ひぐらしだより


人生はその日暮らし。  映画、アート、音楽、フィギュアスケート…日々の思いをつづります。
by higurashizoshi
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カテゴリ:雑感( 175 )

きいちゃん(2)

車を買う…?
そう考えても、どうも現実感はなかった。
しかしとりあえず、車の広告など眺めているうちに、「買うとしたら、こういうのがいいよね」「買うとしたら、こんなのは絶対やだ」と、なんとなく盛り上がっていく家族。
「おじいちゃん・おばあちゃんとかも、みんなで乗れないと意味ないよね」「とすると最低6人乗り?」「普通の車って何人まで乗れるん?」「だからァ、ワゴン車じゃないと…」
気づけばいつしかワゴン車のカタログを集め始めることに。
でも、カタログをいくら眺めても「デザインがあーだこーだ」と品評するか、値段を見てみんなで肝をつぶすくらいで、ちっとも話が進展しない。
そこで運転歴の長い、姉の連れ合いのパルさんに相談してみた。
パルさんいわく、「とりあえず、実物を見に行ってみましょう」。
姉とパルさんが真っ白なセダンで迎えにきてくれ、こっちは家族一同、行楽気分でホイホイと販売店めぐりに出発した。
ん、まてよ…。車、すでにもう、買うことに? いつの間に?

最初に行ったT店で、とってもデザインのいいステーションワゴンを見る。カタログでもみんな気に入ってた車だ。
「ご試乗できますよ。どうぞ、どうぞ」と営業のお兄さん。
「わーい」とみんなで車に駆けよる。だがしかし、である。運転…???
「パルさん、運転して」と私は小さな声で頼んだ。いつもおおらか~なパルさんは、
「いいですよお」と何も気にすることなく、運転席に乗り込んでくれた。
「すごい、静かですねぇ。ハンドルも軽い」私たちを乗せたパルさんは、感想をのべながらスムーズに走る。助手席で私はパルさんを見つめ、思っていた。

そうか、運転って、こんな感じでするんだったねえ…。


それから数週間後。
私は車を買っていた。
あのあといくつかお店を回り、試乗した(パルさんもしくは営業の人が運転した)。
でも最初に見たステーションワゴンを家族全員が気に入ってしまい、あとはノリにまかせて一気に話が進んでいった。
暑い暑い8月はじめ、とうとう納車の日が来た。
イケメンで親切な、担当のKさんが車を持ってきてくれた。ギラギラの陽ざしの下、新車はサンゼンと輝いていた。タタもミミも大喜び。
のちにきいちゃんと命名されるわが家の愛車との、感動の出会いであった。
手続きも全部終わり、キーを渡された。
「あの、それでKさん…」と私は言った。
私が長年ペーパードライバーだったことは、Kさんに言ってあった。
「あ、はいはい。ちょっと乗ってみましょうか」
納車のあと練習につきあってほしいという申し出を、Kさんはこころよく承知してくれてたのである。

「さあ、どうぞ」Kさんにうながされて、私は運転席に座った。
助手席にKさんが乗り込んできた。
「じゃ、軽くちょっとそのへん、走ってみましょうか」
「え」
「とりあえず、エンジン、かけましょうか」
「エンジン…」
 Kさんの口調が、少し不安な感じに変わってきた。
「キーを差し込んで、そこに…それで右に回して」
「ちょっと、ちょっと待ってください」と私。
「なんですか」Kさんの口調は、不安というより、悲しげになってきた。
「あの…足もとに二つ、踏むとこがあるんですけど…」
 Kさん沈黙。
「…どっちがアクセルで、どっちがブレーキですか?」
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by higurashizoshi | 2008-02-12 22:54 | 雑感 | Comments(6)

きいちゃん(1)

昨日はタタとミミを連れて、実家に車で行ってきた。
外出は前にレンタルDVD屋に行って以来だから、10日ぶりかな?

わが家の車は7人乗りのステーションワゴンである。名前は、きいちゃんという。
運転手は私。私しか免許を持ってないのだ。
昔々、必要に迫られて取った免許。でも当時から、私と車はとてもとても、相性が悪かった。
というより、私は運転にぜんぜん向いてなく、今考えればおそろしいことが数々あった。

免許を取って数か月後、私24歳。路肩に止まっていた軽トラックに追突して、自分の車の前部大破。
先方もこちらもケガがなかったのが奇跡と言われたくらい、車は派手に壊れた。
車が直ったらその後も平気で運転していたのだから、そのこともおそろしい。
その後はぶつけることはなかったものの、一方通行の道に入りこんで気づかず逆走するなんてしょっちゅう。
方向オンチだからいつまでも目的地にたどりつけずグルグル、も日常茶飯事。
それなのに高速にものんきに乗って、200キロ近くで走っていたのだから、若いってこわい。

その後、東京に移ったのを機に、私は運転をしなくなった。必要がなくなったからだ。
自分が運転に向いてないことは重々わかっていたし、サッパリと車なし人生に切り替えた。世の中のためにもなったことだろう。

それから長い月日がたち、車に乗っていた記憶もオボロゲになった4年前。
平和なペーパードライバーになっていた私は、東京から明石に引っ越してきて、夢にも思わなかった現実に会う。
車がないと実家に行けない!
正確にいうと、行くには行けるのだけど、田舎バスを乗り継いで、高いバス代を払って、さらに歩いて、ひどいときは2時間くらいかかってしまう。
そのころまた調子をくずしていたタタと、まだ6歳だったミミを連れてバスを乗り継ぎ2時間行脚を続けているうち、ぐったりしてしまった。
で、車で行けば40分だよ、と聞いて、「ぐらっ」ときた。

親も年老いていくし、車で行き来できなければ、何かあったとき動きが取れないかも…
タタが調子が悪いときでも、車があれば移動がしやすいかも…

でも、まてよ。免許を持ってるのは私だけ。しかも…

車ってどうやって運転するんだっけ!?

