ひぐらしだより
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全日本フィギュアスケート選手権2014 その1
今年の全日本選手権はクリスマスが終わってからの開催だったことと、そして何より大ちゃんとあっこちゃんがいないことで、私にとっては近年フィギュアファンになって以来の《こたつでみかんを食べながら観られる全日本》となるはずでした(これまではテレビの前に正座して修行僧のように観ていた)。
しかし、やっぱり始まるとテレビの前ににじり寄ってしまい、男女とも後半グループになるにつれて息をつめ身体を硬くして正座、ときどき奇声を上げて倒れ伏したりするという、例年の状態へと舞い戻ってしまい、もはや修行僧というよりイタコ? 結局体力を使い果たしヘトヘトに。ああやっぱり全日本はおそろしい。
真央さんもいない今年の全日本、メディアは代替ヒロイン探しに必死で、グランプリシリーズで躍進した本郷理華選手だけではあきたらず、この全日本の放映では13歳の樋口新葉選手にこれでもかとスポット、スポット。
確かにすごい逸材なので話題になるのは当然なれど、《ニューヒロイン》紹介映像のために、せっかく全日本に出場したほかの選手たちの演技がカットされるのはいつもながら納得がいかん!
一方、関東ローカルでは関西より30分早く女子ショートの放映が始まっていたのに、なぜかその30分の大半は前日の男子ショートの振り返り映像に費やされていたとかいう話もあり… お願いだから出場選手たちをフツーの順番でフツーに見せてくださいと声を大にして言いたい!
全日本選手権2014、男子表彰台です。
1位 羽生結弦選手
2位 宇野昌磨選手
3位 小塚崇彦選手
町田樹選手は4位、無良崇人選手は5位。6位に急成長の中学生、山本草太選手。
さて、すでに女子フリーも終了し、世界選手権ほか来年の派遣が決定した時点でこれを書いてるので、まずはこのことに触れないわけにはいかない。いかないでしょうよ…
◆町田樹選手、電撃引退発表◆
世界選手権出場も辞退、来春から大学院に入学し研究者の道へ進むとのこと。
確かに、思い返せばソチ五輪も「僕にとって一度きりのオリンピック」と明言していたし、五輪後はいつ辞めてもおかしくないという感じの発言はあったにはあったのだけど…
まっちーよ!
もし私が大ちゃんファンくらいの度合いでまっちーファンだったら、こんな突然の発表(しかも晴れやかに期待高まるワールド派遣発表の氷上で!)聞いたら、前後不覚になってふらふらと夜道に飛び出しかねないよ! めっちゃあぶないで!
もうちょっと情報を小出しにしとくとかだね、せめてファンにはなんとなく匂わせてくれとくとか、できなかったんだろうか。ああ、夜道で事故に合うまっち―ファンがいないことを祈るばかり。
とはいえ、冷静に考えれば、競技スケーターが一個人として自由に道を選択することがなかなかむずかしい日本において、この決定はある意味画期的なことと言えるかもしれない。
報道陣用に周到に用意されたまっちーの文章を読むと、スケーターのセカンドキャリアについて考え抜いた末の選択だということだし、この実力・人気が絶頂に向かう時期にすっぱり辞めて次のステージに行くというのは、ひとりの若者としては聡明な道の選び方ともいえる。セカンドキャリアが白紙状態のあの方に比べて、なんと堅実であることでしょう…(遠い眼)
なるほど、日本のスケーターもこうやって「個」を大事にしていったらいいんやなあ、とうなずきつつも、この《町田樹電撃引退》には、当然のことながらまだまったく気持ちがついていってません。
ああ、せめてワールドで「第九」のフィナーレを観たかった!
