ひぐらしだより


人生はその日暮らし。  映画、アート、音楽、フィギュアスケート…日々の思いをつづります。
by higurashizoshi
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チャチャの誕生日

昨日、世界選手権女子フリーが浅田真央の雪辱優勝で終わって、これで今季のフィギュアスケート競技は終了。ああさびしい。オリンピックも含め怒涛のシーズンだった。これで秋までフィギュアは観られないんだなあ…。
と、沈んでいてはいけません。昨日3月28日は、もうひとつ大事なことがあったのだ。
本人から発表していただきましょう。

ぼく、4歳になりました! ピシィ! 
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そうなんです、この日はチャチャの4回目の誕生日。といったって赤ちゃん時代に路上からうちに来たチャチャの、さだかな誕生日はもちろんわからない。はじめて獣医さんに連れて行ったときに生後2ヶ月足らずと言われたので、逆算してなんとなくこの日に決めてしまっただけのこと。
ネコの4歳というのは、人間でいうと32、3歳くらいに当たるらしい。クーが来て以来、どんどんおじさん化しているように見えるが、いやいや、まだまだ青年真っ最中なのである。
まあ、日ごろはクーに追いかけまわされ、ごはんも横から食べられてしまっても、かえってクーに場所をゆずってしまうような人のよさ。とにかく、《ひとことで言って、気のいいやつ》。ときどきストレスがたまると(?)冷蔵庫の上にジャンプしてひと眠り。そこは唯一、クーがまだ上れない場所なんだよねえ…。

で、そのクーも実は来月で…ね。

もうすぐ1歳になります! ピシィ!d0153627_14245664.jpg




















と、なかなかりりしい息子たちでございます。
誕生日ということで、特別メニューはいつものドライフードよりグレードアップした「懐石」という名前の(何が懐石やねん!?)ドライフードをご用意いたしました!
といっても、以前この「懐石」を食したあと、チャチャは吐いちゃったんだよね、ごちそう過ぎたのか、胃がびっくりしたのか…かなしい過去。
だから今回はちょっとずつお皿に入れて、背中などなでなでしながら王子さま気分でお召し上がりいただきました。

「おいしかったで~」
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これからもずっと元気でいるんだぞ、息子ども!
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by higurashizoshi | 2010-03-29 14:45 | 雑感 | Comments(8)

インスタント沼

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2009年公開
監督・脚本  三木聡
出演 麻生久美子 風間杜夫 加瀬亮 松坂慶子 相田翔子 ふせえり






このタイトルはなんだろう。
三木聡の映画は、結局これまでの5本は全部観てしまって、これが6本目ということになる。こんなに自分の本来の趣味とちがう映画をこんなに観ている理由が、自分でいまひとつわからない。なんだかこの感覚は子どものころ、カサブタをついついさわって、ついまたさわって、徐々にはがしてしまうというあのたまらない感じに、何か似ている。

今回の主人公ハナメ(麻生久美子)は、いけてる雑誌編集長の座からすべり落ち、失職した若い女性。かなり自己チューで言いたい放題な彼女が、人生の意外な展開にどんどん巻き込まれていく話だ。この、思いもかけないことにどんどん…というのは三木作品の定番ストーリー。ハナメは『亀は意外と速く泳ぐ』の2人のヒロイン、巻き込まれ型(上野樹里)と暴走型(蒼井優)を足したようなキャラクターだ。
というと新味がないみたいだが、そんなことはない。まずハナメのファッション、部屋のインテリア、彼女が始める骨董屋のレイアウトなどが、すごくオシャレでかわいい。ブキミもの・汚れもの多用の三木作品の中では特筆もののかわいさ。もちろん麻生久美子もかわいい。かわいいのにおっさんみたいな態度や暴言を吐くところがすごくいい。
受けて立つ本物のおっさん、風間杜夫がもはや人間国宝みたいなことになっている。でたらめでたまらなくキッチュである。サブの位置につける加瀬亮はパンクロッカー姿でがんばっている。若手の中では抜群にうまい役者だけど、育ちのよさがちょっと出てしまってパンクになってないのがご愛嬌。

