ひぐらしだより


人生はその日暮らし。  映画、アート、音楽、フィギュアスケート…日々の思いをつづります。
by higurashizoshi
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平昌オリンピック フィギュアスケート アイスダンス

平昌オリンピック、早くも折り返し点を過ぎました。
フィギュアスケート競技も団体戦、個人戦の男子、ペアと終わり、昨日今日はアイスダンス。そう、私の大好きなアイスダンスなのに、テレビ放映が…ペアと同じくあまりに貧しい。
昨日のショートダンスは後半3グループはBS1で生中継があったのだけど、今日のフリーダンスに至っては他の競技が押したために最終グループ+1カップルしか生中継してくれませんでした。
ただし、今回は民放やNHKのネット配信での中継があったので、テレビでやってくれない前半部分はそちらで観ようと思ってたのですが…ショートダンスのときからなぜか音声が出ない!
ツイッターなどでも《音出ない》と言ってる人が複数いたので、何か解決法がないかなって探したんだけど…無理でした。で、仕方なく画質はよくないけどロシアのライストで観ました。とはいえ、不便はあってもいろんな方法でこうやって生で試合を観られる今の時代は、テレビしかなかった昔に比べてどれほど恵まれてることか。

昨日今日とそうやってアイスダンスを追いかけて、もうお腹いっぱい、胸いっぱい、ほんとうにすごい戦いでした。
これをテレビで少ししかやらず、一般に知られないのがまことにもったいない。

まずは、すべての戦いを終えて頂点に立った3組の姿を。
金メダルは、カナダのテッサ・バーチュー&スコット・モイア組(206.07:歴代最高得点)。
銀メダルは、フランスのガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン組(205.28)。
銅メダルは、アメリカのマイア・シブタニ&アレックス・シブタニ組(192.59)でした。

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4位からの順位は次のとおり。

4 マディソン・ハベル&ザッカリー・ドノヒュー(アメリカ)187.69
5 エカテリーナ・ボブロワ&ドミトリー・ソロビヨフ(ロシア)186.92
6 アンナ・カッペリーニ&ルカ・ラノッテ(イタリア)184.91
7 ケイトリン・ウィーバー&アンドリュー・ポジェ(カナダ)181.98
8 パイパー・ギルス&ポール・ポワリエ(カナダ)176.91
9 マディソン・チョック&エヴァン・ベイツ(アメリカ)175.58
10 シャーリーヌ・ギグナード&マルコ・ファブリ(イタリア)173.47
11 ペニー・クームス&ニコラス・バックランド(イギリス)170.32
12 サラ・ウルタド&キリル・ハリャーヴィン(スペイン)168.33
13 ティファニー・ザゴルスキー&ジョナサン・ゲレイロ(ロシア)162.24
14 ナタリア・カルシュク&マキシム・スポディリエフ(ポーランド)161.35
15 村元哉中&クリス・リード(日本)160.63
16 カヴィタ・ローレンツ&ヨティ・ポリゾアキス(ドイツ)150.49
17 マリー=ジャード・ローリオ&ロマン・ルギャック(フランス)149.59
18 ユラ・ミン&アレクサンドル・ガメリン(韓国)147.74
19 アリサ・アガフォノワ&アルペル・ウチャル(トルコ)147.18
20 ルチエ・ミスチェコヴァ&ルカシュ・チェーレイ(スロバキア)142.57


【テサスコv.s.パパシゼの頂上決戦】

今回のオリンピック、アイスダンスの頂上争いは2つのカップルに絞られてました。
バンクーバー金メダル、ソチ銀メダル、もはやアイスダンス界のレジェンドといっても過言ではないテッサ・バーチュー&スコット・モイア組。いったん現役引退をしたあと、まだやり残したことがあると競技に戻ってきての挑戦です。
もう一組は、若きカリスマカップルとなったガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン組。現在世界歴代最高得点の記録を持っている2人。私がジュニアのころから偏愛してきたカップルなんですが、まさかこんなに早く、こんなところまで登りつめてくるとは思ってませんでした。

