ひぐらしだより


人生はその日暮らし。  映画、アート、音楽、フィギュアスケート…日々の思いをつづります。
by higurashizoshi
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僕らのミライへ逆回転

私はだいたい、観る映画、読む本、重いものが多い。
最近はミミがミュージカルや往年のハリウッド映画などをよく観るので、それにつきあって(というかそのおかげで)ずいぶん楽しい体験をさせてもらっている。
私ひとりになると読む本は少年犯罪のルポルタージュとか、難解な詩集とか、眉間にしわを寄せたような心理学の本とか、映画はヨーロッパの厚くて重いもの、アジアの陰鬱なノワール系…などということになる。
どうも、いかんのである。それでなくても新型インフルで重苦しいのに、もっと重くしてどうする。
というわけで、とにかく明るい映画を観よう! というテーマをもって一週間ぶりの外出先=レンタルDVD屋へ。そして借りたのがこの一本。

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『僕らのミライへ逆回転』。
この邦題に、主演ジャック・ブラックとだけ聞けば、きっとB級おバカ映画と思う。誰でもそう思う。
ハリウッドのコメディにかんしては、最後までクスリとも笑わず終わったことが何度もある私としては、期待半分、不安半分だった。
ところがこれが、どっこい素敵な映画だったのである。ドタバタなんだけど品がある。そして何より、映画というものへのオマージュのあたたかさ。
私はずっとクスクス笑いっぱなしで、最後には涙がぽろぽろ。なんだこりゃ、隠れた佳作じゃないの! やられたなー、と思ってDVDケースに眼をやると、なんと監督がミシェル・ゴンドリー。
『エターナル・サンシャイン』とか『恋愛睡眠のすすめ』などのユニークな映画を撮っているフランスの監督。もともとビョークやストーンズ、レディオヘッドなどのPVを撮って有名になった人だ。なるほど、映像への愛があふれているのはそのせいなのね。ビンビンにアメリカ映画のスタイルなのに小粋でスウィートなのは、そのせいだったのね…としみじみ。

舞台は、片田舎のさびれたレンタルビデオ店。ビデオだというところがポイントで、いまだDVDが導入されていない、ケースのすりきれたビデオだけを並べているという店だ。
町のお騒がせ男ジェリー(ジャック・ブラック)が、ひょんなことから電磁波を出す体になってしまい、ビデオ店に並ぶレンタルビデオにうっかり触りまくって中身を全部消してしまう。
店長が不在で店をあずかる真面目な店員マイク(モス・デフ)は大あわて、ちょうど『ゴーストバスターズ』を借りにきた常連客(ミア・ファロー)にことがバレないようにと、なんとジェリーの発案でホームビデオカメラで『ゴーストバスターズ』をリメイクすることになる。「彼女はSF映画を観たことないんだ、絶対信じるって!」…んな、アホな。
出演はもちろんジェリーとマイクの二人だけ。主題歌を口ずさみつつ、なりきる二人。
このリメイク版がほんとにボロくて真剣で笑えるのだが、この悪い冗談みたいなリメイク映画が大評判になり、二人は次々とへなちょこリメイク版映画を作っていくことになる。
ジャッキー・チェンのアクションものから、パロディではお約束の『2001年宇宙の旅』、なんと『ラストタンゴ・イン・パリ』まで、次第に役者とスタッフを増やしつつ繰り広げられる名作映画のとんでもリメイク映像、このあたりは映画好きにはこたえられない楽しさ。さびれきっていたビデオ店はすっかり町の人気店に! 

ところが問題が浮上する。ビデオ店は町の再開発計画で取り壊しが決められ、おまけにリメイク映画を勝手に製作&レンタルしていた罪でハリウッドの映画製作連盟から告発されてしまう(このときやってくる弁護士が本物の『ゴーストバスターズ』に出ていたシガーニー・ウィーバーなので思わずクスリ)。
すっかり様変わりした店に戻ってきた苦労人の店長(ダニー・グローヴァー)も巻き込み、またしてもジェリーが発案した起死回生のアイディアとは…?

ラストは映画への愛で胸がいっぱいになることうけあい。こんなにいい映画なのに、どう考えてもこの邦題でかなり損していると思う。
原題は『Be Kind Rewind』、レンタルビデオに印刷されている文句「巻き戻してご返却ください」。これが生きるような、何かこうしゃれた邦題はなかったのかなあ。
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by higurashizoshi | 2009-05-28 18:28 | 観る・読む・書く・聴く | Comments(4)
Commented by hinata at 2009-05-29 00:49 x
これ、気になってたんです~(^u^)
外国物のコメディーというと、ちょっと違って笑えなかったり…というのが多いですが、
これはちょっと違うんじゃないかな~とおもっていたんですよ。
higurashizoshiさんのレポ読んだら安心して見れます。
ありがとう~。
でも、最近なかなか映画見れないんですけど^_^;
Commented by higurashizoshi at 2009-05-31 08:15
hinataさん
あ、hinataさんのアンテナにもひっかかってましたか~
私は別の映画借りたときに予告編を観て、絶対これ面白そう! と思ったん
ですよ。予告観なかったらたぶん借りてないと思います。

ちなみに私はミミといっしょに観ましたが、楽しんでたみたいです。
子どもと観ても大丈夫な映画ですよ~
Commented by くれない at 2009-06-03 23:54 x
そういう映画だったのか~。
うちのそばの映画館でスケジュールをみたときは、ぴんとこなかったのだけど、邦題にセンスがなかったのね。
ちょっと、思い出したのは、その映画館でだいぶ前に子どもといっしょに観た「グッバイ・レーニン」も、お母さんのために偽のテレビ番組を作って、社会主義が崩壊したことを隠す映画だったことです。
私は、結構好きでした。

higurashizoshiさんは、ご存知かもしれませんが、娘が、借りてきたDVDに大爆笑でした。
旧ソ連時代の傑作「不思議惑星キンザザ」です。
なんじゃこれ!ですよ。
とんでもないSFで、でもきっとそのころの体制に対する皮肉ななんでしょうね。
ちょっとジブリっぽくもあるのね。
なんと、熱狂的ファンもいるらしい。
ロシアでは、アニメ化も進んでるらしい。
You Tubuでもちょっと観れますよ。
「ク~」ってせりふをまねしたくなります。
Commented by higurashizoshi at 2009-06-06 18:05
くれないさん
そういう映画だったんですよ~

『グッバイ・レーニン』観てないのですが、そうか、そういう映画だったのか~
にわかに観てみようという気になってきました。

それと!
『不思議惑星キンザザ』!
それこそ、これ私、昔映画館で観ました。
大好きです。忘れられません。脱力系キュートです。

アニメ化ですって、youtubeですって、ひえ~(興奮)
これももう一度観てみたくなってきた!
くれないさん、いろいろうれしい話をありがとう!

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