ひぐらしだより


人生はその日暮らし。  映画、アート、音楽、フィギュアスケート…日々の思いをつづります。
by higurashizoshi
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平昌オリンピック フィギュアスケート アイスダンス

平昌オリンピック、早くも折り返し点を過ぎました。
フィギュアスケート競技も団体戦、個人戦の男子、ペアと終わり、昨日今日はアイスダンス。そう、私の大好きなアイスダンスなのに、テレビ放映が…ペアと同じくあまりに貧しい。
昨日のショートダンスは後半3グループはBS1で生中継があったのだけど、今日のフリーダンスに至っては他の競技が押したために最終グループ+1カップルしか生中継してくれませんでした。
ただし、今回は民放やNHKのネット配信での中継があったので、テレビでやってくれない前半部分はそちらで観ようと思ってたのですが…ショートダンスのときからなぜか音声が出ない!
ツイッターなどでも《音出ない》と言ってる人が複数いたので、何か解決法がないかなって探したんだけど…無理でした。で、仕方なく画質はよくないけどロシアのライストで観ました。とはいえ、不便はあってもいろんな方法でこうやって生で試合を観られる今の時代は、テレビしかなかった昔に比べてどれほど恵まれてることか。

昨日今日とそうやってアイスダンスを追いかけて、もうお腹いっぱい、胸いっぱい、ほんとうにすごい戦いでした。
これをテレビで少ししかやらず、一般に知られないのがまことにもったいない。

まずは、すべての戦いを終えて頂点に立った3組の姿を。
金メダルは、カナダのテッサ・バーチュー&スコット・モイア組(206.07:歴代最高得点)。
銀メダルは、フランスのガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン組(205.28)。
銅メダルは、アメリカのマイア・シブタニ&アレックス・シブタニ組(192.59)でした。

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4位からの順位は次のとおり。

4 マディソン・ハベル&ザッカリー・ドノヒュー(アメリカ)187.69
5 エカテリーナ・ボブロワ&ドミトリー・ソロビヨフ(ロシア)186.92
6 アンナ・カッペリーニ&ルカ・ラノッテ(イタリア)184.91
7 ケイトリン・ウィーバー&アンドリュー・ポジェ(カナダ)181.98
8 パイパー・ギルス&ポール・ポワリエ(カナダ)176.91
9 マディソン・チョック&エヴァン・ベイツ(アメリカ)175.58
10 シャーリーヌ・ギグナード&マルコ・ファブリ(イタリア)173.47
11 ペニー・クームス&ニコラス・バックランド(イギリス)170.32
12 サラ・ウルタド&キリル・ハリャーヴィン(スペイン)168.33
13 ティファニー・ザゴルスキー&ジョナサン・ゲレイロ(ロシア)162.24
14 ナタリア・カルシュク&マキシム・スポディリエフ(ポーランド)161.35
15 村元哉中&クリス・リード(日本)160.63
16 カヴィタ・ローレンツ&ヨティ・ポリゾアキス(ドイツ)150.49
17 マリー=ジャード・ローリオ&ロマン・ルギャック(フランス)149.59
18 ユラ・ミン&アレクサンドル・ガメリン(韓国)147.74
19 アリサ・アガフォノワ&アルペル・ウチャル(トルコ)147.18
20 ルチエ・ミスチェコヴァ&ルカシュ・チェーレイ(スロバキア)142.57


【テサスコv.s.パパシゼの頂上決戦】

今回のオリンピック、アイスダンスの頂上争いは2つのカップルに絞られてました。
バンクーバー金メダル、ソチ銀メダル、もはやアイスダンス界のレジェンドといっても過言ではないテッサ・バーチュー&スコット・モイア組。いったん現役引退をしたあと、まだやり残したことがあると競技に戻ってきての挑戦です。
もう一組は、若きカリスマカップルとなったガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン組。現在世界歴代最高得点の記録を持っている2人。私がジュニアのころから偏愛してきたカップルなんですが、まさかこんなに早く、こんなところまで登りつめてくるとは思ってませんでした。

この二組は、同じコーチ陣のもとで、同じリンクで練習してるチームメイト。リンクサイドでなごやかに一緒にいるシーンも見られます。世界一を争ってしのぎを削る2組が…と思い返せば、テッサ&スコット組と、バンクーバー五輪とソチ五輪で金メダルを競い合ったライバルのデイヴィス&ホワイト組も、当時やっぱり同じコーチ、同じリンク(現在とは別のところ)のチームメイトでした。

テッサ&スコット(テサスコ)が競技に復帰してきた昨シーズンは、ちょうどパパダキス&シゼロン(パパシゼ)が飛ぶ鳥を落とす勢いでアイスダンス界を席巻していたとき。まだ20歳そこそこのパパシゼは快進撃を続けてたのですが、その後状況は変わってきました。復帰したベテランのテサスコの方がじりじりと得点を伸ばしてきたのです。
そしてオリンピックシーズンの今シーズン、2つのカップルの評価は拮抗してきました。テッサとスコットは28歳と30歳。いったん引退したとはいえ、まだまだアイスダンスの選手としては現役で十分戦える年齢です。

私はパパシゼを偏愛してきたとはいえ、テサスコはその技術、調和性において人間界を超えたアイスダンスカップルだと思っているので、今回はどちらにも勝ってもらいたいという気持ちで悶々としてました。パパシゼはまだまだ若い。これからがある。でもテサスコはこれが最後の五輪、最後の競技シーズンだと明言してる。おまけに今シーズンのテサスコのプログラムの仕上がりの凄まじいことといったら!