…きいちゃんと出会うまでの続きはまた次回。
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by higurashizoshi | 2008-02-11 12:41 | 雑感 | Comments(0)

10日すぎて

ブログを始めて10日ほどたった。
自分たち家族だけが住む離れ小島から、ビンに詰めたメッセージを流す…
広い世界の誰が受け取ってくれるかなあ。
返事なんて、はたして来るのかな。
そんな気持ちで始めた。
始めてみると、いろんな人からコメントをいただいたり、応援メールをもらったり。
ちょっぴり世界とつながっていく感じがする。

世の中は変わらず回り、人々は忙しくあちこちを行き来して活動しているけど、
私はこの4か月近く、ただ、ただ、同じ場所にいる。
窓からながめる空。
夕暮れどきに聞こえてくる、船の汽笛。
海岸まで、ここからわずか5分だけど、今は遠い遠い海だ。

出られない私の代わりに、今日はミミがパン屋さんへおつかいに。
牛乳と食パンを買ってきてくれた。
ところが、帰り道でおつりの500円玉を落としてきたことがわかり、ミミ、再び出動。
ひとりで道をはいずって探し、無事500円玉を見つけて帰ってきた。
「足の先だけ黒くて体は茶トラの子がいたよ!」と、近所のネコ情報もおみやげに。
ごくろうさん、ミミ。
外の世界は、どうだった?

自由に出かけて、人に会って、時間を忘れて語り合って…そういうことの代わりに、
たぶん私はブログを始めたんだな。
いろいろ話したいことが、私にはずいぶん、あったんだ。
少しわかってきたぞ。
これからもおつきあいください。
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by higurashizoshi | 2008-02-08 17:04 | 雑感 | Comments(2)

ぎょうざパニック

中国の工場で作られた冷凍ぎょうざに農薬が混入していたのがわかり、大騒ぎになっている。
冷凍食品をあつかう業者はどこもパニック状態らしい。
冷凍ものだけでなく、「ぎょうざ」という食べ物に対して、しばらくみんな拒否感をもつだろう。
町の小さなぎょうざ専門店は、どうなっているだろう。
一方、中国のその工場で、真面目に働いてきた大勢の人や、管理者はどうしているんだろう。
「もう中国製品は一切買いません。」
と鼻の穴をふくらませてテレビの中で言っているご婦人を見ると悲しくなる。
コストを抑えるため自分から中国に出かけていき、製品を作らせてきたのは当の日本人だ。

真相はきちんと明らかにしてもらいたい。
そのうえで、中国に対するイメージがますます偏ったものにならないよう、メディアも冷静に報道をしてほしいと思う。

「○○人はこういう人たち」「あの国はこういう国」という、一面的なイメージや決めつけは、危険な落とし穴。みんなの心がギスギスしているときには、なおさらだ。みんながどこかで、「標的」を求めているような、そんな時代には。
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by higurashizoshi | 2008-02-02 12:54 | 雑感 | Comments(4)

むらさきの象

友人から、はんこ絵の葉書が届いた。自分で彫ったかわいい象と花のはんこがプリントしてある。
ほとんど家を出られなくなって、3ヵ月あまり。人に会うこともできなくなった。
友だちと連絡を取り合うのは、メールや電話のみ。
そんな中で、こういう手作りのたよりをもらうのは、ほっこりとうれしい。
この前は、別の友だちが、うちの玄関先まで紅茶を届けにきてくれた。
ほんとに数分しか会えなかったけれど、ああ、顔を合わせるってやっぱり違うもんだなと、つくづく思った。

はんこ絵の象は、わが家唯一のギャラリーである、トイレの窓際に飾った。
なぜ「わが家唯一」かというと、部屋の棚などに何かを飾ると、チャチャが全部落として、おもちゃにしてしまうからだ。聖域はトイレだけというわけ。
トイレに行くたび、むらさきの象と桃色の花を見てなごんでいる。

ほとんどひたすら家にいるので、なんだかだんだん体が重くなってきているような気がする。
と思ってちょっと体操なんかしてみたら、体が重いわ固いわ、ガクゼンとした。
ミミといっしょに、「その場ランニング」や「縄なし縄跳び」をする。
本人は真剣だけど、これ人が見てたらおかしいだろうなあ。
ミミがやってる姿は可愛いけどね。

何ごともなかった頃にはあまり考えなかったけど、自由に外に出られない境遇の人というのは、ずいぶんいるものなんだろう。
ちょっと考えるだけでも、病気や障害のある人、乳児や病気の家族を抱えた人、引きこもっている人など。
世の中、そういう人を計算に入れずに動いているなあ、と思う。
映画館も、コンサートも、レストランも、テーマパークも、コンビニさえも。
行くことができず生きている人たちがいる。
自分がその仲間入りをして、初めてわかったことは、たくさんある。
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by higurashizoshi | 2008-01-31 16:29 | 雑感 | Comments(5)
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