ひぐらしだより
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暮れゆく2018年
フィギュアスケートのことを含め、まったくブログに触れずにもう年の瀬も押し詰まり、今年もあと2日。
今年の漢字は「災」らしいけど、わたし自身にとっても今年の特に後半は「災」の連続だった。《呪われた秋》と自ら名付けた9月から11月、フィギュアスケートの競技シーズンに入っても、ほぼテレビでCS含め観られるものは網羅して観ていたけれど、とてもそれについて書くだけの余裕というかパワーはなかった。
全日本選手権、現役復帰した髙橋大輔選手のショート、フリー。
練習再開からたった半年あまりで、全日本のトップレベルまで戻してきた凄さと、最後の最後にフリーのあのプログラムを完成させられず終わったことの悔しさ。世界選手権の選考を辞退したことへの複雑な思い。
そして来季も現役続行の意思を示してくれたこと、ファンとしては希望をつなぎたいけれど、来季スケート連盟の強化選手に彼が入るのかどうかなど、ことはそう単純ではないだろう。
でも、ともかくうれしかったのは、大ちゃんが《今はスケートが大好き》と言い切るようになってくれたこと。そして、「できるだけ長く人前で滑ることを続けていきたい」と明言してくれていることだ。
ファンはこの言葉を待っていたんだよ。あなたがスケートを自分の愛するものとして中心に置き、自分の意志で滑り続けてくれること。それがどれほどクリエイティブな行為で、たくさんの人に希望や幸福感を与えることか…。
来季がどうなるにせよ、少なくとも氷の上で大ちゃんを見続けることができるのは確か。
それも、これまでとはきっと違う意思のもとで彼がつくりだす世界を、目にすることができるだろう。
本当に、本当にうれしい。
そして今回の全日本、ある意味大ちゃんよりも印象的で心うたれたのは、宇野昌磨選手だった。
これまで故障の少なかった彼が、ショートの前に足首をケガしていて、結果的にはショートもフリーも強行出場となり、そしてあの鬼気迫る演技で孤高の1位を守った。
フリーは構成を少し落としたとはいえ、とても右足首を歩けないほど傷めている人とは思えない演技内容。
追い詰められた昌磨は、激しく、強かった。
すべてが終わるまではケガについて一切語らず、フリー後には約束通りきちんと説明を尽くし、今回はケガをしたからこそ自分を信じることができたと語った彼。
「どうしてそんなにまでして(試合に)出たいの?」と樋口コーチに聞かれて答えた言葉、
「僕の生き方です」。
あまりにもかっこよすぎて、しみじみと「凄いひとだ」と思った。
静かなたたずまいの彼の中にある、貪欲さとプライド。
それは、世間に流布している宇野昌磨のイメージ、《可愛らしさ》や《ほんわか天然》とは遠く隔たっていた。
彼がこれからどんなふうに変化していくのか、どこまでの高みまで行けるのか、見守りたい。
ここ数日は、CSで放映しているロシア選手権を時間を作って観つつ、年末の仕事をひとつひとつ片づけている。
《呪われた秋》は去り、ようやく静かな冬が訪れた気がする。
年が明ければ、ヨーロッパ選手権(ハビエル・フェルナンデス選手の引退試合となる)、四大陸選手権、そして世界選手権。そのころには春が近づいてくる。
もちろん、今年はけして悪いことばかり起きたのではない。
私にとってプラスになる経験も、いろんな人とのかかわりの中で、たくさんさせてもらった。
初めて、台湾も旅した。来年は、ロシア極東部に行きたいなと夢見たりもしている。
この「ひぐらしだより」は、今後も細々ながら閉じることなく続けていきたいと思う。更新がなかなかないので「もう書かないのかな」と思われた方もいるかもだけど、気長に待っていただければ、こんなふうにひょっこり書いたりします。
2019年がどうか平和に少しでも近づく年であるように。
みなさんにとってなごやかで、うれしいことの多い年になりますように。
