ひぐらしだより


人生はその日暮らし。  映画、アート、音楽、フィギュアスケート…日々の思いをつづります。
by higurashizoshi
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自然からの復讐?

有名タレント公園事件の騒ぎがやっと少し静まってきたなあ…と思っていたら、豚インフルエンザの波がどーんとやってきた。
1918年に世界中に蔓延したスペイン風邪以来のパンデミックになる可能性は、あるらしい。今朝新聞で読んで仰天したのだけど、このスペイン風邪は大正中期の日本にも押し寄せて、なんと推定48万人が亡くなったというのだ。もちろん今と比べて医療が進歩していなかった時代のこととはいえ…。

今回、なんとかこれ以上広まらないことを祈るけれど、いずれは起きると言われている新型ウイルスによるパンデミック。それは人が動物を食料としてほしいままにし、自然を所有物としてほしいままにし、そうしてきた結果のひとつのようにも思える。

d0153627_17115273.jpgと考えていて、少し前に読んだ本のことを思い出した。『ぼくは猟師になった』(千松信也著、リトル・モア刊)。
肉を食べる、ということについて深く考えたすえ、猟師になった青年の話である。
銃で撃ち殺すのは性に合わなくて、あえてワナ猟専門。ワナにかかったイノシシ、シカ、カモなどを、急所を殴って失神させたり絶命させたりして、自分の手で皮をはぎ、解体し、食べる。
その工程がカラー写真で載っていて、シカなんかつい、ゴロンと転がされた死体を見て《ああかわいそう…》と思ってしまう。ところが、縄で吊り下げて皮をはぎ(うう…)、骨格に沿って体を割り、部位ごとにわけていくあたりになるとそれはもう「肉」になっていて、私の心はもはや《あ、おいしそう…》に変わっているのだった。何度か食べたエゾジカの肉の味なんか思い出して。
そして著者の工夫をこらした実践的肉料理レシピを見るころには、すっかりよだれを垂らしている。なんとも自分勝手。これが一般的な現代人の感覚なんだろう。

著者は、自分の手で動物の命を奪い、自分の手で肉にして調理し、食べることに大きな意味があると言っている。けして声高に主張してはいないけれど、動物が工業製品のように飼育され、人がスーパーに並ぶパック詰め精肉をあたりまえとして食べることの欺瞞を突いている。
いろいろな意味で、とても興味深く、また面白い本なので未読の方はぜひ読んでみてください。

**
この数日、詩を書こうとするとどうしても暗い思考になってしまい、食用に大量飼育されている動物のウイルスが人に感染するのは、まるで自然界から人間への当然の復讐のように思えてくる。
これだけ長年にわたって自然に好き放題してきた人間は、ではこれからどうしていったらいいんだろう。今のように、一部の人たちだけが懸命に流れを押し戻そうとしているだけではとても間に合わない気がする。
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by higurashizoshi | 2009-04-28 17:15 | 観る・読む・書く・聴く | Comments(2)
Commented by マッシー at 2009-05-01 01:20 x
ぼくは猟師になった、今、図書館に予約をいれました。^^/

私は「マタギ」に憧れております、じつは。
実家の方はマタギの里がまあまあ、近いんです。(親戚にいたら良かったんですが、全然いません。知り合いもいません。残念。)

higurashizoshiさんのこのコメントをよんで、思い出しました。

だいぶ前に仕事がらみで、清里の「萌木の村」というところの舟木社長さんと話したときに、その方が、ご自分のお子さんのPTA会長かなんかされてたとき、子どもたちを屠殺場に連れて社会見学させるべきだと提案して、却下された話をしていました。


人間は生き物を食べるんだから、ちゃんとそれを子どもたちに教えなくてはいけない、というようなお話でした。

今の子にいきなり屠殺場は衝撃が強すぎると思いますが、逆にそれだけ、食べるということがあまりに人間だけに都合がいい、閉ざされた形--(たとえば、パックされた肉)に、なってきていますね。

自然は実はいつだって脅威の存在であって、人間はその方が楽だからか、どんどん鈍くなっているだけ。
インフルエンザも当然の話で、食物連鎖の頂点に立っているのは、実はウィルスや細菌だったりするのでは?


Commented by higurashizoshi at 2009-05-02 13:17
マッシーさん
おっ、
読み終わったらまた感想聞かせてくださいね。

マタギの里の近く…
マッシーさんすてきなところで育ったんですね。
うちの父はまるきり都会育ちですが、それでも子どものころ
天井裏のネズミ捕りにかかったネズミを溺死させる役目が
日常だったり、庭で飼っていた鶏をつぶす手伝いをしたりと、
自然にそういうことを体験していたそうです。
時代が変わるにつれ、どんどんナマの現実から遠いところで
暮らせるようになってきちゃっているんですね。

屠殺場(今、熟語変換でこの字が出なかった!)の話も
興味深いです。そこで働く人が動物を殺して肉にする仕事を
引き受けてくれているから、多くの人は都合よくきれいな
ところだけ享受できているわけで。

食物連鎖の頂点にいるのがウイルスや細菌…
SFのようだけどSFではない現実。

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