ひぐらしだより
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STARS ON ICE 2015 大阪公演(前半)
昨日1月10日、「スターズ・オン・アイス」大阪公演初日。
行ってきました、観てきました!の報告をはりきって書きたいところですが、遅まきながら大ちゃんのオフィシャル本の新刊「2000days」の内容の一部を知り、この春から大ちゃんはスケート以外の目的のためにアメリカに長期にわたり行ってしまうらしい…ということを当日知りました。
そんな話はちらほらあったし、スケートから離れたいという声も聞いていたし、でもついこの前の「クリスマス・オン・アイス」では、来年もまたこのショーをやりたいと言ってたよね? それに、神戸チャリティは置いていかないよね? などなどと、自分の頭をそっち方向にいかないようにしてたのだけど。
それでも、いずれ戻ってくることは考えているかも。
いやいや、感性第一の彼のことだから、すべては流れにまかせる、まったくの白紙の状態になろうとしているのかも。
…考えたって人のことなんだからわかりっこないのに、ぐるぐるとそんなことを考え、そして昨日観た昼公演の「I’m kissing you」が、もしかしたら大ちゃんの演技を生で観る最後だったのかもしれない… 少なくとも《今の》高橋大輔の見納めになるかもしれないんだな、と思うと、いろいろ覚悟はしていたもののやっぱり胸しめつけられて。
うう。気を取り直して、私が観た「スターズ・オン・アイス2015」大阪公演初日、昼公演のレポートをざっくりと。(以下、写真は注釈ない分はすべて当日のものです)
私にとっては、去年の世界選手権大阪エキシビション以来の、なみはやドーム。
すごい人でした。
このころは、緊張でボーっとしてましたわ。
だって生まれて初めてのアリーナ席ですもん。
ものすごいごうきゃカスト、じゃなかった、豪華キャストですもん。
大きな声では言いたかないが、アリーナ、24,000円ですよ。母娘で×3ですよ。自腹を切ったのではないとはいえ、こんなことしちゃっていいのか私たち。ていうか冷静に考えて、法外すぎないか日本のフィギュアのチケット。
アリーナ席に座ってからも、周りのお客さん見て、「この人もこの人も、にまんよんせんえん…」と考えるのが止まらない。
とか思ってふとわれに返ると、寒い、寒いよパトラッシュ!
なみはやドームのアリーナ席、極寒!
そうか、今までスタンド席しか経験ないからね。リンクに近い=寒い、そりゃ当然だ。スケーターはもっともっと寒い氷上で、コスチューム姿で演技するんだもんなあ。そういや、スタンドとはいえリンクに近い神戸チャリティとか臨スポフェスはかなり寒かったよねと思い出す。
ダウンとひざ掛けでしっかり足をくるみ、開演を待つ。クールでゴージャスな北米仕様の「スターズ・オン・アイス」とは、生で観たらどのようなものか。そして大輔さんのプログラムは何だろか。どきどき…
オープニングのグループナンバーの美しかったこと!
まずスポットが当たったのはパトリック。ああ、このスケートが近くで見られるとは!
