ひぐらしだより


人生はその日暮らし。  映画、アート、音楽、フィギュアスケート…日々の思いをつづります。
by higurashizoshi
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図鑑に載ってない虫

ここ数日、ほかのものを書くのに熱中してしまっていた。
だいじにしよう、マイブログ。
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さて、少し前になるが、とってもとってもくだらない映画を観た。
小ネタの連続で脈絡がなくてしかも下品!
それなのに、なぜかあと引くおかしさ。
ほんとにバカなことを、真剣にやるって強い。

なぜこれを観たかというと、『転々』という映画を観たいなと前から思っていて、三木聡という監督の映画は観たことがなかったので、せっかくならもっと前の作品から順番に観てみようと思ったのである。
『イン・ザ・プール』(2005年)はちょっとヘビーそうなので上野樹里主演の『亀は意外と速く泳ぐ』(2005年)と、去年公開のこの映画『図鑑に載ってない虫』を借りてくれるようコトブキに頼んだのだけど…

レンタルDVD屋からのコトブキのメール
《亀、借りられてる。虫だけ》
というわけで、《虫》を先に観ることに。

主演は伊勢谷友介。けして上手くないけど魅力的、特にキワモノ的な役が似合う人だ。ここに「大人計画」の松尾スズキと、アカデミー助演女優賞ノミネートで一躍有名になった菊池凛子、岩松了やふせえりなど、くせものがゾロゾロ。
私はこれまでほんとに新旧ふくめ邦画を観ていなくて、去年くらいからやっと少しずつ観るようになった。ちなみに去年観た邦画の個人ベストワンは『ゆれる』。

話は、伊勢谷くん扮するフリーライターが《死にモドキ》という虫を探していく途中でいろんな人とからんでいくというロードムービー。
《死にモドキ》っていうのは、そのエキスを飲むと一定時間死んだ状態になり、臨死体験ができるという虫なのだ。
フリーライターに同行するのが友だちのオルゴール職人(!)松尾スズキ。泥酔スズキが車の上に吐いたものに火をつけたらこんがり焼けて、お好み焼になりました…ってな、とにかくのっけから下品な笑いネタの連発で、食事しながら見てはいけません。
でも、テーマ(一見まったくないようにみえる)は意外に真面目で、とにかくどんなふうであれ、生きてるってすばらしい、ということのようだ。
バカを承知で凝りに凝って、楽しみに楽しんで作ったナンセンス満載ムービー。
あっけに取られつつ、いつしか吹き出してしまった。今までに観たことのないものを観た、ということで意外に記憶にのこる映画になりそうだ。
それにしても、日本軍が掘った海底トンネルに消えてそれっきりだった松重豊は、韓国に着いたんだろうか….
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# by higurashizoshi | 2008-04-15 23:34 | 観る・読む・書く・聴く | Comments(0)

花びらのおみやげ

ミミが公園の「あそぼうかい」へ行ってきた。
毎月第2水曜に開いているもので、広い公園の奥の遊び場が会場。
うちのように学校に行かず家庭で育っている子どもたちや、フリースクールに通っている子どもたちがやってきて自由に遊ぶ。
親たち、スタッフ、子ども好きなお兄さんたちやボランティアの学生さんなど、大人もいろんな人が集まって、おしゃべりにも花が咲く。

いちおう世話人ということになっている私が、ここに行けなくなって半年近く。
ミミは「あそぼうかい」の仲間が送り迎えしてくれて、毎月楽しみに公園に行っている。
この「あそぼうかい」をいっしょに立ち上げたMさんが、いつも大黒柱としていてくれるので、今の私はすっかりおまかせ状態だ。

ミミは仲よしの友だちといっぱい遊んで、とってもいい顔で帰ってきた。
「ひさしぶりにケイドロした」と言っていた。
桜が満開でとってもきれいだったと、落ちた花をいくつも持って帰ってきてくれた。
「ほら」ってミミが開いた手帳の間にも、桜の花びらがいっぱい。どのページも、どのページも…。