さて話の中心は、ハナメの出生の秘密である。ハナメが失業した直後、なんと母(松坂慶子)が近所の池に落ちて昏睡状態に。それをきっかけに、彼女は子どものころ母を捨てて出て行った父が自分の本当の父ではなく、別のところに実の父親がいることを知る。ハナメは地図を頼りに彼を訪ねていく。…と書くとまるで韓ドラみたいだが、そこはそれ、三木聡だからひねってふざけて真面目を隠している。
だって突きとめた実父らしき男が《電球のおっちゃん》と呼ばれるじつにうさんくさい骨董屋(風間杜夫)で、妙に人なつっこいと思えば厚顔で、店に訪ねてきた和服美女にたちまちメロメロになるようなやに下がった中年。がっかりしたハナメは病室でこんこんと眠る母に向かって「死んだフリすんのやめなさいよ!」と叫ぶという毒の深さ。
けれどそのじつ、ハナメは子どものころ見つけた宝物の《錆びた折れクギ》を誰もバカにして理解してくれなかったのに、母だけが「すてきなクギね」と一緒にデッサンまでしてくれたのを忘れていない。そしてそのクギを《電球のおっちゃん》に見せるのだ。するとおっちゃんはクギをかざして叫ぶ。
「いいクギだな。…これは、みんなの理想の折れクギだ!」
そして仕事がうまくいかず、テンション下がりっぱなしのハナメにいきなり言う。
「そういうときはな、水道の蛇口をひねれ!」
これは何のことはない、洗面台や浴槽の水道の蛇口を全開にして、そのままジュースを買いに行ったり、中華料理屋にごはんを食べに行ったりするのだ。水があふれる前に戻って栓をしめる、これだけがルール。ハナメとおっちゃんはものすごい勢いで骨董屋を飛び出し、走る、走る。ものすごい勢いで丼を注文して食べる。そして食べ終えるや店を飛び出し、ゲラゲラ笑い息をつまらせ子どものように走り続けて戻り、ぎりぎりあふれかけた水を止める。もちろん今どきのレバー式水栓なんかじゃない、古式ゆかしいねじ式蛇口である。「間に合ったー!」これが楽しくて楽しくて、まったく何の見通しもない人生に変わりはないのに、ハナメはいきいきして笑い転げる。
というように、いつのまにか《電球のおっちゃん》はハナメにとって不思議に大事な人になっていくのである。が…。

謎のタイトル「インスタント沼」の種明かしはもちろん触れないとして、ハナメが毎朝食べる《シオシオミロ》(ミロにちょろっと牛乳を落として粘土のように混ぜたもの)とか、すべてが真っ白で客に静寂を強要する高級骨董屋とか、そこで我慢が限界を超えて叫びだしちゃうハナメの友人(ふせえり)とか、眼が光るファラオ像の結婚占い機とか、とにかく爆笑ではなくクスリクスリと笑ってしまうエピソードや道具がどこまでもどこまでもぞろぞろと続く。よくもこんなにと思うくらい続く。
とそのように脱力させてもらいつつ、『転々』がそうだったように、これもまた意外にも深い、親子・家族の関係のせつなさ・いんちきさ・やるせなさを描いた作品なのだということに気づいていく。こういうやりかたしか三木聡にはないらしいのだ。
そして今回のヒロイン・ハナメはあくまでも《ウルトラスーパースペシャルアルティメイティッド・勝手》な人間をつらぬいて、腹立つときには金切り声をあげて怒り、くやしいときは大声で泣いてあたりかまわず物を投げまくり、ヌンチャクまで振り回す。そしてうれしいときはカエルみたいな声で笑い、思いをかなえるためには全力で走る。それが爽快で、はちゃめちゃで、たまらなくいい。

告白してしまうと、映画のラストシーンでなぜか私はぼろぼろ泣いてしまった。ちっとも感動のラストでもなんでもないのにである。三木聡の映画で泣く。ほんとうにめんどくさいことである。そういうめんどくさいことが、人生をちょっとずつ前に押しやってくれるのかもしれない、なんて思う。そして、行きづまったときは叫ぼう。《とにかく、水道の蛇口をひねれ!》
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by higurashizoshi | 2010-03-20 13:26 | 観る・読む・書く・聴く | Comments(4)