この二組は、同じコーチ陣のもとで、同じリンクで練習してるチームメイト。リンクサイドでなごやかに一緒にいるシーンも見られます。世界一を争ってしのぎを削る2組が…と思い返せば、テッサ&スコット組と、バンクーバー五輪とソチ五輪で金メダルを競い合ったライバルのデイヴィス&ホワイト組も、当時やっぱり同じコーチ、同じリンク(現在とは別のところ)のチームメイトでした。

テッサ&スコット(テサスコ)が競技に復帰してきた昨シーズンは、ちょうどパパダキス&シゼロン(パパシゼ)が飛ぶ鳥を落とす勢いでアイスダンス界を席巻していたとき。まだ20歳そこそこのパパシゼは快進撃を続けてたのですが、その後状況は変わってきました。復帰したベテランのテサスコの方がじりじりと得点を伸ばしてきたのです。
そしてオリンピックシーズンの今シーズン、2つのカップルの評価は拮抗してきました。テッサとスコットは28歳と30歳。いったん引退したとはいえ、まだまだアイスダンスの選手としては現役で十分戦える年齢です。

私はパパシゼを偏愛してきたとはいえ、テサスコはその技術、調和性において人間界を超えたアイスダンスカップルだと思っているので、今回はどちらにも勝ってもらいたいという気持ちで悶々としてました。パパシゼはまだまだ若い。これからがある。でもテサスコはこれが最後の五輪、最後の競技シーズンだと明言してる。おまけに今シーズンのテサスコのプログラムの仕上がりの凄まじいことといったら!

まずは昨日のショートダンス。
テサスコが歴代最高得点を出してトップに立ちました。
まさに鳥肌ものの演技。こんなラテンは誰にも滑れない。テッサの新衣装は、大阪の全マダムがひれ伏すゴージャス豹柄です。

(動画はいずれも最初にCMが入るのでそのまましばしお待ちを。あと、画面左下の音声ボタンをクリックして消音をオフにしてくださいね。あと、このサイトの動画は時間がたてば消えてしまうと思うので、その場合は別のところから動画を探して貼るようにします)

かたやパパシゼのショートダンスは、演技の最初のあたりでガブリエラちゃんの衣装にアクシデントが起きました。演技を中断できないと思ったガブリエラちゃんはそのまま続行。もちろんギヨームくんも気づいていたはずで、そのせいもあってかツイズルで近づきすぎるなどいつもより若干不安定な演技に。衣装がはだけたためにガブリエラちゃんは精神的な傷も負うことになり、ほんとうに残念でした。
とはいっても、そんな中ですばらしい得点を出したのはさすが若きカリスマカップル。テサスコとは、わずか1.74点という僅差につけました。

さて。
3位以下とは大きく差をつけて臨んだ、今日のフリーダンス。
滑走順はパパシゼの方が先でした。
彼らのオリンピックシーズンのプログラム、ベートーベンのピアノソナタ「月光」。
歴代最高得点を叩き出した、神々しいほどの端正な演技、ひとつの作品をつくりあげた2人の美しいムーブメントをごらんください。

そしてテサスコは、最終滑走。
もっとも重圧がかかる順番です。
なのになのに、結果、パパシゼの歴代最高得点を速攻で更新してしまった彼ら。
フリープログラムは「ムーランルージュ」。狂おしいまでの男女の愛のよろこび、苦しみが迫ってくる圧巻の演技です。
こんなものを観たらもう何も観たくないというくらい、アイスダンスでこんなことができるんだというひとつの究極を見せられた思い。

もしパパシゼにショートダンスでのアクシデントがなかったら…とか、滑走順が違っていたら…とか、たくさんの《もしも》はあるにせよ、テサスコのフリー演技は「ああ、彼らが世界最高なんだ」としか納得しようのない、圧倒的なものでした。