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「あそぼうかい」をしている場所は、この季節、実は隠れた桜の名所。
公園の中でももっと駅寄りの方は、このあたりでは有名なお花見どころなので、すごい人が集まり、かなり騒がしい。
でも公園の奥の奥にあるこの遊び場にまでやってくる人はほとんどいない。
遊び場のそばのゆるやかな丘陵に桜の木がいちめんに植わっていて、静かな中で霞に囲まれているような夢見心地が味わえる。

今年の私の桜は、ミミが持って帰ってくれた小さな花びら。
でもそれをとってもきれいだと思う。これまで私、こんなにていねいに、桜の花びらを見つめていただろうか。
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# by higurashizoshi | 2008-04-11 13:14 | 不登校とホームスクーリング | Comments(2)

だからわるい

子どものころに読んだ、こんな話があった。
題名は「だからわるい」。正確におぼえていないけど、こんな内容だ。

一匹の犬が、弱々しいネコを追いつめている。
それを、男の子たちがながめていた。
するとひとりの女性が血相をかえて走ってきて、男の子たちをしかりつける。
男の子たちは驚いて、「ぼくたちただ見てるだけだよ。何もしてないよ?」と言う。
女性は言う。「だから、わるいんですよ!」

これだけの話である。
男の子たちは、何もしてないのに、なぜしかられるのか理解できない。
何もせず、傍観していることこそが悪い。女性の怒りはそこにある。
このあと、男の子たちと女性の立場のちがいは、変化するのだろうか。

さて、なんでこんな話を思い出したかというと、『靖国 YASUKUNI』という映画なのである。
まだ公開されてないこの映画を私はもちろん観ていないから、中身のことではなく、いろいろと報道されている上映中止問題についてだ。

ごくごく簡単に経緯を追うと、こんな感じだ。
3月12日 自民党の国会議員が中心になり議員向け特別試写会
       文化庁がこの映画に助成金を出していることを問題視
3月15日 4月12日封切りで上映予定のあった新宿の映画館が上映中止を決める
3月26日 同じく銀座の映画館が上映中止を決める
      (右翼の街宣車、嫌がらせ電話など受けて)
4月1日  同じく東京・大阪の2館での上映中止を運営会社が発表
4月4日  配給元が5月以降全国で21館上映予定と発表
      (ただし混乱防止のためとして詳細は未発表)

複雑なようで、シンプルな話だと思う。
試写会をおこなわせた議員たちは、その後のあいつぐ上映中止について、まるで予想外だったようなことを言っている。
でも、じゅうぶんにこういう動きが起きることを期待しての、異例の特別試写会だったと思う。
だけど、あくまで映画館や運営会社の上映「自粛」だから、責任は「自粛」する側にある、というわけ。
で、「上映中止はまことに遺憾」などと涼しい顔をしておっしゃってるのだ。

この映画の監督は44歳の中国人。いくつかのインタビューを読むと、中国のテレビ局で番組制作をしていたが、20年ほど前に日本に移り住んで、苦労を重ねながらドキュメンタリー作品をつくってきた。靖国神社という特別な場所に興味をひかれ、10年がかりで撮りためた映像をこの作品にしたということだ。

上映中止を決めた映画館の中で、実際に右翼の嫌がらせなどを受けたと言っているのは1館だけ。あと、名古屋の映画館には政治団体が来て中止を申し入れ、上映が延期になった。
つまり、多くの自粛の理由は、まだ何も起こっていないが起こるかもしれない混乱を事前に避けたもの、ということになる。

一方で、これから上映すると明言して動じない映画館もある。
北海道から沖縄まで、今わかっているだけで5館。市民映画館やミニシアターが多い。
一番最初に上映するのは大阪の「第七藝術劇場」で5月10日からだ。どんな妨害があるのか、ないのか。無事上映はできるのか。

この問題について、新聞やネットの情報を読みながら、私はいろいろ考えた。
見過ごせないことだと思うし、腹立たしい。
これからの日本の先行きの暗さを思わせられて、すごく不安でもある。
大手の運営する映画館がさっさと手を引いて、弱小な市民映画館が矢面に立とうとしているのも、いたたまれない。
なんとかしたい、でも…
家から出られない私は、上映する映画館に出かけて、この映画を観ることすらできない。
そして、ひとりで怒ったり悲観したりして。それだけで終わるのか…

