ひぐらしだより


人生はその日暮らし。  映画、アート、音楽、フィギュアスケート…日々の思いをつづります。
by higurashizoshi
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カテゴリ:フィギュアスケート( 130 )

国別対抗戦2015 (その1)

終わった~。
国別対抗戦の終了とともに、2014-15シーズンも終わりを告げました。

シーズン最後のお祭り的要素が濃い大会であると同時に、出場選手にとっては今シーズンのしめくくりとして力も入る国別対抗戦。
今年はロシア、フランス、アメリカ、中国、カナダ、日本の6国から、それぞれなかなかの有力選手が集まりました。

まずは結果から。
1位アメリカ、2位ロシア、3位日本。
ぎゅうぎゅうの表彰台。
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いつも、この国別は各国チームの応援合戦が楽しいのですが、今年もこんな感じ。

ロシアチーム
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トゥクタミちゃん演技後。みんな踊りまくり。


フランスチーム
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昨シーズンで引退し、現コーチのアイスダンスのファビアン・ブルザが前列に。こういうのがまたうれしい。
「I♡JAPAN」のはちまき、どこで買ったのかなあ。


アメリカチーム
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上方に盛り上がる。


中国チーム
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国別対抗戦の初期のころはおとなしかった中国のキスクラも、ずいぶん活気が。


日本チームは、例年この国別対抗戦を支えてきた大ちゃん、真央さん、あっこちゃんなどが抜けて、初めて参加となった結弦くんはじめ、新しい選手が多くなり…
チーム的に盛り上がるのだろうか?と思ったりしたものの、みんながんばってた。
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出場選手の中から、私的にピックアップして紹介します。

アイスダンス。
ショートダンス3位から、またもフリーで1位になったフランスのガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン組。
この勢いを誰か止めて~!と言いたくなるほどの、今シーズン最後まで続いた高評価ぶり。
「私だけが知っているあのカップル」的な愛で方をしてきた昨シーズンまでの、甘酸っぱいひとりじめ感はどこ? …と、ついゼイタクな悩みを持ってしまうほど、押しも押されぬトップカップルになってしまいましたなあ。
ワールドに続き、この国別でも破綻なし。ディープエッジでぐいぐいいってた若い二人が、なんとスケール大きな成熟した滑りをするようになったことでしょう。
しかも、大会が続くごとに演技がどんどん洗練され、威厳すら感じられるようになってきた。ほんとにきみたち、19と20歳?
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今季フリープログラム。
これまでの若干イロモノ的な印象から、ノーブルかつ品格あるカップルという、ある意味ジャッジ好みの戦略的変換にみごとに成功したプロといえましょう。何度も見てるうちに、実によくできたプロだな~と感心しきり。
しかも、彼らがもともと持っているちょっと退廃的な色香というのか、密室感というのか、そういう《暗さ》の部分が滑り慣れるにつれて沁みだしてきた、この沁みだし感がたまりません。

そういう意味でも、来季はどんなプロを持ってくるか、非常に楽しみ。まったく違うジャンルの演技も、ぜひ見てみたい。
あっという間に追われる立場になってしまったので今後とても大変だろうけれど、このまま発展形でいけば歴史に残るカップルになれる二人だと思う。



フリーダンス2位は、カナダのケイトリン・ウィーバー&アンドリュー・ポジェ組。
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この不思議な「四季」のプログラムも今日で見納め。
彼らは生身の男女のストーリーを演じるとピカイチなので、この妖精×妖精さんみたいなプロはちょっとどうなの?「四季」じゃなきゃだめなん?とか思ってしまってたけど、だんだんと見慣れてくるうちに今季の彼らの安定度も手伝って、ほっと癒されるプログラムになってました。
この国別でも力を抜かず、むしろワールドより緊密で精巧な滑りを見せてくれて感動。今後はパパシゼと、後述のチョクベイとともに、熾烈なてっぺん争いを繰り広げることでしょう。



フリーダンス3位はアメリカのマディソン・チョック&エヴァン・ベイツ組。
アイスダンスの規定ぎりぎりリフト!
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マディソンの艶やかで伸縮性ばつぐんの身体表現に対し、いささか荒かった印象のベイツくんも、カップル結成から4シーズンたつ今はしなやかに変化。すっかりこの二人のユニゾンができあがると同時に、評価もうなぎのぼり。
今回の国別でも非常にいい滑りを見せていたのに、フリーダンス終盤でベイツくんが転倒! ミスの少ない彼には大変めずらしいことで、今季最後にいいフィニッシュができなかったのは残念だろうな。



アイスダンスの最後に、キャシー・リード&クリス・リード組について。

今回ショートダンスではキャシーの転倒があり、涙。
そしてフリーダンスを滑り終えたあと、キャシーはまた涙を流していて、もしかして…?と多くの人が思ったことだろう。私も、来季も続行するという話を聞いていたけどこれはまさか…?と思った。
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予感は当たってしまった。
フリーダンスの翌日、エキシビションの日にキャシーが引退を発表。
日本のアイスダンス界をひたすらに引っぱってきてくれたリーズは、とうとう終わりを迎えた。
弟のクリスは、これから新たなパートナーを探し、競技を続けていく意向とのこと。

日米両方の国籍を持っていた二人は、2006年から日本の選手として試合に出るようになった。2009年には日本の国籍を選択して、バンクーバー、ソチとオリンピックにも日本のアイスダンスカップルとして出場。
カップル競技の層が圧倒的に薄い日本で、国際大会で通用する力を持つ稀有なカップルとして今日まで必死にがんばり続けてくれたと思う。
ソチ五輪の団体戦、そしてこの国別対抗戦も、リーズの力がなければ日本は他国と対等に戦うことはできなかった。癒えずに苦しんだクリスのケガ、キャシーの不調、そんな中でいつも笑顔を絶やさず、感謝のことばを忘れず、いつも向上心を失わずに努力を続けた二人。
リーズのおかげで、あとに続くアイスダンスカップルも少しずつ日本に増えてきている。本当に、その貢献に対しては、どんなに称賛してもしたりないくらいだと思う。

現役最後の舞台となった、この国別のエキシビション演技終了後。
クリスとかたく抱き合うキャシーの姿と、その美しい涙を、ずっとおぼえていたいと思った。
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キャシー、これまでありがとう。どうかゆっくり休んで次の人生に歩み出してください。
そしてクリスに、すばらしいパートナーが見つかりますように。


国別対抗戦、ペアと男女シングルについては、次の更新で書きたいと思います。
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by higurashizoshi | 2015-04-20 16:27 | フィギュアスケート | Comments(0)

東日本大震災チャリティー演技会2015

《東日本大震災チャリティー演技会 ~復興の街、神戸から~》。
フィギュアファンの間では「神戸チャリティー」としてすっかり定着したイベントの、震災以来5度目の神戸での開催。
私は第2回からずっと毎年参加してきた。これも、神戸の近くに住んでいるという幸運のおかげ。そして年々厳しくなるチケット争奪戦にもかかわらず、いつもS席をゲットできたのは…ううむ。念力のなせるわざかな。
あの震災を前に、大ちゃんや宮本賢二さんたちフィギュア関係者が「スケートでできる支援を」と必死に考え、必死に動き、立ち上げてくれたこの演技会。その思いにこたえるため、ファンもここに集まり、来られない多くの方も募金を欠かさずにきたのだと思う。

一流スケーターの演技を、ショーとは違う素の環境で堪能できるというレアさはもちろんのこと、その後はずらりと並んだスケーターたちの持つ募金箱に直接募金をして、間近で言葉をかわすこともできるという、まさに夢のようなイベント。
風化が言われつつある震災への復興募金としては異例で、年を重ねるごとに募金総額がはね上がっていくという稀有な企画でもあった。

私自身、毎年この演技会に参加することで気持ちをリセットし、自分の仕事も含めて震災支援への思いも新たにしてきた。もちろん、大ちゃんをはじめ、たくさんのスケーターにこんな形で毎年接することのできる機会はほかにない。そういう意味でも本当に大事な、楽しみなイベントだった。

けれど、今回は二つの理由で、「また来年も」と思えないまま会場に向かった。
ひとつは、5回目という節目。震災後、5という数字をめどに開催を打ち切るイベントは多い。私のかかわっている保養キャンプの世界にも、その例はある。
そしてもうひとつの理由は、ファンなら誰でも知っている、大ちゃんの留学だ。先のことを決めないまま、スケートからいったん離れての、アメリカ留学。

やはり、神戸チャリティーは大ちゃんあっての企画だと思う。特に、震災への支援の熱が急激にさめていく現在の状況の中では、大ちゃんがこの演技会開催メンバーからはずれることは、おそらく存続問題に直結する。
どこにいても、この時期に合わせて神戸に帰ってきてくれるんじゃないかな… という淡い期待は捨てられないものの、こんな大きなイベントは準備段階も長く、中心になるメンバーを欠いたままの状態ではむずかしいだろう、とも思う。
そんなわけで、「この演技会も最後かもしれない」という気持ちが、チケットを買う前からずっとあった。もちろん存続を心から望むけれど、覚悟はしておくべきだと。

そしてやはりもうひとつ。
「大ちゃんの演技を見られるのはこれが最後かもしれない」
という、口に出したくない思いがずっとあった。会場に向かった大ちゃんファンの多くが、その思いを秘めていたことだろう。


一昨日の演技会、神戸・ポートアイランドスポーツセンター。
長ーい行列に並んで、会場入り。
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リンク全体を見渡せる席からの眺め。
さらりとリンクインする出演スケーターたち。
東日本大震災の犠牲者への黙祷。
毎年恒例になったこの時間にも、いっそうの思いをこめて祈った。

大ちゃんのあいさつ。
この演技会を続けてこられたことへの、各方面への感謝を、さわやかな笑顔で(カミカミなし!)。もうこれだけで、すでに胸がじーんとなった。
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ジュニア選手たちの演技。
ういういしい島田高志朗選手、手足長い! 三原舞依選手、山隈太一朗選手、友野一希選手は、昨年にくらべて身体も技術も、めきめきと成長を感じた。ノービスの白石優奈選手のジャンプクイーンぶりにびっくり。すばらしい3ルッツ×3トゥ!