今のテサスコを見ていて思うのは、カップル競技における《ユニゾン》についてです。
同調性とか、調和性とか訳される《ユニゾン》。
つまり二人がいかに息を合わせ、ひとつに溶け合うように演技ができるかということなのですが、私が思うにテサスコの持つ《ユニゾン》は、ほかのアイスダンスカップルと完全に一線を画しています。彼らの演技における《ユニゾン》は、合せるとかではなくて、まるでひとつの身体を共有しているかのようです。
スコットが「テッサと心臓の鼓動すら合わせたい」と話したことがあるそうですが、この二人は7歳と9歳のときにカップルを組んで以来、ずっと組み替えなしで緊密な関係を作り上げてきました。心も身体も、お互いこれほど知り尽くしている相手はいないのではないかと思います。試合前に二人が必ずおこなう、恒例の長いハグ。それは他者を寄せつけない空気に満ちています。
でも、彼らはプライベートではリアルカップルではないそうです。あまりに仲がよく、あまりに息がぴったりなのでしばしば誤解されるみたいですが。
私はむしろ、この二人が恋愛関係でないがゆえに、たぐいまれな《ユニゾン》が壊れることなく育ってきたのではないかと思うのです。そして、男女が恋愛感情を介さずにここまで信頼しあい、大切に思いあうことができるということ。これもまたゆるぎない《愛》なんだな、こういう愛が存在するなら、この世にも希望があるな、と。
たぶん、こんな《ユニゾン》を持つ二人は、これから先も出てくることはないんじゃないかとも思うのですが。

テサスコは、やっぱり今季でもう競技をほんとうに去ってしまうのかな…。念願の平昌での金メダルを手に入れて、歴代最高得点も更新して、もはや競技の世界ではこれ以上望むことはなくなったのかもしれないけれど、彼らがいなくなると考えるとさびしくてもったいなくて。
パパシゼは、ここからもっともっと進化していくでしょう。それが楽しみで仕方がないし、きっとテサスコとはまったく違う意味で、あとにも先にもないほど圧倒的なアイスダンスカップルになってくれると思います。



【ついにメダル!シブタニズ。そしてオリンピックの魔物】

ものすごく上手な日系のジュニアカップルがいる、という話が耳に入ったのはかれこれ10年近く前だったような。お人形さんのようにかわいらしいマイアとアレックスのシブタニ兄妹が、ついにシニアデビューしたのは2010-11年シーズンで、そのシーズンの全米選手権、四大陸選手権で2位、世界選手権でも銅メダルを獲得と、電撃的デビューを飾りました。
ただしその後はソチ五輪でも9位、世界選手権でも表彰台から遠ざかり、プログラムに関してもなかなか彼らにぴったり合うものが見つからず、高い技術と一定の評価は保ち続けるものの、世界のトップには届かない日々が続きました。

転機は2015-16シーズンのフリープログラム、コールドプレイの「Fix You」。やっと《これがシブタニズ》と言えるプログラムを得て、全米選手権で初優勝、世界選手権でも5年ぶりに表彰台に立ちました。
今シーズンは、同じコールドプレイの「Parachutes」をフリープログラムの曲に選んでオリンピックに臨みました。

今回のオリンピック、金メダル・銀メダルはテサスコとパパシゼのほかはなく、銅メダルがどのカップルになるかが注目でした。
銅メダル候補としては、同じアメリカのマディソン・ハベル&ザッカリー・ドノヒュー組とマディソン・チョック&エヴァン・ベイツ組、イタリアのアンナ・カッペリーニ&ルカ・ラノッテ組などが挙がってました。

その中で、ハベル&ドノヒュー組がショートダンスで3位発進。僅差でシブタニズが4位につけました。
そんな中で、やっぱり出たんですね、いわゆる《オリンピックの魔物》が。
フリー最終グループの直前、チョック&ベイツ組はスピンに入るところで転倒。ふだんは大きなミスのない、技術力の高いカップルなのに…。今季「イマジン」のとてもすてきなプロで、好調でもあったのですが…。スピンがノーバリュー(0点)となり、2人とも転倒となったので2点減点。涙を流してのフィニッシュに、こちらも泣いてしまいました。

そして、シブタニズがノーミスで感動的な演技を終え、銅メダルを目の前にしたハベル&ドノヒュー組。初の全米選手権優勝をもぎ取った、自信のフリープログラム。
ところが、演技冒頭からいつもの彼ららしいパンチのきいたスピード感がなく、ツイズルでレベルも取りこぼした上、最後にザッカリーくんが氷に両手をついてしまい転倒扱いに。今季破竹の勢いだった彼らを襲った、これもオリンピックの魔物だったのでしょう。