町田樹という選手の最高潮は、なんと、なんと短かったことか。
今後はショーにはちょびっとくらいは出演してくれるらしいので、まっちーの新たな《公演》はいずれまた観られるのかなあ…(涙)
さて、気を取り直して男子の結果を振り返ってみると、体調不良の中でもやるべき仕事はやった結弦くんの気迫とプライドは、やはりさすがでした。今度は腹部の精密検査でメダリスト・オン・アイス欠場… とにかくどこまでもハラハラさせる方。
復調してワールドで今季フリーの完成形を観たいところだけど、ともかく身体優先、頼むからきみまで選手生命を必要以上に短くしないでおくれ~と願っております。
そしてショーマです。いや、もはや呼び捨てにしてはいかん。昌磨さまと呼ぶか。
17歳になったばかりの彼ですが、ほんとに浮わついたところがない少年ですね。大舞台でも自分を失うということがない風情。
オフアイスではなんかホンワカした幼い感じなんだけど、演技に入ると「ドンファン」なんか堂々と演じちゃいますからね。そしてとにかくメンタルが安定していて、音楽表現がすばらしい。音のひとつひとつを身体でとらえていくのが、見ていて本当に気持ちいい。
ジャンプはトリプルアクセルに苦労していたのに、どういう変化か今季はアッという間にアクセルどころか四回転トゥーループも完全に会得してプログラムに入れて、バンバン成功。その安定度は半端なく、おかげでジュニアグランプリファイナルでついに優勝!鳴り物入りで全日本に登場となったわけですが、ここでもショーマは落ち着いてましたね。
フリーはジャンプを何度も着氷でこらえたためか、右ひざにきて演技最後は顔をしかめてフラフラになっていたけど、実に破綻のない演技。5コンポーネンツも高くそろえて、もはやジュニアを逸脱したレベルに達し、結果は全日本で2位! 台乗りの可能性はあるかもと思っていたけど、まさか2位とは。ちっちゃいショーマが、表彰式の前に結弦くんにぺこぺこしながら遠慮がちにハグされてたのがおかしかった。
そしてそして、今回の全日本男子でもっとも感動したのが小塚崇彦選手のフリー。
去年の全日本直後の悪夢の五輪選考落ち以来、ずっと引退の2文字を目の前に見つめながら戦ってきたのだと思う。完治の見込みのない故障をかかえ、思うようにジャンプが跳べないまま、どれほど悔しい思いをしてきたことだろう…
フィギュアファンはそれをよくわかっているから、あのフリーの演技が終了する前から沸きおこる客席の拍手と歓声は、テレビ画面からも伝わってくるほどすさまじかった。
小塚くんの、これまで見たことないくらい激しいガッツポーズを見ながら、私もテレビの前で落涙、落涙、大拍手。
とにかく滑り出したときから別格のスケーティング。なんて美しいのだろう…と見入っているうちに、二つの四回転を完璧ではなかったけれど降り、続くジャンプを次々と降り、あれ、小塚くんってこんなに曲想を表現できる人だっけ?こんなに胸を波立たせる人だったっけ?と思っているうちに彼のスケートの世界にどんどん引きこまれていった。
かつて、彼の演技が完璧な出来で感動したことはあったけれど、こんなふうに涙があふれたのは初めて。本当に本当にすばらしかった。
やっと、やっと報われたね! 7回目の全日本表彰台、そして世界選手権出場おめでとう!
今回4位に終わったまっちーはワールド派遣に選ばれたものの、引退により辞退となったため、5位だった無良くんがワールドと四大陸選手権の両方に派遣が決定。無良くんがんばれー。にしても、やっぱりさびしくなるなあ…
そして今季NHK杯優勝でついにブレークした村上大介選手、フリーはほんとに残念でした。でも四大陸派遣に入ってよかった!
女子については次回。大掃除に手をとられつつ、おせちも作りつつ、明日はメダリスト・オン・アイスを凝視しよう。
しかし、やっぱり始まるとテレビの前ににじり寄ってしまい、男女とも後半グループになるにつれて息をつめ身体を硬くして正座、ときどき奇声を上げて倒れ伏したりするという、例年の状態へと舞い戻ってしまい、もはや修行僧というよりイタコ? 結局体力を使い果たしヘトヘトに。ああやっぱり全日本はおそろしい。
真央さんもいない今年の全日本、メディアは代替ヒロイン探しに必死で、グランプリシリーズで躍進した本郷理華選手だけではあきたらず、この全日本の放映では13歳の樋口新葉選手にこれでもかとスポット、スポット。
確かにすごい逸材なので話題になるのは当然なれど、《ニューヒロイン》紹介映像のために、せっかく全日本に出場したほかの選手たちの演技がカットされるのはいつもながら納得がいかん!
一方、関東ローカルでは関西より30分早く女子ショートの放映が始まっていたのに、なぜかその30分の大半は前日の男子ショートの振り返り映像に費やされていたとかいう話もあり… お願いだから出場選手たちをフツーの順番でフツーに見せてくださいと声を大にして言いたい!
全日本選手権2014、男子表彰台です。
1位 羽生結弦選手
2位 宇野昌磨選手
3位 小塚崇彦選手
町田樹選手は4位、無良崇人選手は5位。6位に急成長の中学生、山本草太選手。
さて、すでに女子フリーも終了し、世界選手権ほか来年の派遣が決定した時点でこれを書いてるので、まずはこのことに触れないわけにはいかない。いかないでしょうよ…
◆町田樹選手、電撃引退発表◆
世界選手権出場も辞退、来春から大学院に入学し研究者の道へ進むとのこと。
確かに、思い返せばソチ五輪も「僕にとって一度きりのオリンピック」と明言していたし、五輪後はいつ辞めてもおかしくないという感じの発言はあったにはあったのだけど…
まっちーよ!
もし私が大ちゃんファンくらいの度合いでまっちーファンだったら、こんな突然の発表(しかも晴れやかに期待高まるワールド派遣発表の氷上で!)聞いたら、前後不覚になってふらふらと夜道に飛び出しかねないよ! めっちゃあぶないで!