本田武史くん、風格が違う。生で観る武史イーグルの快感。いつまでも見ていたい。

村上佳菜子選手。ついこの前世界選手権で見たばかりの、ショートのオペラ座。腕や上半身の優雅な使い方は、努力して彼女が手に入れたもの。ジャンプは少し不調だったけど、美しいクリスティーヌだった。来季… どうするのかな。すばらしい才能と、ここまで積み重ねたものと。そして彼女自身の思いと。
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一部の最後にサプライズ。織田くんがリンクに出て紹介する形で、なんと大ちゃんがここで登場! どよめく客席。
大ちゃんは黒一色の、シンプルこの上ないコスチュームでリンクに立った。

「思い出のマーニー」だった。
「Fine On The Outside」のおだやかな調べで彼がゆっくりと滑りはじめた瞬間、あたりの空気が変わった。
たったひと振りの腕。たったひとつの身のこなし。やわらかなターン。
それらが、魔法のように空間に息を吹きこみ、あざやかに彩っていく。

このプログラムに、ジャンプは一か所しかない。
それ以外、彼は滑る。舞いながら。いつくしむように。
たたかわない。とがらない。彼は滑る。愛するように。
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きっといつもと同じように、彼は《何か》を滑ってはいない。
テーマや、物語を、スケートに乗せてはいない。
感じるままに。ただ音楽を聴き、そこに身体をまかせて。
それがこんなにも美しい作品になるのはなぜだろう。その場にいるすべての人が、彼の中に吸い込まれ、たゆたい、特別な時を過ごす。

この短いプロを滑り切るまでの時間。
まるで永遠のような、夢のような時間。
そしてそれは、胸の深くに軌跡をのこして、あっという間に終わりをつげた。
これまでの高橋大輔のスケートの中で、たぶんもっとも謙虚で、もっとも優しい演技だった。そう感じながら、ずっと涙が止まらなかった。
たくさんのことを思い出した。激しく思い出した。そして癒されていた。不思議な気持ちだった。


第2部。
ジュニアは岩元こころ選手、三宅星南選手、坂本花織選手。
星南くん、コミカルな演技を精一杯。あこがれの大ちゃんと、今日同じリンクで滑れてよかったね。まっすぐ背中を追いかけてください。花織ちゃんも今、急激に成長中。
田中刑事選手、ひさびさのアフロ。ジャンプさえ調子が整えば、ふたたび上昇できるはず。飛躍のときを待ってるファンがたくさんいると思う。

本郷理華選手。今季ショート。
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今日もまた、3トゥ×3トゥ含むジャンプはすべてクリーン。度胸と確実性の高さには、あらためてほれぼれ。生で見ると、表現面はやはりまだまだ伸びしろがあると感じた。華のあるトップ選手になっていく準備は整っているので、来季以降はそれをいかに実現するか。


今回、間際になってインした宇野昌磨選手。
生で観るのは昨シーズンのワールド大阪エキシ以来。
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で、この一年ぶり生ショーマがすごかった。滑りのスケールがぶっ飛ぶほど大きくなっていて、このスケールの大きさは… 現役ならパトリックか、ジェイソンか。
ジャンプのすばらしさはテレビでもある程度認知できたけど、滑りのねばり、伸び、自在さがここまでとは。これは生で観ないとわからなかった。
ショーマにとっても、今日ここで大ちゃんと共演できたことはずっと記憶に残るのではないかな。彼が目指す表現の道の先に、大ちゃんは燦然と立っているのだろうから。
そしてその目標に向かっていくとしても、その行く手にはきっと、宇野昌磨にしか作れない世界がある。本気でそう予感させられた。


宮原知子選手。
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ワールドのエキシ。知子ちゃんとしては思い切って笑顔ではじけるプロ。ショーマの直後だったので、彼女の端正でどこまでもキッチリしたスケートが好対照だった。これはこれですばらしい。
全日本優勝、ワールド銀メダルと、結弦くんとまったく同じ結果、しかもどちらも初!なのに、メディアではあまりに地味な扱いの知子ちゃん。でもいいのだ。今のうちに力をどんどんたくわえて、いずれ大輪の花になるのだ。


織田信成選手…って、いまだに書きそうになってしまう。
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リバーダンス。特に前半、やわらかな動きが音楽にぴったり合って、すごく心地よかった。織田くんは引退後、ほんとにいろんなものから解き放たれた感じがする。それがスケートにまっすぐあらわれているような。表現がとても多彩に、自由になった。
ネコ足着氷は健在。いまだに生で観ると、この柔軟性に「うわ」となってしまう。


そして最後に、大ちゃんがふたたび。
何をやるのか、ファンはいろいろ予想していたと思うけれど、そうか…なるほど…と思った。
「I’m Kissing You」だった。
昨年5月、ソチ後はじめて人前で滑った臨スポで初披露したプロ。
以降、何度もあちこちのショーで滑ってきたのを観たけど、最初にそこで目にした印象は強烈だった。
あの苦しかったソチ五輪が終わり、なにか放心したような、それでもふたたびリンクに立ちファンの前で滑る責任を自分に課しているような…。
身体も絞れてない、心も整ってない、プログラムもまだ自分のものになってない、それでも懸命に演じようとする姿が今も忘れられない。

それから一年足らず。
《最後》の演技として選んだ「I’m Kissing You」は、あのときと同じものとは思えない、すみずみまで洗練されたプログラムになっていた。
「思い出のマーニー」がまっさらな木綿の感触だとしたら、これはまるで使いこまれたビロードのような肌ざわり。
内へ内へと降りていく「マーニー」と、観客へとからみつくような「Kissing You」。
どちらもが、大ちゃんにしか作りだせない無二の作品だった。
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これが《最後》。
目に焼きつけておかなければ、と思う間に、さらさらとこぼれ落ちていく時間。
でも、「マーニー」でさんざん泣いたからか、不思議と落ち着いて観ることができた。
さよなら。いってらっしゃい。二つの声が自分の中でこだまする。
ありがとう。ありがとう。そう心で呼びかける。これまでたくさんのよろこびをありがとう。


恒例になった「Story」でのエンディング。最後に、ふたたび大ちゃんのあいさつ。
自分のことは何も言わず、ただ震災復興のためのイベントとしてのコメントのみ。これもまた潔い。
しかし大ちゃん、マイクを持ったら息が上がりすぎてて、いきなり「ブフォッ」。
思わず気が抜けて泣き笑い。今回、なぜかカミカミはなかったけど、ここでしっかり笑かしてくれました。
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毎年、このあとの募金までの長い待ち時間に、宮本賢二さんが出てきていろんな持ち芸を見せてくれたりというお楽しみがあり(今年もあったらしい)、そしてスケーターひとりひとりと対面しての募金タイムがあるのだけど…
今回はどうしても事情があって、ここで帰らなければいけなかった。
最初からその予定で、動かすことができず、割り切っていたつもりだったけど、やっぱりその場になると去るのはつらかった。

大ちゃんと対面してひとことかわして、別にそれでどうなるというものでもない。
むしろ、ものすごい数の募金の列のひとりひとりに笑顔でこたえ、話に応じる彼の負担を少しは減らす役に立つくらいのものなんだけど…
会場を足早に出て、暗い道を駅に向かいながら、心を整えた。

演技を観て、それで《最後》にして、私は私の持ち場に帰ろう。
心の中で、もうお別れのあいさつも、感謝のことばも告げた。
私の愛した、高橋大輔のスケートは消えない。時が過ぎ、たとえ彼が滑ることをやめてしまったとしても。これから彼がどんな人生を選びとるとしても。


募金の様子。参加した方のレポートによると、大ちゃんお疲れ気味だったものの、いつものように最後まで笑顔を絶やさず、ていねいに言葉をかわしていたそう。(織田くん、また泣いてる…?)
募金終了後は、去りがたいファンに向かって、スケーターみんなで出口に並んであいさつしてくれたそうです。
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織田くんとのスナップ。
ずっとライバルだった二人。ときには複雑な思いで、きっとすれ違ったこともあった二人。
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      (演技会の様子を少し見られるニュース動画、こちらをクリックしてご覧ください)


私にとってこの春は、個人的に決別と新しい出発の春でもあったので、こうして神戸チャリティーに参加できたのもまた、もうひとつの《終わりとはじまり》になったと思う。
翌日読んだインタビューで、大ちゃんはこれからのことをこう言っていた。
「自分のために生きたい」と。
きっとこれまでずっと、スケートのため、周囲の期待にこたえるため、ファンのため、ただただ前を向いて進んできた人生だったと思う。
何を目指して、どこに行きたいのか、ほんとうにやりたいことは何なのか。
それをこれから考える旅に、大ちゃんは出るのだと思う。

《終わりとはじまり》の春。
どうか元気で。あなたの大切なものが、どうか旅の果てに待っていますように。
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by higurashizoshi | 2015-04-09 11:00 | フィギュアスケート | Comments(2)

世界選手権2015 女子シングル

世界選手権の女子については、ショート終了時にちょっと書きましたが、最終結果を振り返っておきます。

◆世界選手権2015 女子シングル結果◆

表彰台はこのようになりました。
1位 エリザベータ・トゥクタミシェワ(ロシア)
2位 宮原知子(日本)
3位 エレーナ・ラジオノワ(ロシア)