いかなごを炊く

今年もやって来た、いかなごシーズン。
去年はありえない大不漁で1kg3000円まで値段が跳ね上がったので、今年はどうだろうと不安な気持ちで迎えた漁の解禁だった。

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行ってみました、魚ん棚。明石港そばの鮮魚店の立ち並ぶ商店街だ。午前の遅い時間だったので人出はほどほど。ぴちぴちのいかなごの稚魚(新子)がどの店先にもどっさり。

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「さあー安いで、安いで!きれいやで!買うてってやー!」威勢のいい声でお兄さんたちが叫んでいる。
さて気になる値段はと見てみると…
おおーっ、1kg800円! これは安い!
いかなご漁は、だいたい2月の終わりに解禁になり、新子やフルセ(成魚)が毎日店頭に並ぶ。いかなごが出はじめると、ああ本格的に春が来るなあ、という気持ちになる。3月下旬の漁の終わりまで、ひと月足らず。ほんの短い間の、楽しくも忙しいシーズンだ。
「よかったぁ、安なったね~」と店のおじさんに声をかけると、「そうですねん、ほっとしてますわぁ」と笑顔でおつりを渡してくれる。
とりあえず、今日は2kg。自転車に乗せて家まで急いで帰る。


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新子は、見ればみるほどきれい。まずは少量をさっと塩水でゆでて、釜揚げにする。これは大根おろしやぽん酢でいただくと、とろけるようで最高においしい。
さてそのあとが勝負、勝負。このあたりでは「くぎ煮」という、甘辛く新子を炊いたものを作るのである。

ミミが刻んでくれていたショウガ、ザラメ糖、濃口しょうゆ、酒とみりんを鍋に入れて煮立たせる。1kgずつ、2つの大鍋だ。ひとつはショウガのみ、もうひとつは山椒の実を入れて、少し大人っぽい味にする。
火をつけたら炊き上がるまで、微妙な火加減を調節し続けないといけないので、鍋のそばを離れられない。1時間以上はひたすら立って火の番をする。私は薄味でやわらかく作るのでその程度だけど、アメ炊きのようにこってりと仕上げる人の場合は2、3時間も炊き続けるらしい。しかも猛者になるとその作業を何日も繰り返し、短いシーズンのあいだに10kg15kgと炊き上げるのである。それを春のたよりとしてほうぼうの親戚や知人に送る。私はとてもそこまでできないけれど、わが家の分プラス少しおすそわけできるくらいに作れたらうれしい。

去年まではひとりで炊いていたのが、今年はミミがいっしょに作業してくれるのでらくちんだ。火加減を見ながら並んでガス台の前に立ち、しりとりなんかしながら楽しく過ごす。

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できたできた。なかなかの出来ばえであります。
それにしてもこの匂い、落ち着いてはいられない方が思わず食卓に乗り出してくる!

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今年もいかなごが炊けた! ささやかだけど大切な春のしごとができたことに感謝して、白いごはんとともに美味しくいただきました。

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by higurashizoshi | 2010-03-16 15:11 | 家事というか | Comments(8)

卒業

昨日、タタは義務教育を終了した。
長い長い9年間だった。ほんとにいろいろなことがあった。学校とはふだん無関係に暮らしていても、やっぱりいつもどこかで縛りを感じていた。
小1の冬を最後に、小学校にも中学校にも籍だけ置いて一度も行かなかったタタ。ホームエデュケーション/ホームスクーリングというありかたを知り、家で育ち、家で自分のペースで学ぶことがあたりまえになり…そんな生活の中にもたくさんの山や谷があった。

思いがけないことに、タタは中学の卒業証書を自分で受け取りに行きたいと言った。私の内心はオヨヨである。しかしタタはこう言ったのだ。
「自分で行って、ちゃんと受け取らないと、なんか負けた気がする。」
む? 勝ち負けの問題か? いや、タタのことばの意味はたぶん、《堂々と家で育つ子》と《世間から見た不登校》との間を揺れ続けたこの長い年月に、自分の手で区切りをつけたいということなんだろう。いつも、自分の意思をはっきり持ち、きっぱり行動するタタ。精神的につらい時期も、それがたわめられることはなかった。