もうちょっと情報を小出しにしとくとかだね、せめてファンにはなんとなく匂わせてくれとくとか、できなかったんだろうか。ああ、夜道で事故に合うまっち―ファンがいないことを祈るばかり。
とはいえ、冷静に考えれば、競技スケーターが一個人として自由に道を選択することがなかなかむずかしい日本において、この決定はある意味画期的なことと言えるかもしれない。
報道陣用に周到に用意されたまっちーの文章を読むと、スケーターのセカンドキャリアについて考え抜いた末の選択だということだし、この実力・人気が絶頂に向かう時期にすっぱり辞めて次のステージに行くというのは、ひとりの若者としては聡明な道の選び方ともいえる。セカンドキャリアが白紙状態のあの方に比べて、なんと堅実であることでしょう…(遠い眼)
なるほど、日本のスケーターもこうやって「個」を大事にしていったらいいんやなあ、とうなずきつつも、この《町田樹電撃引退》には、当然のことながらまだまったく気持ちがついていってません。
ああ、せめてワールドで「第九」のフィナーレを観たかった!
町田樹という選手の最高潮は、なんと、なんと短かったことか。
今後はショーにはちょびっとくらいは出演してくれるらしいので、まっちーの新たな《公演》はいずれまた観られるのかなあ…(涙)
さて、気を取り直して男子の結果を振り返ってみると、体調不良の中でもやるべき仕事はやった結弦くんの気迫とプライドは、やはりさすがでした。今度は腹部の精密検査でメダリスト・オン・アイス欠場… とにかくどこまでもハラハラさせる方。
復調してワールドで今季フリーの完成形を観たいところだけど、ともかく身体優先、頼むからきみまで選手生命を必要以上に短くしないでおくれ~と願っております。
そしてショーマです。いや、もはや呼び捨てにしてはいかん。昌磨さまと呼ぶか。
17歳になったばかりの彼ですが、ほんとに浮わついたところがない少年ですね。大舞台でも自分を失うということがない風情。
オフアイスではなんかホンワカした幼い感じなんだけど、演技に入ると「ドンファン」なんか堂々と演じちゃいますからね。そしてとにかくメンタルが安定していて、音楽表現がすばらしい。音のひとつひとつを身体でとらえていくのが、見ていて本当に気持ちいい。
ジャンプはトリプルアクセルに苦労していたのに、どういう変化か今季はアッという間にアクセルどころか四回転トゥーループも完全に会得してプログラムに入れて、バンバン成功。その安定度は半端なく、おかげでジュニアグランプリファイナルでついに優勝!鳴り物入りで全日本に登場となったわけですが、ここでもショーマは落ち着いてましたね。
フリーはジャンプを何度も着氷でこらえたためか、右ひざにきて演技最後は顔をしかめてフラフラになっていたけど、実に破綻のない演技。5コンポーネンツも高くそろえて、もはやジュニアを逸脱したレベルに達し、結果は全日本で2位! 台乗りの可能性はあるかもと思っていたけど、まさか2位とは。ちっちゃいショーマが、表彰式の前に結弦くんにぺこぺこしながら遠慮がちにハグされてたのがおかしかった。
そしてそして、今回の全日本男子でもっとも感動したのが小塚崇彦選手のフリー。
去年の全日本直後の悪夢の五輪選考落ち以来、ずっと引退の2文字を目の前に見つめながら戦ってきたのだと思う。完治の見込みのない故障をかかえ、思うようにジャンプが跳べないまま、どれほど悔しい思いをしてきたことだろう…
フィギュアファンはそれをよくわかっているから、あのフリーの演技が終了する前から沸きおこる客席の拍手と歓声は、テレビ画面からも伝わってくるほどすさまじかった。
小塚くんの、これまで見たことないくらい激しいガッツポーズを見ながら、私もテレビの前で落涙、落涙、大拍手。
とにかく滑り出したときから別格のスケーティング。なんて美しいのだろう…と見入っているうちに、二つの四回転を完璧ではなかったけれど降り、続くジャンプを次々と降り、あれ、小塚くんってこんなに曲想を表現できる人だっけ?こんなに胸を波立たせる人だったっけ?と思っているうちに彼のスケートの世界にどんどん引きこまれていった。
かつて、彼の演技が完璧な出来で感動したことはあったけれど、こんなふうに涙があふれたのは初めて。本当に本当にすばらしかった。
やっと、やっと報われたね! 7回目の全日本表彰台、そして世界選手権出場おめでとう!
今回4位に終わったまっちーはワールド派遣に選ばれたものの、引退により辞退となったため、5位だった無良くんがワールドと四大陸選手権の両方に派遣が決定。無良くんがんばれー。にしても、やっぱりさびしくなるなあ…
そして今季NHK杯優勝でついにブレークした村上大介選手、フリーはほんとに残念でした。でも四大陸派遣に入ってよかった!
女子については次回。大掃除に手をとられつつ、おせちも作りつつ、明日はメダリスト・オン・アイスを凝視しよう。
by higurashizoshi
| 2014-12-29 01:27
| フィギュアスケート