ひぐらしだより


人生はその日暮らし。  映画、アート、音楽、フィギュアスケート…日々の思いをつづります。
by higurashizoshi
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カテゴリ:観る・読む・書く・聴く( 105 )

かたちを彫り出す

ブログを始めてからぱったり詩を書かなくなっていたのが、数日前からまた書き出した。
昔、一時期は詩を書く人たちのグループにいたことがあったけど、今の私には周りに詩を書く人は誰もいない。
だからひとりで、ただただ、ひとりで書いている。

長らく詩をまったく書かなくなって、小説や散文だけ書いていた時期もあった。
私はどうも自分に対するこだわりが弱いのか、単にずぼらなせいか、過去に書いたものはいつの間にやらどこかに行って、所在不明になってしまう。
わずかに活字になったものだけが残って、あとは記憶のかなた。
だから、昔かなり気に入っていた詩、思いの強い詩も、部分的におぼえてるところしか、頭に残っていない。

それが、パソコンを使うようになって画期的に変わった。私がぼーっとしてても、書いたものはちゃんとパソコンくんが順序よく記録してくれる。マウスをクリックすれば、最近書いた詩がズラズラーっと日付順に並んで出てきてくれるので、とってもありがたい。
おかげで、最近は作品を紛失することもなく、頭の中も整理されている気がする。

いつも思うのは、詩を書くことは、なにか大きな塊から、ひとつのかたちを彫り出すのによく似ているな、ということだ。
そのかたちは、彫り出す前からすでにある。それを正確に彫り出すのが、詩を書くことだ。
私の中では小説は、絵を描くことや、土を練り上げてかたちを作っていくのに似ているので、とても対照的だ。

かたちはわかっていても、目の前の塊から、それを彫り出すのはむずかしい。
今も私は、ゆうべ書きかけた詩を何度も読み返しながら、どうやったら正確に、あるべきかたちに彫り出せるのか、考えている。
うまくいかないときは、ほんとうにもどかしい。
逆に、ほとんど何にも努力しなくても、するするとかたちが彫れていくこともある。
でも、そうできたものが、必ずしもよい詩になるとはかぎらない。
ときには、まちがったり迷ったりしながら、苦しんで彫り上げていく。
かたちにたどりつく道筋はいろいろだ。
そして、たどりつけたときは何ともいえないうれしさでいっぱいになる。

パソコンのおかげで整理されてたまっていく詩がかなりの量になったので、一度まとめたいと思いはじめた。
長い間、人に読んでもらう機会はなかったから、これも冒険。
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by higurashizoshi | 2008-02-18 14:47 | 観る・読む・書く・聴く | Comments(2)

小日向さん

ふだんは日本の連続ドラマというものをほとんど観ないのだが、この1月からのシーズンはなぜか、何本もドラマを観ている。
珍しく奈良が舞台で、玉木宏がダメダメ男を演じる「鹿男あをによし」、面白い。小栗旬初主演の「貧乏男子」もかなりアホらしいけど意外に面白い。
でもなんといっても出色は「あしたの、喜多善男」だ。

名脇役として人気が上がってきた小日向文世が初めてドラマの主演。
松田龍平、小西真奈美、吉高由里子、栗山千明など役者がことごとく良く、生瀬勝久、温水洋一などクセのある面々もガチャガチャせず、実にいい味で配されている。
脚本がよくできているし、小曾根真の音楽が洒脱で、映像も緊密で、ほんとウェルメイド。
山崎まさよしが歌うエンディングも決まっていて、しっぽまでおいしいという感じ。
タタがテレビ嫌いでリビングに音が鳴っているのも苦手なので、ドラマはぜんぶ録画して後日観る。だから放映時には観られないのだが、これは毎回待ちかねる気持ちで、必ず翌朝には観ている。

小日向文世さん、不思議な役者である。
今はなき劇団「オンシアター自由劇場」で演じていた若き日の小日向さんは、ちょっと中性的な色っぽさを漂わせた、細身で繊細な感じの青年だった。
自由劇場が「上海バンスキング」でブレイクしたころ、小日向さんは看板女優・吉田日出子の相手役としてよく活躍していた。私はその当時、たまたま友だちが自由劇場に入団したのでその舞台を何度か観に行っていて、小日向さんの独特の魅力が妙に印象的だったのを憶えている。