まずは昨日のショートダンス。
テサスコが歴代最高得点を出してトップに立ちました。
まさに鳥肌ものの演技。こんなラテンは誰にも滑れない。テッサの新衣装は、大阪の全マダムがひれ伏すゴージャス豹柄です。

(動画はいずれも最初にCMが入るのでそのまましばしお待ちを。あと、画面左下の音声ボタンをクリックして消音をオフにしてくださいね。あと、このサイトの動画は時間がたてば消えてしまうと思うので、その場合は別のところから動画を探して貼るようにします)

かたやパパシゼのショートダンスは、演技の最初のあたりでガブリエラちゃんの衣装にアクシデントが起きました。演技を中断できないと思ったガブリエラちゃんはそのまま続行。もちろんギヨームくんも気づいていたはずで、そのせいもあってかツイズルで近づきすぎるなどいつもより若干不安定な演技に。衣装がはだけたためにガブリエラちゃんは精神的な傷も負うことになり、ほんとうに残念でした。
とはいっても、そんな中ですばらしい得点を出したのはさすが若きカリスマカップル。テサスコとは、わずか1.74点という僅差につけました。

さて。
3位以下とは大きく差をつけて臨んだ、今日のフリーダンス。
滑走順はパパシゼの方が先でした。
彼らのオリンピックシーズンのプログラム、ベートーベンのピアノソナタ「月光」。
歴代最高得点を叩き出した、神々しいほどの端正な演技、ひとつの作品をつくりあげた2人の美しいムーブメントをごらんください。

そしてテサスコは、最終滑走。
もっとも重圧がかかる順番です。
なのになのに、結果、パパシゼの歴代最高得点を速攻で更新してしまった彼ら。
フリープログラムは「ムーランルージュ」。狂おしいまでの男女の愛のよろこび、苦しみが迫ってくる圧巻の演技です。
こんなものを観たらもう何も観たくないというくらい、アイスダンスでこんなことができるんだというひとつの究極を見せられた思い。

もしパパシゼにショートダンスでのアクシデントがなかったら…とか、滑走順が違っていたら…とか、たくさんの《もしも》はあるにせよ、テサスコのフリー演技は「ああ、彼らが世界最高なんだ」としか納得しようのない、圧倒的なものでした。

今のテサスコを見ていて思うのは、カップル競技における《ユニゾン》についてです。
同調性とか、調和性とか訳される《ユニゾン》。
つまり二人がいかに息を合わせ、ひとつに溶け合うように演技ができるかということなのですが、私が思うにテサスコの持つ《ユニゾン》は、ほかのアイスダンスカップルと完全に一線を画しています。彼らの演技における《ユニゾン》は、合せるとかではなくて、まるでひとつの身体を共有しているかのようです。
スコットが「テッサと心臓の鼓動すら合わせたい」と話したことがあるそうですが、この二人は7歳と9歳のときにカップルを組んで以来、ずっと組み替えなしで緊密な関係を作り上げてきました。心も身体も、お互いこれほど知り尽くしている相手はいないのではないかと思います。試合前に二人が必ずおこなう、恒例の長いハグ。それは他者を寄せつけない空気に満ちています。
でも、彼らはプライベートではリアルカップルではないそうです。あまりに仲がよく、あまりに息がぴったりなのでしばしば誤解されるみたいですが。
私はむしろ、この二人が恋愛関係でないがゆえに、たぐいまれな《ユニゾン》が壊れることなく育ってきたのではないかと思うのです。そして、男女が恋愛感情を介さずにここまで信頼しあい、大切に思いあうことができるということ。これもまたゆるぎない《愛》なんだな、こういう愛が存在するなら、この世にも希望があるな、と。
たぶん、こんな《ユニゾン》を持つ二人は、これから先も出てくることはないんじゃないかとも思うのですが。

テサスコは、やっぱり今季でもう競技をほんとうに去ってしまうのかな…。念願の平昌での金メダルを手に入れて、歴代最高得点も更新して、もはや競技の世界ではこれ以上望むことはなくなったのかもしれないけれど、彼らがいなくなると考えるとさびしくてもったいなくて。
パパシゼは、ここからもっともっと進化していくでしょう。それが楽しみで仕方がないし、きっとテサスコとはまったく違う意味で、あとにも先にもないほど圧倒的なアイスダンスカップルになってくれると思います。