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初の世界女王に輝いたトゥクタミシェワ選手、おめでとう!
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トゥクタミちゃん、ただただ強かった。圧倒的な自信、オーラ。
シニアに上がってから体形変化もあってジャンプが不調になり、ソチ五輪の出場も逃し、それでもひたすらコツコツとミーシンコーチのもとで努力を続けてきた成果が、今シーズン一気に花開きました。
総合得点は210.36。フリーが完璧なら自己ベスト更新でしたが、それでもヨーロッパ選手権に続きこれほどの高得点をそろえてこられるのは、彼女の力が今季いかに安定しているかの証。
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まだ18歳ですが、この落ち着いたたたずまい、アダルトな色香も含め、もはやベテランのごとき貫禄。
故郷ウドムルト共和国からサンクトペテルブルクへ。プライベートでもさまざまな苦労があったというトゥクタミちゃん。その積み重ねが、彼女をこれほどまで大人にしたのかな。

今季はロシア女子の中で抜きん出た彼女、来季はソトニコワ選手もおそらく復帰し、ラジオノワ、ポゴリラヤ、リプニツカヤなど実力の拮抗する選手たちがひしめくところにジュニアから上がってくる選手もいそうなので、今後の勢力図がどうなっていくのか…楽しみというか怖いというか。
そして、今後トリプルアクセルに挑戦する女子選手が他国も含めさらに出てくるか、そこにも注目です。




宮原知子選手、銀メダル!
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ショート、フリーとも崩れることなく、いつもの自分のスケートを保って、しかも課題だった表現面もしっかりアピールできてました。
誰もが認める努力のカタマリの知子ちゃん。ジャンプの低さから回転不足を取られることがしばしばあったのをコツコツと修正してきました。そして今季は途中から濱田コーチの秘策によりフリーでのジャンプ構成を変更、後半のコンビネーションで高得点を稼ぎ出す作戦がヒット。これも、小柄ながらスタミナに自信をもつ知子ちゃんだからできること。
ミスがなければ表彰台の可能性はある、かも…?と思ってましたが、全日本女王に続きワールド銀メダルというすごい結果をつかみとりました。本当におめでとう!

これからどんな大人の選手に成長していくのかな。彼女のまだまだ固い殻がやわらかく開いて、さらに美しい表現力を身につけていく姿を夢想してます。




3位、エレーナ・ラジオノワ選手。
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今回、高熱の中で試合にのぞむという不運にみまわれた彼女。青白い顔で果敢にプログラムをこなしていく様子が痛々しかったです。
体調万全であったら、順位はともかく、得点はもちろんもっと伸びていたはず。それでも、どんな状況でも絶対に攻めるというラジ子ちゃんの強さ、激しいまでの勝負心、あっぱれです。
妖精さんみたいな容姿にだまされてはいけませんよ。ラジ子ちゃんの愛くるしい女優然とした表現力の陰には、強靭なアスリート魂が脈打っているのだ。そう感じられてなりません。

16歳になったばかりで、まだまだジュニアっぽい体格の彼女。このあと体形変化の波がくるのか、このまま細ーいモデル美女みたくなるのか、そのあたりも来季以降の成長に影響しそう。
技術、容姿、すべてに恵まれた天才少女も、ロシアにあってはてっぺんに立つのはほんとうに大変なのだなあ…




4位には、アメリカのグレイシー・ゴールド選手が入りました。
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調べてみると、グレイシーはこのワールド、昨々シーズン6位、昨シーズン5位、そして今回4位…とほんとにひとつずつ階段を上がってきてるんですね。
今季は四大陸でも4位。本人としてはあともう少しのところなのに!という気持ちが強いでしょう。ジャンプがじっかり入っていけば、PCSも伸びてきてるので、さらにトップに立てる力あり。今回もフリーは特にパワフルな攻めの演技で、勝ちにいったる!という意志を感じました。
欲をいえば、そうだなあ… 曲想表現とか、情感とか、観ている側をハッとさせる何かがあればと。これだけ華やかな選手なだけに、ついそこまで求めてしまいます。




5位、アメリカのアシュリー・ワグナー選手。
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こちらも攻めの演技でしたが、今回も本人の自覚しないところでも回転不足を取られ、思うようには点が伸びず。それでも、守りに入らず常にアグレッシブにいく姿勢はさすがアシュリー姐さんです。
どんどん十代の選手が台頭している中で、円熟味のある大人のスケートを見せてくれる、いまや貴重な存在。ちょっと最近、表現がわりと同じ傾向で《いつものアシュリー》になっちゃってる感じがするので、来季はガラッと変わったプログラムも見てみたい。まだまだ活躍して、少女たちの前に艶然と立ちふさがってほしいです。




6位には、日本の本郷理華選手が入りました。
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リンクの上では情熱の美女カルメン、リンクを降りると村娘、というもはやギャップ萌えすら誘うようになった理華さん。
鈴木明子大先輩の熱烈指導の成果あって、今季は懸案だった身体のラインの出し方、曲想表現が眼を見張るほど変化。もともと強かったメンタルもさらに鍛えられて、短期間でトップ選手のレベルまで成長してきました。こんなに変わるものなんだなあ…と感動しきりです。

さすがにワールドの大舞台(もちろん初出場)、ジャンプにミスが出ても不思議じゃないと思ってたのですが、強い。度胸あります。ミスらないです。
フリーではいくつか回転不足を取られてしまったものの、破綻なく、しかも勢いを最後までたもったままフィニッシュ。大喝采!
で、カルメンの魔法がとけたらやっぱり村娘。キスクラ&インタビューでいつも夢からさめる私。もう、これも魅力と思おう。





村上佳菜子選手は7位。
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ショートはジャンプも決まり、情感ゆたかにクリスティーヌを演じ切りました。今季一番すばらしいショートでした。ここで4位発進となり、できることならもっと上へ…と願ったけれど、うーん。フリーではジャンプの抜けが本当に残念。
でも、フリーのファントムもとても思いがこめられた滑りでした。順位決定後、心に決めていることがある、とインタビューで語っていたのが気がかり。全日本での失意からはい上がり、回転不足を取られないジャンプを必死に模索してきた果ての今回の結果なので…

すばらしいスケーター、しかも、まだたった20歳。これからだよと誰もが言うだろうけど、自分の道を決めるのは彼女自身。もちろん、できることならもう一度リセットして、もっと高みを目指してほしい。そう思います。


ほかにも紹介したい選手はあれど、時間切れ…
世界選手権のペアとアイスダンスについては、4月に入ってCS放映を観てから、できればくわしく書きたいです。
そういえば、今日は国別対抗戦出場選手の発表。どうなったのか、あとで確認してみよう。
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by higurashizoshi | 2015-03-31 15:42 | フィギュアスケート | Comments(0)

世界選手権2015 男子シングル

早かったなあ。終わってしまいましたなあ。
毎年、世界選手権のエキシビションを観終わったときに見舞われる、虚脱感とさびしさ。
来月の国別対抗戦が残っているとはいえ、これにて競技シーズン終了!と感じる瞬間が、ワールドのエキシのエンディング後にいつも来るんですねえ。はああ。

取り急ぎ、男子シングルの振り返りを。


◆世界選手権2015 男子シングル結果◆

表彰台はこのようになりました。
1位 ハビエル・フェルナンデス選手(スペイン)
2位 羽生結弦選手(日本)
3位 デニス・テン選手(カザフスタン)
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今回男子の注目は、今季アクシデント続きで全日本以降も手術やケガなどが重なった羽生選手がどこまで復調できるか。そして日本男子初のワールド連覇を果たせるか、というところに集まってました。
で、羽生選手と競り合うことが予想されていたのが、フェルナンデス選手とデニス・テン選手。
結局、やはりこの現在の3強が、4位以下を大きく引き離して表彰台に乗ることになりました。


このところ上り調子で勢いからいえばテンくん優勝も?と思ってたのですが、ショートとフリーの両方でミスを最小限に抑えたハビーが、ついにスペイン史上初の世界王者に輝きました。
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ショートは今季最高にキレッキレの「Black Betty」。調子のいいときのハビーは見ていてほんとに気持ちがいい。ここでバシバシとジャンプ成功させてしっかり貯金。
そしてフリーの「セビリアの理髪師」。スペインのお話だけどオペラはイタリア産。コミカルな要素を演じて…といってもハビーはいわゆる演技派ではないので、やっぱり3本入れた4回転ジャンプのうち、2本がクリーンに入ったうえ、残りのジャンプはほぼ完璧。ショートもフリーも《いいハビー》のままで最後まで突っ走れてほんとによかった!

いつも穏やかで感情をあらわにしないハビーが、さすがにフリー後にキスクラで点数を見た瞬間、涙を浮かべて驚きと喜びを表してたのがとても印象的でした。
これでスペイン国民も少しはフィギュアスケートに注目してくれるかなあ…
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サッカー至上国スペインでは、フィギュアはほとんど知られてないスポーツらしく、以前ハビー自身《世界チャンピオンにでもならないと自国で知られるのは無理》とインタビューで冗談まじりに語っていた記憶が。
それ実現しましたがな! 今季はバルセロナでグランプリファイナルあったし、来シーズンも確かバルセロナで競技会があったはず。アイスダンスのウルタード&ディアス組もぐんぐん伸びてがんばってますよー。スペインのみなさん、サッカーもいいけどフィギュアスケートも観てくださいな!
(フェルナンデス選手の今回のフリー演技動画はこちら。演技後のキスクラでの感動や、上位選手のお部屋のなごやかな様子などもご覧ください)




ショート1位発進だったことからすでに奇跡、と言いたいほどに、あきらかに滑り込めてない結弦くんでした。
体調も戻っていないのだろうし、手術のあとオーサーコーチのもとに戻れないままこのワールドを迎えざるをえなかったのも、調整には相当きつかっただろうし…
会場入りしてからの練習でもジャンプはかなり不発。どうなるんだろう、とみんながハラハラしているところで、本番になると。
強いんだなこれが。ほんとにこのメンタルの強さは何だろう。
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ただし、フリーは長丁場。冒頭の4回転サルコウが2回転に抜け、次の4回転トゥーループで転倒し、やっぱり後半スタミナ切れでだんだんスピードがなくなり、ああ~と思っていたけど… 残りのジャンプは最後のルッツまで全部跳んでみせた。
ジャンプの失敗があってもPCSの高さはさすが五輪王者。ハビーがミスをしたら結弦くんがそのまま逃げ切れたくらいの点は出たので、このコンディションの中で本当にすさまじい人だなあと思う。