その後何年もたって、これもたまたま、別の友だちが小栗康平監督「眠る男」の撮影現場の調理スタッフになった。「眠る男」には小日向さんが、出番は少ないが重要な役で出ていた。
撮影中、私は友だちを訪ねて、そのころまだ乳児だったタタを抱いて撮影現場(群馬の山奥)に遊びに行った。撮影オフのときで役者さんには会わなかったが、映画に登場する家や建物の間を歩きながら彼女からいろんなウラ話を聞き、のちに「眠る男」が完成して、感慨深く観たのを思い出す。
この映画で小日向さんは、まるで植物のような不思議な男を演じていて、「やっぱりこの人、おもしろいなあ」と思った。と同時に、自由劇場を離れて、映画やドラマの世界でやっていくには「地味だなあ…」大丈夫かな、と心配になった。

で、それからまた何年もたってからの話。
東京は吉祥寺の「井の頭文化園」の動物園は、幼いタタのお気に入りだった。入口近くにある「ふれあいコーナー」でモルモットをさわれる。タタは夫コトブキとモルモットのところへ飛んで行き、ネズミ系動物がぜんぶダメな私は「ふれあいコーナー」がなるべく視界に入らないように、近くの子ども用砂場のふちに腰かけた。
砂場では何組もの親子連れが砂遊びをしていた。そのとき、私のすぐそばで、子どもに何か話しかけたお父さんがいた。その声を聞いた瞬間、私はびっくりして目を上げた。この声!
砂場にしゃがみこみ、小さな女の子とミニバケツに砂をかき入れている小日向さんがそこにいた。
小日向さんは女の子に言っていた。「ねえもう、帰ろうよー」
女の子は、一向に帰る気がないらしく、砂を掘るだけで返事せず。
「帰ろうよ、ねえ。帰ろ?」小日向さんは、ちょっと焦れたように、でも温厚に、しかしわりとしつこく、繰り返していた。
ふつうのお父さんのように小日向さんがいきなりいたので、ちょっと茫然とした。
その当時、つまり今から10年くらい前は、ドラマの端役などが多かったのか、くわしくは知らないけれど名前を耳にすることもほとんどなかった。
でも「帰ろうよ、帰ろうー」という調子は、なんだかとっても小日向さんぽくて、「やっぱりこの人、なんか味があるなあ」と思った。そして「細身の美青年だったけど、おじさんになったんだなあ」ってひそかに思ったことも憶えている。

さらにまた年月がたって、小日向さんの名前をテレビ欄や、映画の配役欄で目にすることが増えてきた。
実際に見て、すごく印象に残っているのはドラマ「僕と彼女と彼女の生きる道」。エリート銀行員の主人公の、イヤな上司役。表面上なんともイヤな上司なのだが、複雑な虚無を抱え込んでいて、挫折後に自死する。このことが、主人公の選ぶ道を変えさせる。
この小日向さんを見て、うなった。すごい、いい役者になってるではないか!評価も着実にされているようではないか!
世の中捨てたもんじゃないねえと思っていたら、とうとう今回は主演ドラマである。しかもこんな上質の作品で。よかったね小日向さん、と陰ながら言いたい。

「あしたの、喜多善男」で小日向さんは、11日後に死のうと決意した中年男を演じている。とりえもなく、不運続きの、でもたぐいまれな善良なる男。
でも彼の心の中には、もうひとりの自分がいる。辛辣で、醒めていて、毒のある「ネガティブ善男」。この二人を小日向さんが演じ分ける。それも見ものだ。
ドラマはちょうど半分にさしかかったところ。どんなふうになっていくのか、楽しみだ。
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by higurashizoshi | 2008-02-06 20:42 | 観る・読む・書く・聴く | Comments(6)