カッペリーニ&ラノッテ組は「ライフ・イズ・ビューティフル」のサントラで、まるで映画を氷上に写し出すような情感あふれるすばらしい演技でしたが、ツイズルなどでレベルを取れず得点はあまり伸びませんでした。
そして、私がずっと応援してきたエカテリーナ・ボブロワ&ドミトリー・ソロビヨフ組。長くロシアのアイスダンスを牽引してきた2人の、たぶん集大成のオリンピック。ぐっと引き込まれる演劇的なフリープログラムでほんとうにすばらしかったのですが、結果はソチ五輪と同じく5位にとどまりました。
さまざまなことがあった結果、銅メダルはシブタニズの手に。まだ若い彼らですが、低迷も苦労も垣間見てきただけにこちらも感慨ひとしおでした。

そして、村元哉中&クリス・リード組の大健闘も、もちろん忘れちゃいけません。
シングルの選手だった哉中ちゃんがアイスダンスの世界に飛び込み、クリスと組んでから、ものすごい勢いで二人は進化してきました。五輪での15位はほんとうに立派です。
哉中ちゃんがぐいぐいクリスを引っぱり、クリスはこれまでの経験で哉中ちゃんを支え、とってもいい関係の中で急成長してきたんだろうなと思います。これからもっともっとうまくなることでしょう。彼らがどこまでいけるのか楽しみです。

私がアイスダンスを本格的に観はじめたのはバンクーバー五輪からなので、ちょうど8年くらい。この間にもたくさんの変遷があり、引退、復帰、組み替え、コーチの変更、けっこうめまぐるしい変化がありました。そして、最初のころからずっと一緒に観てきた娘たちも、この8年で子どもから大人へ。
アイスダンスはシングルと違い、ファンが少なくてなかなか人に話が通じないこともあって、どんな選手がどのコーチからどのコーチに替わったとか、ステップの種類やらレベルがどうとか、そんな話が母娘の間でツーカーで通じるというのもなかなか珍しいことなんだろうなと思います。
今日テサスコが金メダルを決めた瞬間は、テレビの前で母娘3人で絶叫!そして落涙!でした。きっとこういう記憶は、ずっと心に残っていくんだろうなあ。

さて、明日から女子シングル。
いよいよ平昌オリンピック、フィギュアスケート最後の種目が始まります。
どうか選手たちみんなが、力を出し切れますように。魔物は、なるべくおとなしくしていてください。


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# by higurashizoshi | 2018-02-21 00:18 | フィギュアスケート | Comments(0)

平昌オリンピック フィギュアスケート 男子フリー

今日は家にいて、NHK地上波の生中継を最初から最後まで観てました。
途中で、もう観るのやめたいと何度か思うくらい、すごい試合でした。
ソチ五輪の男子フリーは最終グループに自滅演技が多く、モヤモヤが残った記憶があるのですが、今回平昌五輪の男子フリーは違いました。まっとうな激闘であり、結果も納得いくものでした。点数的なレベルが高すぎて、時代の変化をまざまざと感じた今日でした。

結果的には、ショートの上位3人がメダル。
勝つべくして勝った3人。心から讃えたいです。
ハビエル・フェルナンデス選手は、スペイン史上初めてのフィギュアスケートのメダリストとなりました。ほんとうにおめでとう!

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男子シングルの総合順位です。

1羽生結弦(日本)317.85
2宇野昌磨(日本)306.90
3ハビエル・フェルナンデス(スペイン)305.24
4ボーヤン・ジン(中国)297.77
5ネイサン・チェン(アメリカ)297.35
6ヴィンセント・ゾウ(アメリカ)276.69
7ドミトリー・アリエフ(ロシア)267.51
8ミハイル・コリヤダ(ロシア)264.25
9パトリック・チャン(カナダ)263.43
10アダム・リッポン(アメリカ)259.36
11アレクセイ・ビチェンコ(イスラエル)257.01
12 キーガン・メッシング(カナダ)255.43
13ダニエル・サモヒン(イスラエル)251.44
14ヨリク・ヘンドリクス(ベルギー)248.95
15チャ・ジュンファン(韓国)248.59
16ミハル・ブレジナ(チェコ)246.07
17ミーシャ・ジー(ウズベキスタン)244.94
18田中刑事(日本)244.83
19デニス・ヴァシリエフス(ラトビア)234.58
20ブレンダン・ケリー(オーストラリア)233.81
21マテオ・リッツォ(イタリア)232.41
22パウル・フェンツ(ドイツ)214.55
23ハン・ヤン(中国)213.01
24モリス・クヴィテラシビリ(ジョージア)204.57