生きることは力仕事だけれど、その中にあるよろこびを忘れず味わえる自分でありたいと思います。
今年の漢字は「災」らしいけど、わたし自身にとっても今年の特に後半は「災」の連続だった。《呪われた秋》と自ら名付けた9月から11月、フィギュアスケートの競技シーズンに入っても、ほぼテレビでCS含め観られるものは網羅して観ていたけれど、とてもそれについて書くだけの余裕というかパワーはなかった。
全日本選手権、現役復帰した髙橋大輔選手のショート、フリー。
練習再開からたった半年あまりで、全日本のトップレベルまで戻してきた凄さと、最後の最後にフリーのあのプログラムを完成させられず終わったことの悔しさ。世界選手権の選考を辞退したことへの複雑な思い。
そして来季も現役続行の意思を示してくれたこと、ファンとしては希望をつなぎたいけれど、来季スケート連盟の強化選手に彼が入るのかどうかなど、ことはそう単純ではないだろう。
でも、ともかくうれしかったのは、大ちゃんが《今はスケートが大好き》と言い切るようになってくれたこと。そして、「できるだけ長く人前で滑ることを続けていきたい」と明言してくれていることだ。
ファンはこの言葉を待っていたんだよ。あなたがスケートを自分の愛するものとして中心に置き、自分の意志で滑り続けてくれること。それがどれほどクリエイティブな行為で、たくさんの人に希望や幸福感を与えることか…。
来季がどうなるにせよ、少なくとも氷の上で大ちゃんを見続けることができるのは確か。
それも、これまでとはきっと違う意思のもとで彼がつくりだす世界を、目にすることができるだろう。
本当に、本当にうれしい。
そして今回の全日本、ある意味大ちゃんよりも印象的で心うたれたのは、宇野昌磨選手だった。
これまで故障の少なかった彼が、ショートの前に足首をケガしていて、結果的にはショートもフリーも強行出場となり、そしてあの鬼気迫る演技で孤高の1位を守った。
フリーは構成を少し落としたとはいえ、とても右足首を歩けないほど傷めている人とは思えない演技内容。
追い詰められた昌磨は、激しく、強かった。
すべてが終わるまではケガについて一切語らず、フリー後には約束通りきちんと説明を尽くし、今回はケガをしたからこそ自分を信じることができたと語った彼。
「どうしてそんなにまでして(試合に)出たいの?」と樋口コーチに聞かれて答えた言葉、
「僕の生き方です」。
あまりにもかっこよすぎて、しみじみと「凄いひとだ」と思った。
静かなたたずまいの彼の中にある、貪欲さとプライド。
それは、世間に流布している宇野昌磨のイメージ、《可愛らしさ》や《ほんわか天然》とは遠く隔たっていた。
彼がこれからどんなふうに変化していくのか、どこまでの高みまで行けるのか、見守りたい。
ここ数日は、CSで放映しているロシア選手権を時間を作って観つつ、年末の仕事をひとつひとつ片づけている。
《呪われた秋》は去り、ようやく静かな冬が訪れた気がする。
年が明ければ、ヨーロッパ選手権(ハビエル・フェルナンデス選手の引退試合となる)、四大陸選手権、そして世界選手権。そのころには春が近づいてくる。
もちろん、今年はけして悪いことばかり起きたのではない。
私にとってプラスになる経験も、いろんな人とのかかわりの中で、たくさんさせてもらった。
初めて、台湾も旅した。来年は、ロシア極東部に行きたいなと夢見たりもしている。
この「ひぐらしだより」は、今後も細々ながら閉じることなく続けていきたいと思う。更新がなかなかないので「もう書かないのかな」と思われた方もいるかもだけど、気長に待っていただければ、こんなふうにひょっこり書いたりします。
2019年がどうか平和に少しでも近づく年であるように。
みなさんにとってなごやかで、うれしいことの多い年になりますように。
生きることは力仕事だけれど、その中にあるよろこびを忘れず味わえる自分でありたいと思います。
by higurashizoshi
| 2018-12-30 01:49
| フィギュアスケート