【ついにメダル!シブタニズ。そしてオリンピックの魔物】

ものすごく上手な日系のジュニアカップルがいる、という話が耳に入ったのはかれこれ10年近く前だったような。お人形さんのようにかわいらしいマイアとアレックスのシブタニ兄妹が、ついにシニアデビューしたのは2010-11年シーズンで、そのシーズンの全米選手権、四大陸選手権で2位、世界選手権でも銅メダルを獲得と、電撃的デビューを飾りました。
ただしその後はソチ五輪でも9位、世界選手権でも表彰台から遠ざかり、プログラムに関してもなかなか彼らにぴったり合うものが見つからず、高い技術と一定の評価は保ち続けるものの、世界のトップには届かない日々が続きました。

転機は2015-16シーズンのフリープログラム、コールドプレイの「Fix You」。やっと《これがシブタニズ》と言えるプログラムを得て、全米選手権で初優勝、世界選手権でも5年ぶりに表彰台に立ちました。
今シーズンは、同じコールドプレイの「Parachutes」をフリープログラムの曲に選んでオリンピックに臨みました。

今回のオリンピック、金メダル・銀メダルはテサスコとパパシゼのほかはなく、銅メダルがどのカップルになるかが注目でした。
銅メダル候補としては、同じアメリカのマディソン・ハベル&ザッカリー・ドノヒュー組とマディソン・チョック&エヴァン・ベイツ組、イタリアのアンナ・カッペリーニ&ルカ・ラノッテ組などが挙がってました。

その中で、ハベル&ドノヒュー組がショートダンスで3位発進。僅差でシブタニズが4位につけました。
そんな中で、やっぱり出たんですね、いわゆる《オリンピックの魔物》が。
フリー最終グループの直前、チョック&ベイツ組はスピンに入るところで転倒。ふだんは大きなミスのない、技術力の高いカップルなのに…。今季「イマジン」のとてもすてきなプロで、好調でもあったのですが…。スピンがノーバリュー(0点)となり、2人とも転倒となったので2点減点。涙を流してのフィニッシュに、こちらも泣いてしまいました。

そして、シブタニズがノーミスで感動的な演技を終え、銅メダルを目の前にしたハベル&ドノヒュー組。初の全米選手権優勝をもぎ取った、自信のフリープログラム。
ところが、演技冒頭からいつもの彼ららしいパンチのきいたスピード感がなく、ツイズルでレベルも取りこぼした上、最後にザッカリーくんが氷に両手をついてしまい転倒扱いに。今季破竹の勢いだった彼らを襲った、これもオリンピックの魔物だったのでしょう。

カッペリーニ&ラノッテ組は「ライフ・イズ・ビューティフル」のサントラで、まるで映画を氷上に写し出すような情感あふれるすばらしい演技でしたが、ツイズルなどでレベルを取れず得点はあまり伸びませんでした。
そして、私がずっと応援してきたエカテリーナ・ボブロワ&ドミトリー・ソロビヨフ組。長くロシアのアイスダンスを牽引してきた2人の、たぶん集大成のオリンピック。ぐっと引き込まれる演劇的なフリープログラムでほんとうにすばらしかったのですが、結果はソチ五輪と同じく5位にとどまりました。
さまざまなことがあった結果、銅メダルはシブタニズの手に。まだ若い彼らですが、低迷も苦労も垣間見てきただけにこちらも感慨ひとしおでした。

そして、村元哉中&クリス・リード組の大健闘も、もちろん忘れちゃいけません。
シングルの選手だった哉中ちゃんがアイスダンスの世界に飛び込み、クリスと組んでから、ものすごい勢いで二人は進化してきました。五輪での15位はほんとうに立派です。
哉中ちゃんがぐいぐいクリスを引っぱり、クリスはこれまでの経験で哉中ちゃんを支え、とってもいい関係の中で急成長してきたんだろうなと思います。これからもっともっとうまくなることでしょう。彼らがどこまでいけるのか楽しみです。

私がアイスダンスを本格的に観はじめたのはバンクーバー五輪からなので、ちょうど8年くらい。この間にもたくさんの変遷があり、引退、復帰、組み替え、コーチの変更、けっこうめまぐるしい変化がありました。そして、最初のころからずっと一緒に観てきた娘たちも、この8年で子どもから大人へ。
アイスダンスはシングルと違い、ファンが少なくてなかなか人に話が通じないこともあって、どんな選手がどのコーチからどのコーチに替わったとか、ステップの種類やらレベルがどうとか、そんな話が母娘の間でツーカーで通じるというのもなかなか珍しいことなんだろうなと思います。
今日テサスコが金メダルを決めた瞬間は、テレビの前で母娘3人で絶叫!そして落涙!でした。きっとこういう記憶は、ずっと心に残っていくんだろうなあ。

さて、明日から女子シングル。
いよいよ平昌オリンピック、フィギュアスケート最後の種目が始まります。
どうか選手たちみんなが、力を出し切れますように。魔物は、なるべくおとなしくしていてください。


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by higurashizoshi | 2018-02-21 00:18 | フィギュアスケート | Comments(0)

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