そう思っていたとき、ふっと、「だからわるい」の話が頭に浮かんだのだ。
「何もしてないよ?」という男の子たち。
みんながそうやって「何もしてない」で「見てるだけ」のうちに、犬はネコを殺してしまうかもしれない。
…たとえほんとにちっぽけなことでも、今の私でもできることを見つけて、それをやろう。
そう思い立った。

家にずっといる利点は、時間がたっぷりあることだ。そしてパソコンがあれば、情報は出かけなくてもかなり集められる。
まず、『靖国 YASUKUNI』の上映中止を決めた5つの映画館とその運営会社3社を新聞記事で確認して、それぞれの連絡先を調べた。
これはインターネットでわりと簡単にできた。メールアドレスもFAX番号もネットでは公表してないところは、直接電話して教えてもらった。
そして、上映が中止になったことはとても残念に思うということ、上映を再検討してほしいこと、映画を商品としてでなく文化として守るのが映画館の仕事であるという考えなどを書いた文章を、それぞれにFAXやメールで送った。

次は、応援編。これから上映を予定している5つの映画館はだいたいHPを持っていたので、掲示板のあるところは書き込みの形で、メールが出せるところはメールで、上映することに敬意を表して、心から応援していますという文章を送った。
もし、ひとつひとつ手書きの手紙を書くとかいうことだったら、根気のない私はあえなく挫折していたと思う。
抗議編と応援編の二つの文章をパソコンで書いて、あとは宛先名をかえてどんどんコピペして送っていくというモノグサ作戦だからできたんだろう。

それでも全部送り終えるのに、あれこれほかのこともやりながら2日かかった。
少しすっきりした。もちろん、だから何ができたってわけではない。
きっと私の出したメールもFAXも、特に抗議編はクシャクシャ、ポイで終わりだろう。
でも、実感したことがひとつある。
これをしたことで、この問題は私にとって「ひとごと」ではなくなったということ。
それは意外なくらい深い違いだ。こうなると、これから自分のこの問題を見る目は変わっていく。追いかけていく。

できるのはほんとにちっぽけな、ささやかなこと。
でもひとつずつでもやっていく手だてはあるんだなと思った。
たとえ《ごまめの歯ぎしり》だとしても。
「何もしてない」男の子たちのところには、私は、いたくない。
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# by higurashizoshi | 2008-04-08 16:30 | 観る・読む・書く・聴く | Comments(7)

青い三角定規

めっきり暖かくなった。あちらもこちらも桜が満開であるらしい。
それなのに(それだから?)私の心はこの数日みょうにユーウツだった。

人間関係というのは、人間の数が多くても少なくても結局むずかしいもので、それにくらべると動物との関係はシンプルだ。
チャチャはいつもと同じように、甘えたいときは思いっきり体をこすりつけてきて甘え、遠慮会釈なくごはんをねだり、膝に乗ってきて喉をゴロゴロいわせては、コトンと眠ってしまう。
特に犬に比べてネコは、こっちの機嫌とか状況とかに左右されない。
犬だと(特に名犬系)飼い主が落ち込んでいると「どうしたの?」というように寄り添ってきて、ほっぺたを優しくなめてくれたりする。
「ありがとう、なぐさめてくれるのね」みたいな感動シーンになる(たぶん)。

ネコの場合、飼い主がどんな様子でも、自分に危害がおよぶとかでないかぎり、たいてい頓着しない。
「ごはんちょうだいよう」と言うだけである。
たとえ悲しげに心情を打ち明けても、眼をまんまるにして神妙に聴いたあと、
「だからごはんちょうだいよう」と言うだけなんである。
「あんたはいいよね、気楽で」とついカリカリ(ドライフード)をお皿にあけながらチャチャに向かって言ってしまう。
ほんとはネコは気楽なのではなく、自分に忠実なだけなのだ。

チャチャだってそれなりの苦労がある。思い通りにならないこともある。
キッチンの魚にダイブしては叱られ、鉢植えのグリーンを食べては部屋からつまみ出される。
飼い主が完全室内飼いを選んだから、外にあこがれても出られない。
車にはねられたり、ケンカで大けがしたりすることはない反面、家の中だけの世界で生きなければならない。
おっとこれは今の私もおんなじじゃないか…!

