi | 2008-11-12 21:28 | 観る・読む・書く・聴く | Comments(4)
Commented by hinata at 2008-11-14 00:55 x
サボちゃん順調に成長しつつあるんですね、サボテンは、大きさはなかなか変わらないんでしょうかね。
オバQの次はどうなるんでしょうね~?
ヴィルヘルム・ハンマースホイ展、ちょっと気になっていたんです。
でもやっぱり娘には断られ…でも、今サイトを見てきたら、やっぱり見たくなってしまいました。
中学生のhigurashizoshiさんにそこまで思わせた『奇跡』という映画も見てみたいです。

少しは浮上されましたか?
私も今週はダメで、なんだかイライラ手持無沙汰で携帯で占いなんか見ちゃったりしました。
心と体がアンバランスです。なんて書いてあって、あ~そのとおり~なんて思っちゃいました。
一人でゆ~っくり深呼吸、が必要な感じです。
ひなたぼっこ気持ち良さそうですね。
Commented by マッシー at 2008-11-14 02:29 x
ハンマースホイ、知らない方でした。でもすごく好みの絵です。hinataさんも気になっていたのね。私もサイトみたら、行きたくなっちゃいました。
「奇跡」も気になります。

お布団と空。
ひなたのにおいがしてきそうです。

今日、関東も久々晴れ、あたたかい一日でした。そして満月です。
ビューティフルディってこんな日かな?
Commented by higurashizoshi at 2008-11-14 16:13
hinataさん、ハンマースホイにアンテナが動いていましたか!
娘さんなんとかその気になってくれないかなー?
何かと抱き合わせ企画にして、つきあわせちゃうとか…
そうそう、今度(16日)の「新日曜美術館」で特集やるそうです。
コペンハーゲンの取材も入っているとかで、楽しみです。

今日もひなたぼっこ、しましたよ。
hinataさんもそういうとき、あるんだ~…って、誰でもそうなのかなぁ。
家族に影響させないように、とか思うからよけいしんどいのだろなと、
自分については思うのですが。
ぼちぼちとね、ちょっとほっとすること見つけながらエネルギー充電
しましょう。お互いにね。
Commented by higurashizoshi at 2008-11-14 16:23
マッシーさん、ぜひぜひハンマースホイ観てきて感想聞かせてくだされ~
やっぱり本物を観たいですよね(と、そそのかす)

『奇跡』はとても宗教的な主題の作品なので、全部を理解できたとはとても
思えないんですけど、何年たってもほんとうに心に焼きついて離れないような
映画です。魂をゆさぶられます。
以前ほかのドライヤー作品とDVDボックスで発売されたのですが、目の玉が
飛び出て戻ってこないようなお値段で(涙)躊躇してるあいだにたちまち
売り切れ・絶版になってしまったようです。。。

こちらも、今日もいいお天気でした。
今夜は私も月をながめてみようかな。

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