羽生結弦選手の圧倒的な強さ。この心の強さはどこからくるのだろう。
奇跡的なものを観た、という思いがぬぐえません。
こんな人はこれまでもいなかったし、これから先もいないだろう。
と同時に、これがもし彼の集大成になるのだとしたら、あまりに早く、さびしいなとも。
この特別なスケーターがこれからさらに進化するさまを、見たい。そう思わせられたから。

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正直にいって、宇野昌磨選手が銀メダル、ということにいまだ実感がないんですよ。
私、ずっとショーマ推しで、すごく好きなスケーターなので応援もしてきたのだけど、
「ショーマ?メダル?それも、銀…?」
てキョトンとしてしまう。

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フリー最終滑走で、冒頭の四回転ループで転倒したときは「もうだめか」と思いました。
インタビューによると、本人はその転倒で《一番にはなれないな》って思ったそうで、そしたら笑えてきたんだそうです。「笑いがこみあげてきた」って言ってましたね。
笑える…?オリンピックのメダルのかかった最終滑走の演技中に、笑える…?
ショーマは試合のとき、他の選手の演技をモニターで全部観てる珍しい選手です。ふつうは動揺するので見ないと思うんだけど、彼は平気なんですね。だから最終滑走の自分までの全部の選手の演技も得点も知ってた。そのうえでリンクに出ていった。
確かに、ショーマの基礎点からすると、もし予定通りのクリーンな演技ができたら結弦くんを上回る可能性はあったんですよね(いや、今回はそうならなくてよかったと思うけど)。
でも冒頭に転倒したから、あ、一番は無理だなって思った。そしたら笑えてきた。「もう、がんばろ、って」思ったんだそうです。そして銀メダルです。
要するに、今の彼にとっては、ほんとにその言葉通り、オリンピックは特別なものではない。試合のひとつにすぎないんですね。つくづく、これまで見たことのないタイプの選手だなって思います。
そういう意味でも、これからのショーマがどう変化していくのかが楽しみです。

ハビーは、たったひとつ四回転サルコウが抜けて二回転になった、あの瞬間に金メダルを逃しました。たったひとつ。
それでもそのほかはほんとうによくまとめました。縦横無尽でのびやかな最高のハビーではなかったけど、これまでのすべてを出したい、なんとしても勝つんだという思いがあふれ出ていました。
結果が出たあと、あの優しい笑顔で結弦くんを抱きしめて讃えるハビーの様子を見て、涙が止まりませんでした。

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メダリスト全員が300点台という、4年前には想像もつかなかったハイスコアな五輪。
追い上げてあと一歩だった4位のボーヤン・ジン選手、奇跡のフリーを見せてくれたネイサン・チェン選手(フリーだけなら彼がダントツの1位でした)、そしてパトリック・チャン選手やミハル・ブレジナ選手など今季での引退を表明している選手たちの演技。
ヴィンセント・ゾウ選手やデニス・ヴァシリエフス選手など、4年後の進化が期待できる若い選手たちの姿も心に残りました。

実は今日はプライベートでは娘の天下分け目の試験当日で、そのことにハラハラし、男子フリーにハラハラし、一日中ちゃんと生きた心地がしませんでした。
でも娘も結果はわからないけど無事受験を終えて帰ってきたし、男子選手はみんなほんとうにすばらしい演技を見せてくれたし、ちょっと心を落ち着けてお風呂入って寝ようと思います。あ、録画してた表彰式見なきゃ。


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# by higurashizoshi | 2018-02-17 23:51 | フィギュアスケート | Comments(0)

平昌オリンピック フィギュアスケート 男子ショート

団体戦の後半部分を書こうと思ってたら、あっという間に個人戦のペアが始まり、男子ショートが今日終わりました。

ペアに関しては、スイ&ハン組に金メダルを!と個人的には応援してたのですが、サフチェンコ&マッソ組の歴史に残るフリー演技と、金メダル確定の瞬間にあふれ出した二人の涙を見て、「ああ、これでよかったんだ」と深く納得しました。
ウクライナからパートナーを求めてドイツ国籍を取り、多くの栄光ののちにパートナーが引退し、サフチェンコ選手も30歳を過ぎて引退するかと思いきや、若いパートナーを得て再び挑戦を始め…
しかも新パートナーのマッソ選手もドイツ人ではなく、フランス国籍から変更してのペア結成。そこから次第にまた世界の上位へと駆け上がってきて、ついにサフチェンコ選手は悲願の金メダルを手にしました。どれほどの苦労と困難の果てにこの瞬間を迎えたのか、想像すると思わずもらい泣き。
スイ&ハン組にとってはフリーでのわずかなミスが僅差での勝敗を分けたことになり、ほんとうに悔しいと思うけれど…4年後の母国開催の北京五輪まで、さらなる進化に期待です。