落ち込みから浮上するとき、私はボンヤリとくだらないことを次々考えてしまう。
そして、ああ、こんなアホなことを考えてるんだからどうやら浮上だな…と思う。
今日は「青い三角定規」について考えていた。
♪君は何を今、見つめているの…という往年のヒット曲。
歌っていたグループの名前が「青い三角定規」。
考えてみたら、ずいぶん変わったグループ名だなあ。なんで「三角定規」?
そうか、三人だからか。
じゃああの人たちが四人だったら、四角だから、ただの定規で、グループ名「青い定規」だったのか。しまらんなあ。
それにしても、文房具というのが、変わってるよなあ。
あの時代にしても、今にしても、文房具がグループ名とかバンド名ってほかにないかも。
あの人たちはすごくはやったのに、後追いのグループ名は出なかったんだなあ。
「赤い分度器」とか、「緑のコンパス」とか。

…ところで、あの歌の題名って何だったっけ?
題名が「青い三角定規」だったんだっけ。いや、そうじゃないな。
青春のナントカ? 虹とスニーカー…いや違う。白い影? それとも愛?
あー何だったっけ~?

と思い乱れていたらチャチャがまた「ごはんちょうだいよう」と鳴き出した。
いや、今度は「あそんでよう」かな。よっこらしょっと…。 
結局チャチャに意外にヘルプしてもらってるのか?私。
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# by higurashizoshi | 2008-04-04 18:37 | 雑感 | Comments(10)

アヒルと鴨のコインロッカー

d0153627_12314274.jpg昔、友だちが、海外青年協力隊で1年間、ブータンに住んでいた。
彼女はブータンに、キノコの栽培法を伝授しに行ったのだった。
行ってみると、勤務地のそばの山にはマツタケがうじゃうじゃ生えていた。
驚愕して現地の人たちに知らせると、皆「そのキノコはうまくない」とこともなげに言う。
彼女は人々にシイタケやシメジの栽培指導をしながら、毎日せっせとマツタケを採ってはひとりで網焼きや鍋にして食べまくった。
「あの1年で一生分のマツタケを食べた…」帰国後、遠い眼をして彼女は言ってたっけ。
写真で見せたもらったブータンの人たちは日本人にとてもよく似ていて、彼女いわく「日本人よりずっとおおらかで優しい」とのことだった。

『アヒルと鴨のコインロッカー』を観ながら、そんなことを思い出していた。
この映画の中にはブータン人が出てくる。ブータンの文化もいくつも出てくる。
しかしそんなのんびりした思い出にひたっていられたのは最初のわずかな時間だった。
これはずいぶんとんでもない映画だったからだ。
私は何の予備知識もなくこの映画を観た。伊坂幸太郎の原作も読んでいない。というか私はひねくれものなので、売れっ子の伊坂幸太郎の小説を読んだことがない。
原作を読んでない人は、ぜったい何もあらかじめ知らずに、まっさらな気持で観たほうがいい、そういう作品だ。
まっさらで観ることのできる人は、冒頭になごんだあと、どんどん予想しないところへ引き込まれていくだろう。
そして映画を観終わったあと、ボブ・ディランの「風に吹かれて」が頭から消えなくなるだろう。
仙台といえば「笹かまぼこ」だと思っていたが、今は仙台といえば「牛タン」なのだということも知るだろう。
そしてひっそりとした場所でひとりで、胸しめつけられている自分を見つけるだろう。

瑛太も松田龍平も関めぐみもとてもいい。なにより、濱田岳が最高にナイーブ。
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# by higurashizoshi | 2008-04-01 12:35 | 観る・読む・書く・聴く | Comments(2)

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