この若さで彼はもはや、ただただ追い上げてくる他選手をひたすら凌駕していくしかない。ソチで金メダルを手にしてしまったときから、それを宿命として走り続けるほかない存在になった結弦くん。ほんとにどうやって自分を保っているのかなあ。
銀メダルは立派です。立派です。10回くらい言っていいくらい立派。ワールド連覇の夢は来年とその次にとっときましょう。で、とにかくゆっくり休んでね。
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それにしても上海のリンクに降りそそいだプーの雨が忘れられない…
いったい何百個のプーさん(顔のあやしいやつ含む)が投げ入れられたのだろう。
ゆづ王子の中国での人気はすごいのだなあ。
(羽生選手の今回のフリー演技動画はこちら




デニス・テン選手は今回、たぶん一番金メダルに近いところにいたと思う。
そのテンくんの、ショート冒頭。
曲の最初が欠けた状態で始まるという、開催側のミス。
当然、演技のやり直しになり、直後の4回転トゥーループで転倒。
もし…と言っても仕方がないとはいえ、やっぱり不運すぎた。張りつめて気持ちのピークを作っていた演技冒頭でああいうことがあって、そのあとに影響しなかったはずがないと思う。
結局、フリーですばらしい演技をした彼は、フリーだけだと1位。ショートでの失点が響いて総合3位となった。本当に悔しかっただろうな。カザフスタン初の世界選手権金メダルのチャンスだったのだから。
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とはいえ、まだ21歳。ピョンチャン五輪でのてっぺん目指して、快進撃はこれからも続くはず。テンくん、来シーズン以降も楽しみです。
彼の高い音楽性、身体能力の高さ、そして独特の品格が光る今季のフリープログラム。
ちょっと今回カメラに難ありでしたが、未見の方はぜひ。(こちらをどうぞ)




4位、アメリカのジェイソン・ブラウン選手。
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おお、4回転なしのジェイソンがワールド4位にくいこんだ! 
とはいえ、クワドなしでこれ以上あがるのはやはり無理、という限界も同時に見えた今回。
逆に、このトランジション帝王、PCS食いのジェイソンくんがクワドを身につけた日には… 世界トップの勢力図がまた塗りかえられる可能性大。

フリーは最終滑走だった彼。それまで荒れ荒れだったリンクを、ジェイソンの幸福感いっぱいのスケートが浄化してくれました。なんとしめくくりにふさわしい男よ。ソチもそうだったよね。
キスクラでのコリ・エイドコーチとのお約束のぺったりこんも、上海のお客さんにめちゃくちゃ受けてました。ああ幸福感。
(ブラウン選手の今回フリー演技動画はこちら



5位以下の選手をピックアップ。

ウズベキスタンのミーシャ・ジー選手は6位。
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ミーシャが6位!
ミーシャが6位!
奥さん、ミーシャが6位ですよ!
ここまで来てくれたかと、お母さんもう胸がいっぱい。
そんな気持ちにすらなってしまうミーシャ・ジーくん。ついにショートもフリーもそろえて、アスリートとして勝つためのプログラムを完成形で見せてくれました。

自由に踊りまくってたミーシャも懐かしいけど、トップスケーター目指して真摯に走り出した今のミーシャもすばらしい。そのたゆまぬ努力に、他選手へのリスペクトを忘れない心配りに、温かさに、いつも感動させられます。
来シーズンはぜひ、グランプリシリーズで表彰台を! 今のミーシャなら夢じゃない。
(ミーシャ・ジー選手のフリー演技動画はこちら


ほかにも、今回も成功はしなかったものの、史上2人目の4回転ルッツに果敢に挑んだアダム・リッポン選手、長い不調を経てついに復活の予兆を見せてくれたフローラン・アモディオ選手、そして羽生選手との衝突事故の後遺症から回復してきたハン・ヤン選手、今回ジャンプ不調だったものの今後に期待大のジョシュア・ファリス選手、そして膝の故障で本当に残念な結果になったセルゲイ・ヴォロノフ選手など… くわしく触れる余裕がないのですが、来季も見守っていきたいです。

それから、カナダのジェレミー・テン選手。まだ彼の演技を観られてなくてCS放映待ちなのですが、フリーでかなりジャンプの失敗があったようで… 結果は22位。
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引退前の最後のワールド、納得いく演技でなかったと思うととても悲しいです。「ハレルヤ」の完成形を、ここで見せたかっただろうな。演技を観たら、またここに感想書ければと思ってます。



日本の2人について。

小塚崇彦選手。
ショートで痛恨のジャンプミスで19位。フリーは9位で、総合順位は12位でした。
もちろん、到底受けいれがたい順位だし、結果だと思う。全日本でのあの復活の演技のあとのワールドだったから、本人も周囲も、ここでも復活をと願ったのも当然のこと。
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変わらぬ端正で美しいスケーティング、今季気持ちが入ったときは艶っぽさすら感じるプログラムを得て、ここでせめて入賞ラインまで上がりたかった。このワールドでは風が彼に吹かなかった。本当に残念です。
来季も競技を続けるかは、ゆっくり考えて決めてもらいたいけれど、フィギュアファンはまだまだ小塚くんを観ていたいと思う。もう一度、世界の舞台で思いのままに滑り切って、正当な評価をされる姿を見たいです。



無良崇人選手。
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無良くんにときどき出てしまう、得意のトリプルアクセルの抜け。この大舞台で、ショート、フリーともにそれが出てしまいました。
ショートのアクセル抜けで悪夢のような得点となり、ありえない22位という順位での発進。
それでもフリーは再度のアクセル抜けはあったものの、それ以外のジャンプはクワド含めしっかり跳んで、しかもステップや表現はこれまでのファントムで一番よかったのではないかという出来。総合順位は16位となり、もちろん大きな悔いの残るワールドにはなっただろうけど、このフリーの手ごたえは忘れないでほしいと思った。

日本男子、長らく守り続けてきた世界選手権出場の3枠を2枠に減らす結果になりました。
あとほんとにちょっとだったんだけどなあ…
枠が減ったのはつらいし残念だけど、ここからまた一歩ずつ。
来季の国内での争いの熾烈さを考えて身震いしつつ、それもまた楽しみにしようと自分に言い聞かせる。


次回は女子の結果について書きます。なるべく早く書こう~。忙しいけどがんばるぞ。
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by higurashizoshi | 2015-03-30 02:43 | フィギュアスケート | Comments(0)

世界選手権2015はじまる

はじまりました。
今季のしめくくり、フィギュアスケートの世界選手権がはじまりました。

あっという間にペアはもうショートもフリーも終わってしまいまして、引退前の最後のワールド、自国開催のワールドに出場したパン&トンがみごと3位、表彰台に。
そして川口&スミルノフ組は、残念ながらかなりのミスがあったようで5位という結果。
演技はまだ観てないので、ペアについては後日CSでゆっくり観て、こちらにも書こうと思います。

で、女子ショートはロシアのエリザベータ・トゥクタミシェワ選手がやってくれました。
真央さんの代名詞、トリプルアクセルをついに試合で成功させたトゥクタミちゃん。
すでに練習で何度も成功してることは聞いていたものの、今回のショートでのあまりにも軽々としたトリプルアクセル! 
それだけでなく、躍動感に満ちた演技でスピード衰えることなく後半の3×3も鮮やかに成功。
その抜きんでた落ち着きぶりとともに、《トゥクタミちゃんの時代来たる!》を宣言するような圧倒的な内容のショートでした。
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日本の娘たち3人も、瞠目すべき健闘ぶりで、3位、4位、5位と仲良く並んで発進。さてフリーはどんなことになるのか。

とても残念だったのが、やっと故障から復帰したフィンランドの美神:キーラ・コルピ選手が、ほぼジャンプ全滅でフリーに進めなかったこと。どうか立て直して、来季も競技を続けてくれるようにと祈ります。


で、私の大好物アイスダンス。
さきほど現地でフリーダンスが終わったばかり。
すべての用事を振り捨てて、パソコンの前に鎮座し、ライスト観戦してましたとも。

今季の世界王者カップルがついに決定しました。
何度もこのブログにも書いている、私が偏愛してきたフランスのガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン組が、ショートダンス4位からゴボー抜き。まさかの優勝!
(もちろん結果がホヤホヤすぎて写真はまだ上がってないので、こちらはユーロ優勝時のもの)
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ユーロ優勝もビックリだったけど、よもやまさか。いくらなんでも。
2シーズン前にジュニアから上がったばかりで、昨シーズンのワールドは13位だったカップルだよ?
積み重ねがものをいうアイスダンス界で、たった19と20歳の若いカップルが世界一。
しかもフリーでの得点が… これってもしかして世界歴代高得点の上位に入るような点ですよね?

うれしいんだけど、あんまり驚いたというかあっけにとられたので、このあと夕方から男子ショートがはじまる前にちょっと書いてしまいました。
パパシゼおめでとう! でもこれからが大変だ!

