ひぐらしだより


人生はその日暮らし。  映画、アート、音楽、フィギュアスケート…日々の思いをつづります。
by higurashizoshi
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明石焼きふたたび

明石に住んでいる人なら、ごく日常的な食べもの、明石焼き。
《だしにつけて食べるたこ焼き》と説明されることがあるけど、それを聞くと思わず、
「チッチッチ…」
と人差し指を振りたくなる。
明石焼きを食べたときに感じる味に、一番近いものはなにか。
といえば、茶碗蒸し、だと思う。
材料を考えたら、明石焼きも茶碗蒸しも、
卵。昆布&かつおだし。三つ葉。
という必須の三点がいっしょ。
そう考えると、だし巻き卵(関西風の、甘くなくてだしの割合が多いもの)を、三つ葉を入れたすまし汁につけて食べてみるとしたら、これも似ていると思う。
ただし、口の中でとろとろっと溶けてひろがる感じは、やっぱり茶碗蒸しに近い。
明石焼きの場合、しっかり油で焼かれているから、そこに香ばしさがくわわる。
外はかりっと焼かれて焦げ目がつき、中はとろり。そこにたこの歯ざわりとうまみが現れる。香り高いだし汁にひたして、はふはふと食べる。くぅーっ! 至福の世界である。
もちろん、大阪風のたこ焼きもおいしい。あれをほおばるときの至福感もたまらない。
でも、具は明石ダコのみ、卵と粉とだしだけのシンプルさ、この潔さ。そこが明石焼きのいいところだと思う。
この上なくシンプルな食べものなのに、うまく焼くのには長い熟練を要するところも渋い。
市内には、明石焼き専門店が数えきれないほどある。専用の胴製の鍋を使い、それぞれの店が個性を競っている。
「明石焼きなんか、材料おんなじやから、どの店でも変わらんやん」
と言った人がいた。
また私は、
「チッチッチ…」
とやりたくなる。シンプルだからこそ、店それぞれが工夫をこらし、だしのとり方、味つけ、卵と粉の配分、たこの選定、焼き方や油の種類までにこだわり、「うちの味」を出し、そこにそれぞれのお客さんがつく。

私が明石で一番おいしいと思う店に、昨日行ってきた。
二年ぶりくらいである。だいたい、外で食事をするのが一年半ぶりだった。
この一年半、私にとって明石焼きは別の世界の食べものになっていた。二度と外食なんてできないだろうくらいに思っていた。
外の世界には明石焼きという食べものがあったな、あれはおいしかったなあ…
ぐらいの感じである。ほぼ仙人状態で、「フレンチレストラン」とか「懐石なんとか」とか、見ても聞いても何も感じない。身近だった明石焼きですら、自分とは無関係の世界。

ところが昨日は、私の前に熱々の明石焼きが並んでいた。ちょっとぼおっとしてしまった。
夢遊病者のように食べはじめた。「おいしい…」とつぶやいてみるけど、味がよくわからない。そのくらい頭がスパークしていたらしい。
7、8個めくらいになってようやく、んむむ…? んむ…?
はっ、この味やぁー! という気分になってきた。

そばでは、おいしそうに次々明石焼きに箸をのばすタタがいる。
元気でこんなふうに外でものを食べられるようになったこと。
ようやく私の世界に戻ってきた明石焼き。
感動で脳が真っ白になっていたらしく、できたて明石焼きの写真を撮るのをすっかり忘れてしまった私。
そんなわけで店を出てから撮った写真。
そのうちもう少し落ち着いて来られるようになったら、きれいに並んだ明石焼きの写真をアップさせていただきます。d0153627_13133182.jpg
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by higurashizoshi | 2009-04-20 13:28 | 雑感 | Comments(6)
Commented by hinata at 2009-04-21 23:22 x
あ~すごく食べてみたい。
higurashizoshiさんが『チッチッチ…』と言わない明石焼きが…

かつて一度だけ食べたことあるんですが、たこ焼きとはまた別ものですね。
久しぶりの外食だったのですね。
今まで出来なかったことがまた出来るようになるというのはうれしいですよね。
うちの息子もずっと家だったし、食べに行くと言っても行って来ていいよという感じだったので、自分から、外食したいと言った時はなんだかとっても嬉しかったです。(つい最近です(^u^))
まだまだ食べる事に関してはいろいろ大変なこともありますけどね。

Commented by higurashizoshi at 2009-04-23 09:15
hinataさん
明石焼き体験者なんですね! 一度現地でも食べてみてもらいたいです。
私、子どものころからの大好物なので、
今回ひさびさに食べられて二重にうれしかったんですよ~

息子くんも自分から外食を言い出してくれたんですね、
うれしいですね。
食べることがいろいろバラエティをもってきて、選んだり楽しんだり
できるようになるといいですね!
Commented by かっぴょん at 2009-04-23 17:11 x
うわー!!わたしも食べてみた~い、明石焼き♪
その地元でなければ食べられない味って、あるんですよね~
わたしは、そういう食べ物にすごく惹かれます。

その味は、その土地の空気や気候や作る人に結びついてるから、
その土地に行って食べないと、味わえないんだと思っています。
だから、明石焼き食べるときは、絶対明石に行って食べるぞ~
そのときは、higurashizoshiさんのお勧めの店、教えてね!
Commented by higurashizoshi at 2009-04-24 16:21
かっぴょんさん
そうなんですよね~。その土地でしか食べられない味、
私もそれに惹かれるタイプです!
東京時代、《明石焼き》と銘打ったメニューをいくつかのお店で
食べたことあったんですが、
うーんやっぱり…
「チッチッチ…」ものでしたね。

逆もいっぱいあると思います。
たとえば蕎麦なんか、信州で初めて食べたとき、
「これまで私が関西で蕎麦だと言われて食べてきたのは、黒っぽい
細うどんやったんや…」
と思いましたもん。(関西でお蕎麦を食べるときは気をつけましょう!)

いつか明石に来たらいっしょにおいし~い明石焼き、食べましょうね。
Commented by つち at 2009-04-24 21:52 x
明石在住時代の僕の行きつけの玉子焼(明石焼)屋さん。
人通りの少ない漁港の近くにある。
だしをちゃんととってるっぽくて、他店のように味の素が前面に出てないのです。
ある日、久しぶりに食べに行って、店を出る時、「500円やったかなぁ…」と僕がお金を払おうとすると、店のおっちゃんがもごもご何か言いたげに…。
それを打ち消すように、玉子焼みたいな体型の店のおばちゃんがとびきり素敵な笑顔で、「はい!」って。
後になってわかったのですが、そのお店はその頃値上げしてたのです。
僕が言うた500円よりも高くなってた。
それだけやけど、ますますそのお店が好きになりました。

あ~、また行きたいなぁ。

Tちんさんもお元気でしょうかね?

最近は僕も長年の断酒を解禁しましたゆえ、またご一緒に、玉子焼きで呑みたいな~
Commented by higurashizoshi at 2009-04-25 13:28
つちさん
ええ話ですね~。
玉子焼きみたいな体型のおばちゃんが眼に浮かびます。

そうそう、地元では明石焼きじゃなく、玉子焼きって言うもんね。
「そしたらあの、お弁当に入れる巻いたやつはなんて言うのん?」
と聞いてみたら、「それも玉子焼き」。???
こういうアバウトな感じがまた、いいんやね~。

またそのうち機会があったらご一緒しましょう。

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