卒業式はもうとっくに終わったあとの、静かな夕方の中学校。
セレモニー抜きでお願いします、とあらかじめ頼んでいたけれど、校長室に担任の先生が紋付袴で入ってきたときは(どひゃ)と思った。校長先生だってモーニングである。
校長先生が卒業証書を読み上げタタに渡した。中1のときの担任のH先生がはなむけの言葉を言ってくれた。タタはすっきり立って顔を上げていた。
H先生は三年間一度も会ったことのないタタのことをずっと気にかけてくれていた人である。いつか読んでもらえたらと、タタにあてた手紙も受け取っていた。タタが不調の間はとても見せることはできなかったが、最近になって渡した。読み終わってタタは、
「こんな先生もいるんだね」
と言った。
タタに初めて会ったときのH先生はうれしくて照れくさくて体じゅうモジモジしていた。学校という場所でこんな人に出会えたのも、タタの運の強さかもしれない。

校門を出て、冷たい雨と風の中を家まで歩いた。遠くの空は雲が切れて、陽がこぼれはじめていた。不思議な天気だった。
「今日をもって、タタは義務教育期間を終了したんだよ」
と私が言うと、タタは眼を丸くして、
「あ! そうか!」と叫んだ。
「おめでとう」と心から私は言った。タタはすごくいい笑顔でわらった。

こうしてタタは自分なりの《おとしまえ》をすっきりとつけた。尾崎豊の歌とはまるでことなった日々だけど、それはやっぱりひとつの
《この支配からの、卒業》
だったんだと思う。これからまた、新しい時が始まる。タタの背中を見ながら、よっこらよっこら私も歩いていくことにしよう。
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by higurashizoshi | 2010-03-11 23:11 | 不登校とホームスクーリング | Comments(10)

ひなまつり

昨日のひなまつり。
昼間は東京から友だちが来て少し会ったり、子どもたちと買い物したり。夕方家に帰り、もうぎりぎりセーフもいいとこでおひなさまを出した。
毎年、早めに出そうと思ってるんだけどなぁ。

これが、うちのおひなさま。タタが1歳になる直前に買ったものだから、これを飾るのも15回目になる。

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そしてこれが、恒例のトイレ窓のくまちゃんびな。ミミは去年作った飾りをまた少しアレンジして使っております。

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で、晩ごはんは、
最近得意メニューになっているちらし寿司、はまぐりの潮汁、そして数日前に漁が解禁になったいかなごの新子の釜揚げ!

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うーん美味しかった。
タタもミミもますます美しく成長しますように!
あ、私はいいんですよ、私はね…。
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by higurashizoshi | 2010-03-04 13:58 | 家事というか | Comments(4)

津波騒動

オリンピックに浮かれていたら、チリで大きな地震があった。未明の激震。15年前の阪神・淡路を思い出してしまう。ほんとうにやりきれない。翌日の朝刊を読みながら、チリの悲惨な写真と記事に気をとられ、《日本にも津波が到達》という記事は眼の端でスルーしてしまった。
そのまま、以前からの予定通り、タタと大阪へ。タタにとって大事なイベントがある日で、ミミはひとりと2匹で留守番。朝からバタバタと出かけたので、ミミのお昼を用意するヒマもなく、「てきとうに食べるから大丈夫だよー」と言うミミを置いて出かけた。

大阪駅から何度か乗り換え、目的地に着いて、会場に入るタタと別れる。すぐそばには橋本知事が府庁を移転すると息巻いていた話題のWTCビル。がらーんとした埋立地に立つ超高層建築だ。タタを待つ間、WTCの中に入ってぶらぶらと過ごした。
タタは携帯を持ってないので、私の携帯を貸し、用があれば私は公衆電話からタタに連絡することになっていた。うーん公衆電話。ないんだなあこれが。一階でやっとひとつだけ見つけ、「あとどのくらいで出てくるー?」とタタに電話。ついでにミミにも「無事かやー?」と電話。いつもどおり淡々としたミミ、お昼もいちおう食べたようだ。
さて会場から出てきたタタと無事落ち合った。いろいろ成果があったらしく、とっても充実した顔をしていた。このタタの趣味というか熱中してるものに関しては、私はどうもその全貌がよくわからないのだけど…。とにかく会場は至福の世界だったとか。よかったよかったと、ゆったりお昼を食べていると「そういえば、携帯におじいちゃんから何回か電話あったよ、出られなかったけど」とタタが言う。おや?何かあったんだろうか。急いで実家に電話してみる。
父、開口一番「今どこにいるんや」。大阪にいるよ、と答えるとほっとしたように「そうか。そんならええんや」。「…あ、ミミは留守番してるけど」と言うと、父の声がいきなり緊迫した。
「津波のニュース知ってるか? 最大で3メートル言うてるぞ! どのくらいで家に帰れるんや!?」
え、ええええー!? さんめーとるぅ!?