というわけで、このあとまたライストで男子ショート前半を観戦します。夜はその続きをテレビの地上波で。
今年は地上波でも(もちろん後半グループだけだけど)長めに生中継してくれるのがうれしい。
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by higurashizoshi | 2015-03-27 17:15 | フィギュアスケート | Comments(0)

思い出のマーニー×高橋大輔

朝晩はまだ寒いけど、いつの間にか桜の便りも聞かれるこのごろ…
毎日わしわしといろんなことをやっているうちに、ついにフィギュアの今シーズンの集大成、世界選手権が目の前に。

ワールドが終わると、4月。
わが家にとっても、いろいろな意味で新しいはじまりの月になる。

今シーズンは、試合のたびに繰り返し繰り返し、同じことを思った。
ああ、ここには大ちゃんもあっこちゃんもいないんだ…と。
もう、あのひりひりした空気の中、身を切り刻むように戦う姿を見ることはないんだと。

あっこちゃんは織田くんと同様、たくさんテレビにもアイスショーにも出ていて、これからもきっと見る機会は多い。
彼女がいきいきと次の舞台で活躍している様子を見るのはとてもうれしい。
本郷理華選手の表現指導をしている姿をこの前テレビで見たけれど、そうか!本郷選手が今季、姿勢や表現力が目に見えてよくなり、飛躍したのは、あっこちゃんのこの指導があってのことだったのか…と深く納得した。
あっこちゃんの目標である《振付師・鈴木明子》のデビューも遠くないのでは、と本当に楽しみ。


そして大ちゃんは、もうすぐ日本から旅立つ。
来月7日、神戸チャリティーへの出演を最後に、ショーに出る予定もすべて白紙の状態で、アメリカの語学学校へ。
《スケーター・高橋大輔》でありつづけるのかどうかすら、今はわからない。

彼の、留学前の最後の仕事のひとつ。
ジブリのアニメ「思い出のマーニー」DVD発売のCM。
いったいどんなものになるのか、話を聞いたときは想像がつかなかったけれど…
ちょっと不思議な、そしてとても美しい世界がそこにあった。
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未見の方はぜひ、観てみてください。
これもまた今の《スケーター・高橋大輔》にしか表現できない、新たな試みであり、無二の作品だと思う。
ひとつひとつの音を織るような、やわらかなスケーティング。身のこなし。
ブレードが氷を削る音のひとつひとつも、ていねいにとらえられている。
映像とこんなふうにコラボレーションするスケートを見たのは、たぶんはじめて。新鮮だった。
動画はここをクリック

ああ、まだまだこんなにも、彼にはスケートでできることがあるのに。
彼にしかできないことが、きっとあふれるほどあるのに。
ついつい、そう思ってしまう。


来月7日、「東日本大震災チャリティー演技会 ~復興の街、神戸から 2015」で、旅立つ前の最後の大ちゃんの演技を観てきます。
今年はファンが殺到することはわかっていたので、チケットが取れる自信はまったくなかったのだけど… 幸運にも取ることができたので。

その前に、まずは今季のしめくくり、世界選手権。
じっくりと観て、すべての選手を応援しようと思う。
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by higurashizoshi | 2015-03-25 00:44 | フィギュアスケート | Comments(4)

ヨーロッパ選手権2015 アイスダンス・ペア

四大陸選手権の女子の結果を書くつもりが、どんどこどんどこ日がたち、はっと気がつけばヨーロッパ選手権のカップル競技がやっとJSPORTS4で放映!

とうとう観られました、ユーロのペアとアイスダンス。
特にアイスダンスは聞きしにまさるすごい戦いでした。
偏愛してきたフランスのパパダキス&シゼロン組の、まさかの初優勝。ついにその演技を観ることができて、動悸が止まりませんがな。誰か早く気つけ薬を!

まさかの初優勝と書きましたが、だって彼ら、昨年のユーロでは15位ですよ、15位。
ジュニアから上がったばかりで、ジャッジの評価もまだ全然で、「こんなにいいのに、点低すぎ!」とテレビの前で憤慨してたのを思い出します。
それからたった一年。
シングルならば大技を身につけて急に世界のトップへ躍り出る、ということもあるけど(たとえば今シーズンの宇野昌磨選手のように)、アイスダンスは評価が上がるのにとても時間がかかる競技。
だのにだのに、いったいこの一年の間になんでここまで評価がウナギのぼる?

確かにパパシゼは昨シーズン終了後、フランスからアグノエルコーチとともにカナダのモントリオールに移り、新たにデュプレイユ&ローゾン(カナダのかつてのトップカップルで現在はコーチ)のもとで練習開始。
そこからものすごくスキルが上達したと思います。
(写真は今回ユーロでのフリー後キスクラ。高得点に沸く2人の右がアグノエルコーチ、左がデュブレイユコーチ)
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アグノエルコーチのセンスのよさと、デュプレイユ&ローゾンコーチの作りだす緻密なプログラム構成、そしてもちろんパパシゼ自身の努力とトップに立つための自覚。
どちらかといえば個性的でユニークなカップルという立ち位置だった彼らを、本気で世界のトップに押し上げようというチームの力が、ソチ五輪後の世代交代の波とうまくシンクロした… 
にしても、ここまで高速でトップに立った例はあまり聞いたことがないです。ついこの前まで、彼ら高校生だったんだよ!フェロモン出すぎで、到底そうは見えなかったけどね!

で、今回のユーロ。
今季のパパシゼの成長ぶりはもちろんグランプリシリーズで観てきたのですが、今回のショート、フリーとも、
「わちゃー」
というほかない完璧な出来ばえ。
というか、なんなの?この威厳。このオーラ。この巧さ。
もっとアブノーマルでいてほしかったよパパシゼ! と泣きたくなるような、別次元の大人カップルぶり。
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前にも書いたように、このカップルの肝は男性のギヨーム・シゼロンくんですよ。
ガブリエラちゃんの華やぎと技術力もさることながら、私が思うにギヨームくんは数十年にひとりの逸材。いや、こんな男性アイスダンサーいなかったよな、という存在。
その身体センス、音楽のとらえ方、そして感性の表現が、《女性をリードする》という従来の男性アイスダンサーの役割とは別のもの、という感じがする。
身体の使い方などはいわゆるコンテンポラリーダンスの踊り手寄り、といえばいえるのだけど、またそれとも違うような。とにかく彼が滑り始めるやいなや、いつも魔術のように引きつけられてしまいます。

ギヨームくん、弱冠20歳。ガブリエラちゃん19歳。
いったいこの2人は、さらに成長したらどうなっていくんだろう?
(今回ユーロのショートダンス、超クールなスパニッシュの動画はこちら。そして初めてのクラシックに挑んだフリー動画はこちらです)


…と、パパシゼ語りはこのあたりにして。
今回ユーロの表彰台はこのようになりました。

◆ヨーロッパ選手権2015 アイスダンス結果◆
1位 ガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン(フランス)
2位 アンナ・カッペリーニ&ルカ・ラノッテ(イタリア)
3位 アレクサンドラ・ステファノワ&イワン・ブキン(ロシア)

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2位のカッペリーニ&ラノッテ組は、昨年の優勝カップル。そして昨年ワールドの金メダリストでもあります。
ただし今季は不調のためグランプリシリーズ後半を欠場し、調整ののちに臨んだ今大会でした。
やはりどこか調子の悪さを抱えているらしく、いつもの疾走感は感じられなかったものの、気迫ある演技で大きなミスなくショート・フリーとも滑り切ったのはさすが。
フリー「死の舞踏」はシングルではたびたび使われる楽曲だけど、アイスダンスで使用されるのは意外に珍しいような? 
妖しくも迫力に満ちた演技でしたが、華やかで愛らしいこのカップルに合ったプロだったかはちょっと疑問だったなあ…
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3位に入ったのも優勝のパパシゼ同様、まだシニア2年目の若いカップル、ロシアのステファノワ&ブキン組。
ジュニアのときからスケールのでっかさは目立っていたものの、勢いだけで粗さがまさっていた印象でしたが、ここにきてぐいぐいと伸びてきました。
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なんといってもアレクサンドラちゃんの長い長い手足、少女マンガから抜け出てきたような肢体のうつくしさよ。
イワンくんはやっぱりちょっと大阪の元ヤンのお兄ちゃんみたいだけど、二人の調和、ユニゾンもずいぶんできてきました。
この2人の名物になったシットスピンみたいな素敵なツイズルも、ちゃんとレベル取れるようになったしね。これからさらに成長し、パパシゼなどと世界のトップ争いをしていくのだろうな。



こちらも私のお気に入りカップル、スペインのサラ・ウルタード&アドリア・ディアス組が大躍進の4位!
見てくださいまし、ショートダンスのスパニッシュのかっこいいこと! なんつったって本場だもんね。ナハーロさん振り付けだもんね。
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スケーティングそのものはまだまだのところはあるのだけど、とにかくこの2人のこの数シーズンでの成長ぶりはすごいです。特異なリフト、雰囲気の作り方、いつもグッときちゃいます。スペイン初のトップカップル目指してがんばれ~



ロシアのエレーナ・イリニフ&ルスラン・ジガンシン組。
ショートでは2位発進だったものの、フリーでリフトがひとつ上げられず大きな失点となり、結果はなんと8位。
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ショートがとてもいい出来で、エレーナが本当にうれしそうだっただけに、フリーでの失敗はすごく胸が痛みました。彼女は昨シーズンからの組み替え騒動で精神的にも大変だったようだし、そこから必死で新たなパートナーとの道を模索してきただろうと思うので…

でも、ルスランくんはめちゃめちゃがんばってるし、二人の相性も思いのほかよさそうなので、どうか気を取り直してワールドはいい演技を!