もはや快感装置以外のなにものでもない、極上のクリームのような滑りをいつまでも見ていたい。…と思う間もなく、美の化身・タニス様が目の前に。
(当日お写真はありませんので美を感じていただける一枚を)
タニス・ベルビン&ベンジャミン・アゴスト組、バンクーバー後に引退してからも衰えはまったくない様子。今回は新婚ほかほかのチャーリーと一緒に来日したんですね。
そのチャーリーのエスコートで、華やかな威厳をまとって登場したメリル様。すべてのパートナーを忠犬にしてしまうような女王オーラ! 身のこなしのひとつひとつに自信が満ちあふれている感じ。メリル・デイビス&チャーリー・ホワイト組、現役復帰はもはやないのかなあ…
こちらがアメリカ版「STARS ON ICE」の広告お写真、メリチャリメイン。
ライサがちょっと亡霊ちっく。
オープニングに入った日本のスケーターは大ちゃんとあっこちゃんの2人だけ。
あとはすべて、エヴァン・ライサチェク、ジョアニー・ロシェットなどメダリスト多数のSOIオリジナルメンバー。
やっぱり日本のショーとはひと味違う、プロとして群舞を見せるにことに徹したグループナンバーで、みなさんキレキレでものすごくかっこよかった! 振り付けのジェフ(ジェフリー・バトル)をスタンド席に発見しましたが、相変わらずええ仕事してはります。今回は黒子に徹しているのね。
オープニングにつづいて、最初のプログラムは私の大好きなシニード・カー&ジョン・カー組。
今回は姓が「ケアー」って表示されてるのはなぜかしら…。ただでさえアイスダンスカップルの名前って日本で認知度低いのに、《カーズ》として記憶されてた方にもわかりづらいのでは?(写真は現役時代のもの)
で、カーズと言わせていただきますが、変わらないシャープな滑りと、切れ味がよくて知的な表現力は健在! ひさびさに観られて(しかもこんな近くで)ほんとにうれしかった。
このあと、無良崇人選手、元全米女王のキミー・マイズナー、高橋成美&木原龍一ペア、元全米チャンプのライアン・ブラッドリー、村上佳菜子選手、織田くん、ジョアニー・ロシェット、と立て続けにどんどこどんどこ進んでいきます。いやー、なんとサクサクいくことよ。
「スターズ・オン・アイス」はテレビでしか観たことなかったので、アナウンス皆無、暗転→出演者がすでに氷上→演技→暗転、ていうこのサクサクぶりがリアルにわかってなかった私。
で、ジョアニー終わって暗転して、次にいきなり氷上にポーズとった大ちゃんがスポットライト浴びて立ってて、
「ちょ、ま、もう!?え?」
「I’m kissing you」でした。
忘れもしない、あのソチ後はじめて滑った神戸チャリティ。
泣きたくなるほど未完成な、でもあのころの大ちゃんの、もう一度なんとか人前で滑ろうという必死の思いがあふれていた。
あれから9か月。 身体をふたたび絞り、滑りこみ、別世界のごとく洗練された「Kissing you」がそこにありました。
もうクワドに苦しめられることもなく、トリプルジャンプをまるで空気を含んだように柔らかく決めていく。すべてのエレメンツがプログラムの中で溶けあい、音楽の中に自分を流し込み、自在に奏でる。これが今の大ちゃん。
ふたたび、そしてまた新しく、こんな地平まで来ることができたのに…
このスケートを封印してしまうのだろうか。
前半の最後は、この世のものとは思えないテッサ・バーチュー&スコット・モイヤー。
彼らのスケートを生で観るのは3度目ですが、もちろんこれまでで最高の近さ。
(当日の写真見つからず、過去のものですが)
この二人の、スケーティングの美しさはいうまでもなく、奇跡的なのは互いの呼吸どころか鼓動すらぴったりと合っているようなユニゾンぶり。「合わせる」のではなく、生まれながらにして整合するべく運命づけられたかのような、稀有な調和。
そして、メリチャリの二人があくまでも《演技する最高のチームメイト》であるのに対し、テサスコから感じるのは男女の、ときに官能的、ときに慈しみあうような深い愛。だけどリアルカップルじゃないんだよね。それがまたすごいことだ。
今日はこんなに近くで演技を観て、うっとりというよりも、神々しいものを前にしたような敬虔な気持ちにさえなりました。
