ひぐらしだより


人生はその日暮らし。  映画、アート、音楽、フィギュアスケート…日々の思いをつづります。
by higurashizoshi
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イラン映画、ペルシャ料理

「別離」という映画が去年のアカデミー賞外国語映画賞を受賞したとき、内容はまったく知らないままに「え?」と驚いた。いまや核問題をめぐりイスラエルともアメリカとも一触即発の国、イラン。そのイランの映画を保守的な米アカデミー会員が、並みいる候補の中から選出したことに、である。
―いったい、どんな映画なのだろう?
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ベルリン映画祭の金熊賞をはじめ、多くの映画賞を受賞したことに加えて、「これはぜひ観てみなければ」という気持ちになったのは、アカデミー賞のことももちろんだが、「イランという国はどんな人たちが暮らす、どんな空気の国なのだろう」という素朴な疑問がこのところ自分の中にあったから。
国際情勢や、日本のメディアだけ見ていると、イランはイスラム圏の一大脅威、宗教の縛りが強固で、女性は長いベールに身をつつみ…という保守的、不寛容なイメージ。私の貧困な知識はダルビッシュ選手の父はイラン人だったなとか、しばらく前に芥川賞をとったイラン人の作家がいたな、とかその程度。そしてオボロゲな記憶の中のイラン革命…厳格そうなホメイニ師の肖像…。
イラン映画はけっこう日本でも紹介されているのだが、有名なアッバス・キアロスタミ監督の作品も私は機会がなくて観たことがない。これまでかろうじて観たことのあるイラン映画は、たぶんモフセン・アフマルバフ監督の「カンダハール」のみ。

さて、このイラン映画「別離」が元町映画館で上映されることを知ってから、それを観るまでの準備として二つのことをした。この忙しい毎日をくぐってこういうことをやるのが醍醐味というもの。
まず、「別離」に先立って短期間上映された同じ監督(アスガー・ファルハディ。製作・脚本も兼任)の前作「彼女が消えた浜辺」(2009年)を観に行った。こういう上映をちゃんとやってくれる元町映画館は偉い。
そしてこれは、心の腹部(というものがあるとすれば)に直球を打ち込まれるような映画だった。重い、そしてじわじわと効いてくる痛み。

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イランでの映画製作には、とてもたくさんの制限があるという。男女が触れ合う(どんなささいなものであれ)シーンは禁止。暴力描写も、西欧の音楽も、もちろん現体制の批判、シーア派や無神論などの擁護はもってのほか。
だから「彼女が消えた浜辺」も、のちに観た「別離」も、映像描写はもどかしいほど奥ゆかしく、画面の底に常に何かが秘められている気配がただよう。
にもかかわらず、「彼女が消えた浜辺」でまず驚いたのは、イランの女性たちのエネルギーと華やかさだ。貧困層ではなくあえて富裕な中産階級の男女を描いたこの作品の中で、女性たちはもちろん常に身体の線を見せない衣服をまとい、髪をスカーフでおおってはいるものの、ヴィトンのバッグや携帯電話を持ちおしゃれに余念がなく、男性にもまっすぐに自分の意見を言って一歩も引けをとらない。
そして、だからなおのこと、映画の途中で神隠しのようにかき消え、人々に波紋を投げかける美しい女性エリが、何に悩み何におびえていたのかが明らかになっていくストーリーの中で、イランの今を生きる女性が抱えている矛盾や苦しみが胸に迫るのである。

さて「別離」を観る準備として二番目に私がしたことというのは、イランの料理を食べてみること。
こういうとき、神戸は便利な街で、探せばたいていの国の料理を食べさせる店が見つかる。ネット検索ができる時代になってからはなおさら。
その国を知るのは知識だけでなく、味覚から! …と、好奇心と食い気の言いわけもしつつ、映画館と同じ元町にあるレストランに向かった。現地の人たちがどんなものを食べて暮らしているか、それを知るのはとっても重要なことなのだ。

ここはイラン人シェフが作るペルシャ料理(なぜかイラン料理とは言わないらしい)専門店。私、トルコ料理は経験があるが、イランの料理を食べるのは生まれて初めて。いや、ケバブなら屋台で売ってるのを食べたことがあるぞ?
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羊肉のケバブ、フェタチーズ入りのサラダ、香料の効いたスープなどはとても食べやすい味。ナンも柔らかい味わいでおいしい。
強烈だったのは、手前のこげ茶色の料理、くるみとザクロの鶏肉入りシチュー。すりつぶして煮込んだ大量のくるみが、どう味つけてあるのかまるでバターと八丁味噌(?)を合わせたかのようにどろりと濃厚! ザクロはどれかよくわからなかったが、口に含むと香ばしく、塩気と甘みと酸味が渾然一体となり、食べているとなんだかものすごくエネルギーが沸いてくるような、滋味豊か過ぎてムズムズしてくるような食べものだった。
イランの人はこういうものを(毎日ではないかもしれないが)食べているんだなあ…と感慨にひたりながら、「彼女の消えた浜辺」にも登場していた水パイプが店の片隅に置いてあるのにひそかに注目。次はあれを体験したいものだ…。いや、イランでは女性はパイプなんか吸わないのだろうな、たぶん。

そして観た「別離」についてのレビューは次回にゆっくりと。
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by higurashizoshi | 2012-05-30 23:42 | 観る・読む・書く・聴く | Comments(2)

カーネーション

たとえ病の中にあっても、思い通りの関係でなくとも、母が母としてこの世にいてくれること。
近頃、そのことに素直に感謝する気持ちはどこか、遠くなっているんだな。

と、そんな思いにとらわれた母の日。
母の状況の大変さにばかり、追いかけられていて。
だから、花束を渡しながら、何かを確かめたくて。
変わってゆく母を見ている自分のまなざしを、じっと見ているもうひとりの自分がいる。


この日、実家ではある大騒ぎが持ち上がっていて、心底疲れて家に帰った。
夜更けにトントン、と肩をたたかれてふと見ると、タタとミミが並んで立っていた。
「はい」
と渡してくれたカーネーションの小さい花束と、クリスタルのブレスレット。

ぽかーん。
自分も母の日の対象者だということを、すっかり忘れておりました…
ありがとう、ありがとう。

プレゼントと一緒にくれた、タタ作のカード。
いまや自作の絵はほとんど見せてくれないので、「ほおー。ほおおー。」と感心しきり。
うれしかったよ、娘たち。

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by higurashizoshi | 2012-05-15 21:15 | 雑感 | Comments(0)

オフだピザだ

このGW、ものすごくめずらしく、数日家にいられることになり
「オフだオフだ~」とよろこび、お天気のいい日を選んで、すごーくひさしぶりにピザを作った。

以前はひとりで作っていたピザ。
今では生地はタタがこねて伸ばし、トッピングはミミが切って載せてくれる。
私はソースをペタペタしただけでござる。
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チーズを散らして、
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焼きましたら、まあちょっとこんがり過ぎ!?
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このあと、ベランダでお日さまを浴びつつ、ピザとコーヒーをいただきました。
さくさく、はふはふ、ぺちゃくちゃ。
あああ、オフはええなあ!

夏のキャンプも準備が始まり、これからまた忙しくなるのである。
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by higurashizoshi | 2012-05-04 00:16 | 家事というか | Comments(8)

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