さて、そのルスラン・ジガンシンくんのお姉さんはといえば…
ドイツのネッリ・ジガンシナ&アレクサンダー・ガジ組。
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毎度毎度、この2人にしかできないユニークプロで楽しませてくれる彼らですが、今季ショートはこんないでたち。
えーっとこれは何かっていうと、洗濯ものを干している倦怠した主婦を、ランニング姿のたくましい男がユーワクしてそして… というドラマなんですな。だってほんとに、ネッリ姉さんが洗濯干してるシーンから始まるんだもの。わが家ではこれを「団地妻プロ」と呼んでおります。
エキシビションならともかく、こんなプログラム競技でやる?ていうのをやるのがジガガジ。大好きです。
エプロンつけてツイズルするネッリ姉さん、まぶしい白ランニングのガジくん、キュートすぎる。

で、フリーでは一転して超かっこいい黒衣装でスワンレイク、しっかり7位に入りました。
ジガガジは今季で引退を宣言してるそうで… ワールドが最後になるのかと思うと本当にさびしいです。



あと今回注目したのは、8位に入ったスロバキアのフェデリカ・テスタ&ルカーシュ・チェーレイ組。
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あれ、この2人こんなにうまかったっけ? こんなにハッとしたっけ?
これまでわたしの眼がフシアナだっただけかもですが… なんだかとーっても技術力アップ、表現力アップ、素敵度アップした感じ。これから注目していくことにしよう。



ユーロのペアについては、駆け足で表彰台のみ。

◆ヨーロッパ選手権2015 ペア結果◆
1位 川口悠子&アレクサンドル・スミルノフ(ロシア)
2位 クセーニャ・ストルボワ&フョードル・クリモフ(ロシア)
3位 エフゲーニャ・タラソワ&ウラジーミル・モロゾフ(ロシア)
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表彰台ロシア独占。3位に入ったすごい名字同士の組は、シニアに上がってどんどん力をつけてきた若手ペアです。

悠子さんとスミルノフくんの涙の優勝、そしてフリー演技の最後の最後で転倒して優勝をのがしたストルボワ&クリモフ組の暗転… があまりに印象的でした。
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ストルボワさんの、演技終了直後から延々続く、クリモフくんへのあまりにもあからさまな怒りの表明に肝が冷えました(表彰式の写真を見ても、そこだけ異様な雰囲気の2人…)。
この2人、大躍進する前は試合で失敗があるたびにこうだったので、しかも今回のユーロ後、故障でもないのに突然ワールドの欠場が発表されたので、正直この先の彼らのことが案じられます。
あと、女子シングルで活躍したイタリアのマルケイ選手が今季からペアに転向、みごと4位に入ったのには感動しました。うーん、明るい話題。




さて明日は日帰りで徳島まで行ってまいります。
先日は山口にも行ったので、そんな小さな旅の話などもまた書ければ。
おっと、大きな旅の話(スペイン!)が止まってるよと何人かからご注意をいただいているのだった。
そちらもまた書いていきたいと思ってます。
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by higurashizoshi | 2015-03-02 23:52 | フィギュアスケート | Comments(0)

四大陸選手権2015 男子シングル

四大陸選手権が終了。
ペアとアイスダンスについては例によってCS放映を待つほかないので、まとめて後日ということで、とりあえず男女シングル、まずは男子について。

◆四大陸選手権2015 男子結果◆
表彰台はこのように。

1位 デニス・テン選手(カザフスタン)
2位 ジョシュア・ファリス選手(アメリカ)
3位 ハン・ヤン選手(中国)
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なんといっても圧巻だったのはデニス・テン選手!
ショートプログラムでしっかりまとめて首位だったあとのフリー。
以前の《よくないデニス》が出てくる不安もあったのですが…
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結果はただただ平伏。
ジャンプが、スピンが、という個別の技の出来のよさでは語れない、別次元の王者の滑り。
デニスの持つ気品と風格が会場中を総べた、というほかない演技で、テレビの前で頭がつめたくなり鳥肌が立ちました。
そして、ついに来ましたTES(技術点)100点越え! 
ヒタヒタとユヅル・ハニュウに迫るデニスの影。どうなるワールド!
(デニス・テン選手のフリー動画はこちら。母国カザフスタンTV版。国民的英雄の演技への、実況の興奮も伝わってきます)


2位のジョシュア・ファリス選手、3位のハン・ヤン選手も、フリーは特に非常にすばらしい演技でしたね。
ジョシュアは低迷を完全に脱して、トップ選手への階段を一気に駆け上ってきた印象。
スケーティングの美しさに技術の正確さと表現の豊かさが加わって、これからに期待大です。
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ハン・ヤンはやっと結弦くんとの衝突のケガが癒えてきたのでしょうか。
あの雄大な美しいジャンプを、また自信を持って飛べるようになってきた。ワールドでも好調を維持できればダークホースになりうるかも。
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本当に本当に惜しかったのが、4位になった村上大介選手。
特にフリーはほぼノーミスのすばらしい演技で、クワドサルコウも2度成功させ、最後まで気力を切らさずに滑り切ってリンクに倒れこんだ姿には涙が出ました。
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これまでなかなか脚光を浴びることなく、地道に地道に努力を続けてきたダイス。
昨シーズンからやっとその努力が実りはじめ、ジャンプが安定しただけでなく、スケーティングそのものもずいぶん磨かれてきて、表現も光りはじめて… NHK杯での優勝でみんなをあっと言わせるところまで来て。
ダイスにはワールドはないので、これが今季最後の舞台。どんなにここでメダルを獲りたかったことか。
でも絶対来季はもっと上にいける!負けるなダイス!



ショートプログラムでミスのない冷静な演技をし、2位につけていた宇野昌磨選手はフリーで痛い失敗があり5位に。
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以前から絶賛応援してきたショーマがいよいよシニアで世界デビュー!ということで、もちろん固唾をのんで見守っていたのだけれど、ここであまりにトントン拍子でいくのはいかがなものか、という懸念もあったわけで。
あとから知ったところでは、韓国に入ってからジャンプの調子がどんどん悪くなり、フリーのときには演技前からあまりの調子の悪さに「悲しかった」というほどだったそう。
確かにリンクインしたとき、まるで人ごみで迷子になった子どもみたいに頼りなげな顔をしていたよねえ…

いやいや、クワドトゥでのミス、コンビネーションでの転倒があったとはいえ、あのデニスの演技直後の滑走順で、ここまでよく大崩れせず保ち通したなと感心しましたよ。
演技後の涙にショーマの自分への厳しさを感じ、ますますこれからが楽しみになりました。
あんまり一気にいかなくていいのだ。じっくりじっくり。



全米王者のジェイソン・ブラウン選手は6位。
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ショートではクワドトゥを入れてきたものの、まだ試合で成功するレベルではないことは明らか。フリーはクワドなしの構成なので、いくらつなぎとPCSキングのジェイソンといえど、世界でトップを争うとなると厳しい。そして今回は全体に調子があまりよくなかった印象。
でもキスクラでのニコニコと、コーチとの甘々ぶりは健在で、これを見るとただただ和むわあ。



無良崇人選手は、今回7位。ここぞというところでジャンプの抜けが出るという痛恨のパターンが、今回フリーでまた出てしまいました。スケーティング、つなぎの部分も表現も、確実に進化してきているので本当に惜しい。
何かの歯車が自分の中でカチッと合えば、自信を持って最後まで飛ばしていくことができるように思うのだけど。
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8位に入ったのはウズベキスタンのミーシャ・ジー選手。
ショートではまさかのヒゲミーシャ、フリーではヒゲなしミーシャでしたね。
うん、ヒゲも悪くなかった。このアベマリアには。
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ミーシャ、変わりましたね。
今季の彼には、勝ちに行こう、というアスリート魂を感じます。
これまでの、自由で一生懸命で楽しいミーシャもみんな大好きだったけど、こうして変貌してきたミーシャにも多くの人々が注目しているはず。ジャッジの眼も確実に変わりはじめてると思う。

そして、エキシビションでは思い切りはじけて先頭に立つ!(自撮り棒持ち込みミーシャ先生)
彼の人柄を努力を、みんなが愛してると感じます。
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最後に、順位は12位に終わったものの、大切な選手を。
カナダのジェレミー・テン選手。
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映画「ウォリスとエドワード」の音楽を使ったショート、ジェフ・バックリー「ハレルヤ」に乗せてのフリー、どちらも本当に美しいプログラムです。
ジェレミーは今季限りでの引退を宣言していて、この前のカナダ選手権では一度はあきらめかけた四大陸とワールドへの出場権を奪取。
これまで多くのケガに苦しみ、1シーズンをほぼ松葉杖で過ごしたり、試合に出てもなかなか結果が出せずにキスクラでの沈んだ顔に胸が痛んだものです。
私がいつも彼に感動するのは、プログラムの最初から最後まで流れが途切れることなく、ひかえめながら深く人を引きつける表現力。この四大陸でも、失敗はあったものの彼らしい美しさを感じることができました。
現役最後の舞台となるワールドで、どうか悔いのない演技ができますように!
(今回のフリー動画はこちら。これでジャンプが入れば…というところ。ジェフ・バックリーの切なく情感ゆたかなボーカルに、ジェレミーの雰囲気が本当にぴったりです)


四大陸選手権2015、女子については次の更新で。
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by higurashizoshi | 2015-02-17 03:27 | フィギュアスケート | Comments(2)

全米選手権2015

もはやヨーロッパ選手権が始まってしまいましたが、遅ればせながら全米選手権について書いておきます。

全米、せっかくJ-SPORTS4で生中継してくれてるのだから、なんとしてもライブで観たい!ということで、男子フリーにいたっては明け方4時前に起床、テレビの前で毛布にくるまって5時間近く観戦。
友だちに話したら絶句されちゃったけど、これがファンの醍醐味ってものでしょう。

とりあえず、シングル・カップル競技ともに表彰台から。
例年、アメリカのナショナル大会は4位までメダル授与がある決まり。
男子のメダリストはこのようでした。大方の予想通り、ついにジェイソン初優勝!