ほかに前半組で印象的だったところのメモ。
無良くん。「Feeling good」。
滑りが変わった!やっぱり変わって、ひと蹴りが伸びて、美しくなった。そして色気がダダもれ。その点もほんと、変わりましたね。
同じ高さから見る無良アクセルは、迫力とかっていうより、地球の重力無視でした。
佳菜子ちゃん。オペラ座SP。
全日本でのつらさとその後の決意を知ってる客席からは、大拍手と歓声。
彼女の中で、ほんとうに何かが変わっていくような… そんな予感を抱かせる、すみずみまで心のこもった美しい演技でした。ジャンプもしっかり入ってた。
織田くん。まさかのピアソラ「アディオス・ノニーノ」。
これ、現役時代なら彼は絶対やらなかった選曲でありプロであると思う。似合わなかったと思うし。ところが今、似合ってるんだなこれが! かっこいいじゃん、色っぽいじゃん、どうしちゃったの織田くん!(信成ファンのみなさん、お許しを~)
あとはライアン・ブラッドリーの立て続けバックフリップの衰えなさ、ジョアニー姉さんの色気と巧さにひたすら感心し、キミー・マイズナーにはスケーターの栄枯盛衰を思い、その後も息長くがんばりつづけてるんだなあ…と感慨深かった。
後半組からは、続けて更新します。とりあえず一回仕事せんと。
行ってきました、観てきました!の報告をはりきって書きたいところですが、遅まきながら大ちゃんのオフィシャル本の新刊「2000days」の内容の一部を知り、この春から大ちゃんはスケート以外の目的のためにアメリカに長期にわたり行ってしまうらしい…ということを当日知りました。
そんな話はちらほらあったし、スケートから離れたいという声も聞いていたし、でもついこの前の「クリスマス・オン・アイス」では、来年もまたこのショーをやりたいと言ってたよね? それに、神戸チャリティは置いていかないよね? などなどと、自分の頭をそっち方向にいかないようにしてたのだけど。
それでも、いずれ戻ってくることは考えているかも。
いやいや、感性第一の彼のことだから、すべては流れにまかせる、まったくの白紙の状態になろうとしているのかも。
…考えたって人のことなんだからわかりっこないのに、ぐるぐるとそんなことを考え、そして昨日観た昼公演の「I’m kissing you」が、もしかしたら大ちゃんの演技を生で観る最後だったのかもしれない… 少なくとも《今の》高橋大輔の見納めになるかもしれないんだな、と思うと、いろいろ覚悟はしていたもののやっぱり胸しめつけられて。
うう。気を取り直して、私が観た「スターズ・オン・アイス2015」大阪公演初日、昼公演のレポートをざっくりと。(以下、写真は注釈ない分はすべて当日のものです)
私にとっては、去年の世界選手権大阪エキシビション以来の、なみはやドーム。
すごい人でした。
だって生まれて初めてのアリーナ席ですもん。
ものすごいごうきゃカスト、じゃなかった、豪華キャストですもん。
大きな声では言いたかないが、アリーナ、24,000円ですよ。母娘で×3ですよ。自腹を切ったのではないとはいえ、こんなことしちゃっていいのか私たち。ていうか冷静に考えて、法外すぎないか日本のフィギュアのチケット。
アリーナ席に座ってからも、周りのお客さん見て、「この人もこの人も、にまんよんせんえん…」と考えるのが止まらない。
とか思ってふとわれに返ると、寒い、寒いよパトラッシュ!
なみはやドームのアリーナ席、極寒!
そうか、今までスタンド席しか経験ないからね。リンクに近い=寒い、そりゃ当然だ。スケーターはもっともっと寒い氷上で、コスチューム姿で演技するんだもんなあ。そういや、スタンドとはいえリンクに近い神戸チャリティとか臨スポフェスはかなり寒かったよねと思い出す。
ダウンとひざ掛けでしっかり足をくるみ、開演を待つ。クールでゴージャスな北米仕様の「スターズ・オン・アイス」とは、生で観たらどのようなものか。そして大輔さんのプログラムは何だろか。どきどき…
オープニングのグループナンバーの美しかったこと!
まずスポットが当たったのはパトリック。ああ、このスケートが近くで見られるとは!