悲しきグリム兄弟

タタとミミが「ナルニア国物語」を観ているあいだに、なんとか「ブラザーズ・グリム」を観た。
グリム兄、マット・デイモン。グリム弟、ヒース・レジャー。鏡の女王、モニカ・ルビッチ。
グリム兄弟を、いかさま魔物退治兄弟に仕立ててのブラックファンタジー。
配役も仕掛けも豪華だ。ちょっと気弱なグリム弟を演じるヒース・レジャーもキュートである。
でも、観終わったときの気持は、なんともやるせなかった。
それは、中身のない豪華テーマパークで一日過ごして、疲れて帰るときのむなしさにとてもよく似ていた…(行ったことはないけど、たぶん)。
もったいないなあ。監督テリー・ギリアムのひとりよがりのお遊びに、こんなに手の込んだ装置をお金かけて作って。いい役者を使って。

貴重なひとりの時間を、この映画に費やしてしまって、ちょっと悲しい。
ヒース・レジャー追悼には、今度はもっと別の映画に挑戦しよう。
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by higurashizoshi | 2008-02-01 16:09 | 観る・読む・書く・聴く | Comments(2)

ブラザーズ・グリム

考えてみると、私は、自分のことをあまり人に話さないタイプのようだ。
昔から、友だちによく言われた。「アンタ人の話は聞くけど、自分のことは話さないね」って。

特に、自分の好きなものとか、ひとりでやっていることとか、そういうのを人に話さない。
別に隠しているわけじゃない。ただ、理由がない、きっかけがない。「聞いて聞いて!」というのがないし、特に話したいと思わないのだ。

だから、ブログを始めて、自分の好きなもの、好きなことなどを公表するのは、慣れないことをやるってことだ。
ということに、いざ始めてから、やっと気がついた。やれやれ。


今日は、タタと駅前のレンタルDVD屋に行った。
タタが「ナルニア国物語」をまた観たいと言って借りた。その「ナルニア」のすぐそばに、「ブラザーズ・グリム」があったので、とっさに借りてしまった。
とっさに、というのは、あれこれ選んでいるひまがなかったからだ。
タタは、やっと外にまた出られるようになったばかりで、滞空時間ならぬ≪滞外時間≫が極端に短い。騒音うずまき他人がじゃらじゃらいる店内は、タタにとって危険地帯。一刻も早く脱出しないといけないのである。

というわけで、私は「ブラザーズ・グリム」のカバー写真のヒース・レジャーの顔をまっすぐ見ながら、それを引っつかんでレジに持って行った。
特別、観たいと思っていた映画ではなかった。監督テリー・ギリアム。「未来世紀ブラジル」は確かにすごい作品だったけど…ひさかたぶりに撮った「ブラザーズ・グリム」の予告編を見て、当時「うわぁ、テリー・ギリアムも堕ちちゃったかな」という印象を持った。
だから、ヒース・レジャーの急死がなければ、たぶん観ることはなかったと思う。

さて、「インファナル・アフェア」3部作は今夜で録画を全部終えたし、「ブラザーズ・グリム」はあるし。
問題は、どうやって観る時間を作るかだ!
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by higurashizoshi | 2008-01-30 23:43 | 観る・読む・書く・聴く | Comments(2)

はじめました

今日も明石は雨。
よく降りますな。

おそるおそるブログというものをはじめてみたものの…
まだ何がなにやらさっぱりわからず。
ゆるゆると学んでいくとしよう。

今夜はBS2で「インファナル・アフェア 無間序曲」がある。
3部作で、昨日、今日、明日とつづけて放映。
やっとできるようになったHDDの予約録画、どんどん録ります!
しかし、観られるのはいつかな…。

去年アカデミー賞をとった「ディパーテッド」は、この香港映画「インファナル・アフェア」のリメイク。
「ディパーテッド」には感心しなかった。「インファナル~」は未見だったので、本家はどうだったのか、楽しみだ。

アカデミー賞といえば、一昨年に結局、監督賞のみでそれ以外は退けられた(としか思えない)
同性愛を扱った秀作「ブロークバック・マウンテン」。
この映画に主演していたヒース・レジャーの死には、この数日来、まだショックを引きずっている。
これからという素晴らしい役者だったのに。
ナイーブさを形にしたような人だった。

昨秋公開のヒース・レジャーの主演作「キャンディ」は、もうすぐDVDレンタルされる。
映画館に行けない身だから、DVDになるのを待って観るしかなかった。
彼の死を思うとつらいけど早く観たいとも思う。
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by higurashizoshi | 2008-01-29 15:59 | 観る・読む・書く・聴く | Comments(4)

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