◆全米選手権男子結果◆
1位 ジェイソン・ブラウン
2位 アダム・リッポン 
3位 ジョシュア・ファリス
4位 マックス・アーロン

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ランダムな写真ですが、みんなあまりにうれしさがあふれてるので。

今、昨年の全米について自分が書いた記事を読み返してみたんですが、今年のメダリストで昨年表彰台に上がってなかったのはアダム・リッポン選手だけですね。

そのリッポンくんが、まずは今年全米で最も輝いたひとり。
ずいぶん長く、なかなかいい結果を出せないシーズンが続いて、コーチや練習場所を次々と変えて、それでもキスクラで笑顔を見ることは少なかったリッポンくん。
すばらしかったショートに続いてのフリーでは、今回、まさかの四回転ルッツに挑んできました。
クワドルッツといえば、いまだ試合での成功例は、過去ブランドン・ムロズ選手(彼は今回全米の下位にも姿がなかったけど、どうしてるのだろう?)のたった一回のみ、のはず。
もしリッポンくんがここで成功させたら、史上2人目のクワドルッツ成功となるところでした。

なんとか着氷!ちょっと回転足りてなかったかも?にしてもアンダーローテーションどまりだろうと思ったら、ダウングレード判定…(涙)。 実に残念でした。
これがもし認定されていたら、ほかのジャンプもスピンもほぼミスがなかったことから、すごい得点が出ていたはず。
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それでも、クワドルッツも降り、すべてにおいてすばらしい出来だったフリーの直後、この表情!
こんなスケーターの喜びを見るのは、フィギュアファンにとってほんとうにうれしいことです。
結果、リッポンくんは2位に入り、ワールドにも四大陸にも堂々派遣が決まりました。
長い低迷のあとのこの勝利。ほんとうにおめでとう!
(必見!のフリー動画はこちら



低迷していたといえばこの人、ジェイソンと同い年のジョシュア・ファリス選手。
今シーズンのNHK杯では、ほぼジャンプが全滅で信じられない得点に沈み、この世の終わりのようなキスクラでの表情が忘れられません。
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ただし、ケガから復帰しての今シーズン、シャープでノーブルな滑りと表現力が格段に進化した彼。この全米ではジャンプがきれいに入り、特にフリーの「シンドラーのリスト」はこちらの心に深く訴えるすばらしい演技でした。
しかししかし。このフリーでは痛恨のキックアウト(ジャンプの飛びすぎ違反のため、ひとつのジャンプがノーカウントになる)をおかしてしまい、もしそれがなければフリー1位だったんですね!
あ~それでも総合3位にとどまれたのは実にラッキー、というほど大きな失点でした。これも経験。
(悲喜こもごものフリー動画はこちら



で、とうとう全米制覇となったジェイソン・ブラウン選手。
去年の全米でも、ソチ五輪でも、彼が《まだ四回転をプログラムに入れてないのに勝ちにいける、いまや貴重な存在》であることを書きましたが、今シーズンもクワドはまだ《練習中》とのこと。
そしてクワドジャンプなしのまま、ついに全米を制しちゃいました。アチョー!
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なんでクワドなしでこんなに点が出るんだろう?と気になるところですが、今回の全米は得点大盛り祭りであったとはいえ、とにかくジェイソンの場合はジャンプやスピンをはじめすべてのエレメンツで常に加点がすごいんですよね。
いわゆるつなぎの要素も含め、点を取れるところはすべて取っていく。それは巧みな演技構成のおかげでもあり、彼の稀有な能力によるものでもある。
彼のスケーティング技術の特徴は、おそらくジャッジにとっても絶対に点をあげたくなるような、滑らかでよどみがなく、非常に強いと同時に限りなく柔軟であること。
そのうえ音感がすばらしくて情感の表現も実に巧みときているので、今回のようにほぼ失敗がない演技の場合、もうこれは点をあげざるを得ないということになるんでしょうね。

ジュニアから注目してヤイヤイ言ってた身としては、どーだどーだという感じですが、さてこれからクワドを入れてどうなるのかジェイソン。全米では勝てても、残念ながら国際試合となるとクワドはやっぱり必須なので。
とりあえず、今シーズンのワールドで、《まだクワドなし》の彼がどこまでいけるかを注視したいです。
(今回のフリー動画はこちら



前回の全米王者、ジェレミー・アボット。
ソチ五輪後、一度は引退宣言したものの撤回。
そして臨んだ今回の全米選手権、これがもしかしたら彼にとって最後の全米になるかもしれません。
結果は、フリーでの得点がふるわず5位。
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いつもいつも息子の試合に駆けつけては、演技直前に「Go Alexander!」という《名物かけ声》を客席から飛ばしていたジェレミーのお父さんが、つい先日亡くなられたことを知ったのは、全米の実況の赤平アナウンサーのコメントから。
特にフリーの「弦楽のためのアダージョ」は、ケネディ大統領の葬儀をはじめ、追悼のために使われることが多かった曲とのこと。まさかお父さんの死の直後にこの曲で滑ることになるとは思っていなかっただろうけれど、ジェレミーの深い哀悼の心がひしひしと伝わってくる演技で、終わったあともしばらく言葉が出ませんでした。
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彼にしか滑れないプログラム。彼にしかできない表現の世界。
最後になったかもしれないワールドに、行かせてあげたかった。
(忘れられないフリー動画はこちら



さて、あとひとり、全米でいつも私が楽しみにしている選手を。
国際試合に出るところまではいかないけど…という個性的で素敵な選手がたくさん見られる全米選手権。
定点観測的に毎年観て、応援している選手のひとり、アレクサンダー・ジョンソン選手です。
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身体の使い方がバレエダンサーのように美しく、うっとりするような表現力がありながら、ジャンプの失敗が多かったジョンソン選手。
全米では15位以下にとどまっていたのが、2011-12シーズンの全米で7位まで躍進。
そのときのフリー「エリナー・リグビー」の動画がこちら。完璧な演技を終えて涙ぐむ姿が今も焼きついています。

しかしそのあと練習中に大けがを負い手術。昨シーズンまるまる試合に出られず、去年の全米も欠場で、さびしい限り…。
今シーズンは復活できたことを聞いていたので、楽しみにしてました。
フリーは「スウィーニー・トッド」。この選曲はけっこう珍しいのでは?
妖しい美しさとちょっぴり怖さも表現された、ジョンソン選手にぴったりのプロ。フリーの出来はとてもよかったのですが、ショートのジャンプでの失敗が響いて今回の全米では11位という結果。
(残念ながらこのフリーの動画は見つけられず… フリー後のインタビューのみ見つかったので、こちらをどうぞ)
アメリカは早々と引退してしまう選手も多いので、24歳の彼もあと何度全米で観られるだろう…とちょっぴり心配しつつ、引き続き応援したいです。



◆全米選手権女子結果◆
1位 アシュリー・ワグナー
2位 グレイシー・ゴールド 
3位 カレン・チェン
4位 ケイトリン・オズマンド

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いや~アシュリー強かった! 
不安を抱えたときの彼女は痛々しさがはっきり伝わってくるのだけど、今回の全米ではショート、フリーともにゆるぎない自信がみなぎってました。
単にエレメンツすべてが安定していただけでなく、プログラム全体の流れが圧倒的。
回転不足を取られがちだったジャンプも、きっちり回り切る形に調整してきたのはさすがです。
大人の女性の妖艶さをたっぷり見せつけた演技直後の、この子どものような笑顔とのギャップがよろしいなあ。(フリー動画はこちら
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3位をさらったダークホース、15歳のカレン・チェン選手。
身長147㎝、いかにもジュニアという容姿で、ルッツからの連続ジャンプをはじめ、とにかく雄大に跳んで決める、決める。
昨シーズンあたりのユリア・リプニツカヤ選手や、今回4位だったポリーナ・エドマンズ選手の昨年など、ちょうど女子のこの年齢で身体が軽く筋力のある選手のジャンプって、本当にマジカルです。
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そして次のシーズンあたりに、リプちゃんもポリーナも今年ぶつかっているような体形変化の壁がやってくる…かもしれない。これって、見てるとほんとうに残酷だなあと思うのですよ。女性らしい成長が競技の上で敵になるのだから…
って、まだどうなるかわからないよね、カレンちゃん。《魅せる》ことにもなかなか貪欲で、大器の予感はあるので、ともかく当面はこのまま快進撃を期待。(フリー動画はこちら

しかしまあ、今回の全米選手権、特に女子はいつもに増して点が出るわ出るわ!
回転不足を取りに取りにとりまくって多くの女子選手をどん底に突き落とした、あの全日本選手権と同じ時代の同じ基準のジャッジが点をつけてるとは思えなかったわ。
どちらもちょっと極端すぎて、国際試合とのバランスを考えると足して二で割ってほしいという感じ。



◆全米選手権ペア結果◆
1位 アレクサ・シメカ&クリストファー・クリニエム
2位 ヘイブン・デニー&ブランドン・フレイザー 
3位 タラ・ケイン&ダニー・オシー
4位 マデリン・アーロン&マックス・セトレージ

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なぜかペアは表彰台写真がどうしても見つからなかったので、とりあえず初優勝したシメカ&クリニエム組の写真を。
昨年の表彰台に乗ったペアは誰ひとりいない、という結果。ソチ後の激しい引退・組み換えの嵐をへて、ぐっと若手のペアや新しいペアが上位に入りました。
ちなみに4位に入ったマデリン・アーロン選手は、男子シングル4位のマックス・アーロン選手の妹です。

ペアは放映がまだなので、とりあえずメダル結果のみ。
2月に入ってCSで観てから、書けたら書きたいと思いますです。
…と、一点だけここで。

高橋成美選手とペア解消したカナダのマーヴィン・トラン選手。
国籍問題で、どうにも後味の悪い解散となってしまって、マーヴィンのその後はとても気になってました。
それが、サイモン・シュナピア選手と思いがけなくペア解消したマリッサ・キャステリ選手(前回全米で優勝したペアだったのに解散しちゃった!)とトライアウト。
そして、ほんまかいな?と思うような組み合わせ、キャステリ&トラン組が成立したのでした。
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で、今回の全米が初の大舞台。
ショートでは3位発進だったのだけど、残念!フリーでミスがあったらしく、最終結果は6位。
でも組んだばかりのペアとしては、まだまだこれからに期待です。写真で見ても、あまりにもそれぞれの前のパートナーとの図が脳内定着してるゆえに、今はまだとーっても不思議な感じ…
でも今度こそ、マーヴィンには安定したペアの関係を築いて活躍してほしいです。