もはや快感装置以外のなにものでもない、極上のクリームのような滑りをいつまでも見ていたい。…と思う間もなく、美の化身・タニス様が目の前に。
(当日お写真はありませんので美を感じていただける一枚を)
タニス・ベルビン&ベンジャミン・アゴスト組、バンクーバー後に引退してからも衰えはまったくない様子。今回は新婚ほかほかのチャーリーと一緒に来日したんですね。
そのチャーリーのエスコートで、華やかな威厳をまとって登場したメリル様。すべてのパートナーを忠犬にしてしまうような女王オーラ! 身のこなしのひとつひとつに自信が満ちあふれている感じ。メリル・デイビス&チャーリー・ホワイト組、現役復帰はもはやないのかなあ…
こちらがアメリカ版「STARS ON ICE」の広告お写真、メリチャリメイン。
ライサがちょっと亡霊ちっく。
オープニングに入った日本のスケーターは大ちゃんとあっこちゃんの2人だけ。
あとはすべて、エヴァン・ライサチェク、ジョアニー・ロシェットなどメダリスト多数のSOIオリジナルメンバー。
やっぱり日本のショーとはひと味違う、プロとして群舞を見せるにことに徹したグループナンバーで、みなさんキレキレでものすごくかっこよかった! 振り付けのジェフ(ジェフリー・バトル)をスタンド席に発見しましたが、相変わらずええ仕事してはります。今回は黒子に徹しているのね。
オープニングにつづいて、最初のプログラムは私の大好きなシニード・カー&ジョン・カー組。
今回は姓が「ケアー」って表示されてるのはなぜかしら…。ただでさえアイスダンスカップルの名前って日本で認知度低いのに、《カーズ》として記憶されてた方にもわかりづらいのでは?(写真は現役時代のもの)
で、カーズと言わせていただきますが、変わらないシャープな滑りと、切れ味がよくて知的な表現力は健在! ひさびさに観られて(しかもこんな近くで)ほんとにうれしかった。
このあと、無良崇人選手、元全米女王のキミー・マイズナー、高橋成美&木原龍一ペア、元全米チャンプのライアン・ブラッドリー、村上佳菜子選手、織田くん、ジョアニー・ロシェット、と立て続けにどんどこどんどこ進んでいきます。いやー、なんとサクサクいくことよ。
「スターズ・オン・アイス」はテレビでしか観たことなかったので、アナウンス皆無、暗転→出演者がすでに氷上→演技→暗転、ていうこのサクサクぶりがリアルにわかってなかった私。
で、ジョアニー終わって暗転して、次にいきなり氷上にポーズとった大ちゃんがスポットライト浴びて立ってて、
「ちょ、ま、もう!?え?」
「I’m kissing you」でした。
忘れもしない、あのソチ後はじめて滑った神戸チャリティ。
泣きたくなるほど未完成な、でもあのころの大ちゃんの、もう一度なんとか人前で滑ろうという必死の思いがあふれていた。
あれから9か月。 身体をふたたび絞り、滑りこみ、別世界のごとく洗練された「Kissing you」がそこにありました。
もうクワドに苦しめられることもなく、トリプルジャンプをまるで空気を含んだように柔らかく決めていく。すべてのエレメンツがプログラムの中で溶けあい、音楽の中に自分を流し込み、自在に奏でる。これが今の大ちゃん。
ふたたび、そしてまた新しく、こんな地平まで来ることができたのに…
このスケートを封印してしまうのだろうか。
前半の最後は、この世のものとは思えないテッサ・バーチュー&スコット・モイヤー。
彼らのスケートを生で観るのは3度目ですが、もちろんこれまでで最高の近さ。
(当日の写真見つからず、過去のものですが)
この二人の、スケーティングの美しさはいうまでもなく、奇跡的なのは互いの呼吸どころか鼓動すらぴったりと合っているようなユニゾンぶり。「合わせる」のではなく、生まれながらにして整合するべく運命づけられたかのような、稀有な調和。
そして、メリチャリの二人があくまでも《演技する最高のチームメイト》であるのに対し、テサスコから感じるのは男女の、ときに官能的、ときに慈しみあうような深い愛。だけどリアルカップルじゃないんだよね。それがまたすごいことだ。
今日はこんなに近くで演技を観て、うっとりというよりも、神々しいものを前にしたような敬虔な気持ちにさえなりました。
ほかに前半組で印象的だったところのメモ。
無良くん。「Feeling good」。
同じ高さから見る無良アクセルは、迫力とかっていうより、地球の重力無視でした。
佳菜子ちゃん。オペラ座SP。
全日本でのつらさとその後の決意を知ってる客席からは、大拍手と歓声。
彼女の中で、ほんとうに何かが変わっていくような… そんな予感を抱かせる、すみずみまで心のこもった美しい演技でした。ジャンプもしっかり入ってた。
織田くん。まさかのピアソラ「アディオス・ノニーノ」。
あとはライアン・ブラッドリーの立て続けバックフリップの衰えなさ、ジョアニー姉さんの色気と巧さにひたすら感心し、キミー・マイズナーにはスケーターの栄枯盛衰を思い、その後も息長くがんばりつづけてるんだなあ…と感慨深かった。
後半組からは、続けて更新します。とりあえず一回仕事せんと。
by higurashizoshi
| 2015-01-11 15:50
| フィギュアスケート