わが家は、海から5分もかからない平地にある。私の脳裏に、海岸から押し寄せた巨大津波が迫る家でチャチャとクーを抱いておびえているミミの姿がスパークした。
…いやいやいやいや。そんなはずないだろう。だって海ったって外海じゃない、瀬戸内海なんだから。せいぜい余波がぴちゃっとくるぐらいだろう、ぴちゃっと…。
お昼を食べたら、タタと天保山にある観覧車に乗ってから帰ろうと約束していた。世界最大だかアジア最大だかという大観覧車で、前から一度乗ってみたいねえと言っていたのだ。しかし、しかし。津波の予報が出てる海岸のそばにミミひとり置いて、のんきに観覧車には乗れないだろう。そう言うとタタも「そうだね。…帰ろっか」。
途中、店舗先のテレビで津波のニュースを見ると、北海道や東北ではもう到達し始めていて、数十センチ程度と言っている。でも、このあとがさらに警戒が必要とか。アナウンサーの顔もこわばって、なにやら全国的におおごとになっているようなのだ。
でも映し出された地図を見たらやっぱり瀬戸内沿岸は警報じゃなく注意報で、「やっぱりたいしたことなさそうやん…」と思いつつ、なんとなく落ち着かないまま急ぎ足になる。電車に乗る前に、休日で家にいそうな友だちに電話して聞いてみたら「神戸・明石は4時ごろ到達予定らしいよ」という。4時! 駅の時計を見ると2時半。急げば間に合う!

奇妙なあせりに取りつかれてようやく明石にたどりついたとき、時計は4時10分前を指していた。タタとふたり、改札の外に出てみたら、明石駅前はいつも通りのーんびりした雰囲気。「うーん」。この駅だってうちほどではないが海に近いのだから、なんか緊迫した事態なら少しは空気が変わっているはず。でも実にのどかないつもの駅前風景。
「黒船が来たときの江戸みたいになってる…はずないよねえ」と、『龍馬伝』を思い出しながらタタと家に向かって歩く。無事無事。どうやらこのあたりは無事そうだ。
気をもんでるはずの父をとりあえず安心させようと思って、歩きながら実家に電話。
「あーお父さん? 明石着いたけど、ぜんぜん平穏。だいじょうぶやわ」と言うと、父は重々しくひとこと、
「でもまだミミに会ってないんやな?」
…父、80歳。こういう心配のしかたは、私が子どもだったころとまったくおんなじだ。

家に着き、ごくごく平和な様子のミミが出迎えた。津波の話をしたら、
「へえー。」
とちょっとびっくりしたような、あんまりびっくりしないような。そのときはもう4時を回っていたが、テレビをつけてもこのあたりの話なんかまるで出ない。岩手で1メートル超えとかの話ばかり。やっぱり内海だもんなあ、来てもぴちゃっとだよな、ぴちゃっと。
もう一度、父に電話して、「ミミ、ちゃんといたよ。どうもないよ」と報告したら、初めて安心した声で父は
「そうか、そうか、はっはっ」
と笑った。
何ごとにもどーんと構えて落ち着いた父なのに、昔も今も、子や孫の心配を始めるといきなりこうなる人なのだ。
でも、やっぱり急いで帰って正解だった。ミミとチャチャとクーの顔を見て、なんだかほっとして、みんなで座ってお茶を飲んだ。

さいわい日本ではそれほど大きな被害はなく、この津波騒動が終わった翌日にはオリンピックがとうとう終幕。フィギュア女子についても書きたいことがたくさんあるのだけど、それはまた次の機会に。
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by higurashizoshi | 2010-03-02 18:27 | 雑感 | Comments(0)
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