いや~長いな。いつまで書くんだ私。
読んでる方も飽きてきたことでございましょう。
これで最後、私のもっとも愛するアイスダンスでございます。

◆全米選手権アイスダンス結果◆
1位 マディソン・チョック&エヴァン・ベイツ
2位 マイア・シブタニ&アレックス・シブタニ 
3位 マディソン・ハベル&ザッカリー・ドノヒュー
4位 ケイトリン・ハウェイク&ジャン=リュック・ベイカー

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波乱はなかった…と言っていいでしょう。
ということは、つまり今シーズン、チョック&ベイツ組は完全にシブタニ組を抜きさっているということ。
といっても、今回点差は4点もないし、若干頭打ちの時期に入っているシブシブに比べ、今はチョクベイがどっかーんと伸びる時期だということで、さらに来シーズン以降どうなるかは未定です。
私的に注目は4位に入ったハウェイク&ベイカー組。ジュニアから上がって、ぐんぐん力をつけてきた非常に楽しみなカップルです。
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といっても、とにかくアイスダンスもテレビですぐやってくれないから(ライストも見られなかったし)、毎年地団太踏んでCS放映を待つしかないんですだ。
J-SPORTS4で2月の9日と10日だそうですが、いつも文句たれてるけどなんでもっと早くオンエアしてくんないの~。生中継してくれる男女シングルとのこの差は何。


さて、今夜は夜中の2時から翌朝7時まで!ヨーロッパ選手権男子フリーの生中継なんですが、さすがに明日があるので泣く泣く録画して、明日思いっきり早起きして追っかけることにします。
ああ~ヨーロッパ選手権、すでに終了したアイスダンスで私の愛するパパダキス&シゼロンが優勝したらしい!
これもまた放映を観られるのはかなり先になるのですけどね…


日本人拘束事件のことをこのところずっと考えてニュースを追いつつ、無事を祈りつつ、フィギュアの話を書く私。
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by higurashizoshi | 2015-01-31 00:09 | フィギュアスケート | Comments(0)

STARS ON ICE 2015 大阪公演(後半)

さて、「スターズ・オン・アイス2015」大阪公演初日、昼公演。休憩をはさんで後半です。

後半最初は、オリジナルメンバーによる(大ちゃん、あっこちゃんはなし)真っ赤な椅子を使ったグループナンバー。
スピーディーな音に乗せて入れかわり立ちかわり、椅子とともに滑りながら舞っていくスケーターたちの、艶めいたスリリングな技にどきどき。いやー、あざやかです。プロフェッショナル!
椅子の足にスケート靴ついてんのかしら。それともロウでも塗ってる?などと、どうでもいいことを真剣に考えつつ観る。



つづいては、全日本女王なりたて!まだ湯気がゆらゆらしてる宮原知子選手登場。
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でも、まるでうわついたところなく、いつもながら丁寧に丁寧にプログラムをこなしていきます。余計なものがない、シンプルかつ美しいスケーティング。
知子ちゃん… 歯の矯正がとれて、背が伸びて、どんどん美女スケーター化していくのを妄想してるんですが、どう?(どう?ていわれても困るよね!)



で、次が今回直前にインしてくれて楽しみにしてた方!
小塚崇彦選手です。
全日本でのガッツポーズ!ガッツポーズ!信夫&久美子コーチのガッツポーズ!
おかえりなさい、どころじゃなく、ググッといきなり来ましたよ、小塚くんは。今季エキシプロのファルーカでした。
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こんな色っぽくてキレまくってて、どきどきさせる小塚崇彦ってありですか?反則ちゃいます?
ただただ、「かっこええ…」という吐息しか出なかった。客席も大興奮!



待ってました、あっこちゃん! しかもやっと観られたぜ、ツィゴイネルワイゼン!
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ジャンプもしっかり入り、とにかく気持ちよさそうに滑ってた。ぐーっと客席を引き込み、パーンと笑顔で突き放すようなところ、あっこちゃんにしかできないよなあ。
「月の光」かなあと思っていたけど、ツィゴイネもうれしい! やっぱりあっこちゃんのスケートには、生きる歓びが満ちてる。



次は、メリル様とカーズ弟のジョン、そしてアゴストくんの3人のナンバー(女王様と2匹の忠犬…むにゃむにゃ)。
やっぱりアイスダンサーの身のこなし、スケーティングの美しさは際立ってます。ただただうっとり。そしてメリルの風格が凄い。



エカテリーナ・ゴルデーワ。
彼女の演技はプロスケーターとして、テレビで何度も観たことがあった。北米のアイスショーの常連で、いつまでも衰えない技術と美貌の持ち主。(写真は過去のショーからのもの)
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88年カルガリー五輪、94年リレハンメル五輪と金メダル二冠を達成したソ連の伝説的ペア、ゴルデーワ&グリンコフ組。
2人は結婚し、公私ともに最高のパートナーとなった。プロとして華やかに活動を始めた95年、セルゲイ・グリンコフは心臓発作で突然逝去。ゴルデーワは幼い娘をかかえ、シングルスケーターとして再出発し、そして40代になった今も滑りつづけている。

彼女がイリヤ・クーリックと再婚して世間をあっといわせたのも、もう十年以上前のことになる。クーリックとの出会いは、このSOIでのことだったとか。
テレビで観ていたときは、ああ、あのゴルデーワだ、今も綺麗だなあ…くらいにしか思っていなかったのだけど、今回生で観て、ものすごく引きつけられた。
さすがソ連時代に鍛え上げられた基礎技術、体幹のすばらしさ。そして何より、人生の深みを感じさせる、やわらかくて魅力的な演技だった。「見果てぬ夢」の音楽世界が、ぐーっと心に迫ってきた。やっぱり演技って、人なのだ。年齢を重ねてこそ出せる美があるのだ。



で、次がパトリック。
スイスイスイー、たりらりらーん、もう僕は滑るのが楽しくてたまらないんだよー♪というノンストレススケーティング。
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今回、ついに来季競技に復帰を宣言したと聞いたぞ!うれしい、うれしい。どんな厳しい道のりかを十分わかった上で、戻ってくることを決めたパトリック。応援します。



タニス・ベルビン&ベンジャミン・アゴスト組は、予想外のコミカルナンバー。
欲をいえばタニス様の美神ぶりを堪能したかった~。それにしてもアゴストくんて、ほんとにいつもにこやか。この二人もプロ復帰してくれてよかったなあ。(写真は別のショーでの同プログラムのもの)
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続いてエヴァン・ライサチェク選…手? 
ライサって引退してないよね?した? よくわかってません私。(写真はファンサイトからお借り)
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いつ見ても黒衣装で、いつ見ても細長い人。で、ブラックスワン。しゃっ!とジャンプ飛んで、かち!と音に演技をはめ込んで、手足まっすぐ。
ダイナミックにして細やか、生で初めて拝見したけどやっぱりオーラあります。ジャンプも遜色ないです。これからもショーだけで活動していくのだろうか。



メリル・デイビス&チャーリー・ホワイト。
「Say something」だった~。もうね、余裕ですね、すべてにおいて。
スケーティング、表現… 洗練のきわみというか、無駄なところも過剰なところも一切ない。しっとりしているけど湿ってない。情感というより練りに練られた精緻、最上質のエキシプロとはこういうものをいうのでしょう。
光り輝く宝石を間近で見るようなおそれ多さを感じつつの眼福。寿命が延びたな!
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以前は演技において、メリルの並はずれた巧みさにくらべチャーリーの素朴さがどうしても目立っていたこのカップルですが、チャーリーも大人になりましたね~。
ここまで頂上をきわめて、さてこれから彼らはどこを目指すのでしょう。競技の場に戻るという選択肢は、万に一つもない…?



トリは浅田真央選手。まだ選手と書けることにやっぱりほっとしてしまう。
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クリスマス・オン・アイスと同じプロでした。今回、ジャンプはちょっとお留守になったけど、真央さんはとっても楽しそうに、アピールたっぷりに滑ってました。自由を味わい、人生を考え… 彼女もどんなふうになっていくのかなあ。
ここまでいろんな意味で《選ばれし者》である人は、なかなかいないと思うので… その重圧に負けず、自分らしく進んでいってくれたらいいなと、弾けるような演技を観ながら思いました。



フィナーレ。オリジナルメンバーがゲストスケーターを呼び寄せる形で、最後は全員が氷上に。
大ちゃんもノリノリで楽しそう。しかも、ちゃんとメリルの隣をキープ!
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まだこれから夜公演があるから、みんな大変だけど… そして大阪→東京と、楽日までどうかケガのないようにがんばってください!
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正味2時間ほどの公演、もう夢見るように、ほんとにあっという間に終わってしまいましたよ。
最後に大ちゃんの演技をもうひとつ… なんて期待してしまったけど、これはSOIですもんね。
大ちゃんも、ここではメンバーの一員、特別扱いはなし。そうだよね~と思いつつも、さびしい。SOIのせいじゃなく、やっぱりさびしい。
大ちゃん、神戸チャリティーはどうすんですか~!
と、ついつい心で叫んでしまうのであった…


まあこんな感じで、私の初「スターズ・オン・アイス」、初アリーナ体験は終わったのでした。終わったあとしばらく、眼の中がキラキラしてた。まずいわ。アリーナがくせになったら!破滅への道まっしぐら!
でもでも、やっぱり楽しかった。もう少し(もう少しだけかよ)がんばれそうな気がしてきた。ああ、心落ち着けて、地味に貯金しなければ。


またまた例によって、まったく専門性のないだらだらと長いレポを読んでくださった方、ありがとうございました。なんでこう長くなっちゃうんでしょう。ま、自己満足自己満足。
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by higurashizoshi | 2015-01-12 00:54 | フィギュアスケート | Comments(0)

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