さて今日終わった男子ショート。
いやおそろしい試合でしたね。
ショートでの順位は、羽生結弦選手が圧巻の1位発進、2位がハビエル・フェルナンデス選手、3位が宇野昌磨選手、4位がボーヤン・ジン選手、はいここまで全部100点超え! ダークホースのドミトリー・アリエフ選手が5位です。

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もう、どこを見ても羽生、羽生なので今さらですが、彼の超人伝説ここに極まれりという今日でした。昔のマンガみたい。というか、ふつう、こんな人はマンガの世界にしかいないはず。メンタルが強いとか、そういう次元じゃないです。
結弦くんの演技が終わった直後、一緒に観てた娘がひとこと、
「鬼、だね」
と言ったんですが、ほんとそうだなって思いました。もちろん悪い意味じゃなく。
明日のフリーがどんな内容であれ、今日のショートでの演技はひとつの伝説になりうるでしょう。

ハビーは素晴らしかったです。すべてを充実させて滑り切りました。4位に終わったソチ五輪から、ずっと彼の目指し続けたメダル。それがハビーの望む色になるかはわからないけど、絶対にその首にメダルがかかるところを想像して、明日を迎えたい。

そしてショーマは、今日もショーマでした。本人いわく、「高まってくると身体が動きすぎてしまう」。だからそれを抑えるのが大変だったそうです。
そして少し氷につまづきかけた瞬間とか、最後のトリプルアクセルがあやうかったけどおさめた直後とか、またも笑ってました。オリンピックの演技中に。いい意味で、こんな変なスケーター見たことないです。

ネイサン・チェン選手に関しては、団体戦のときから「どうしたんだろう?」と思ってました。
軽々と飛んできた多彩な四回転が、どうも決まらない。それでも、今季の活躍を考えれば個人戦では盛り返してくると確信してたのですが…。今日はまさに《悪夢》のひとことでした。どうかフリーでは彼らしい演技ができますように。


ほかに印象的だったのは、もはや美しき修行僧と化してしまったかのようなミーシャ・ジー選手の「アヴェ・マリア」の極まった演技。今季のどの演技よりも精神性が高かったです。
そしてヨリク・ヘンドリクス選手の、ジャンプも演技の中に完全に溶け込んだような、ひとつながりの美しいプログラム。
大好きなアダム・リッポン選手や、ミハル・ブレジナ選手の会心の演技もうれしかった。

もうひとり、惜しくもわずかな差でフリーに残れなかった初出場のマレーシアのジュリアン・ジー・ジェイ・イー選手。とても素敵なスケーターで、以前から応援していたので、初五輪での活躍を願ってました。いい演技だったのですけど…ほんとに惜しくも24位以内に僅差で入れず。

明日のメダル争いは、5位のアリエフ選手までの5人。
点差は3~4点あるとはいえ、フリーの出来次第では順位は入れ替わり可能。
明日は、選ばれた舞台に立つ選手たちの、何年もの思いや苦難が凝縮する日。
心して、静かに熱く見守りたいです。



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# by higurashizoshi | 2018-02-17 02:45 | フィギュアスケート | Comments(0)

平昌オリンピック フィギュアスケート団体戦(1)

始まりましたね、平昌オリンピック。(遅い…)
ソチから4年。早かったような、長かったような。
開会式の前にすでに競技があったフィギュアスケート。
いまだこちらも慣れない団体戦、選手に負担を強いるものでもある半面、個人戦への布石になるという利点もなきにしもあらず。特に今回は団体戦最初の男子ショートから荒れましたからね~。こんな朝早くから競技をやるのにフィギュアの選手たちは慣れてないので、団体戦で失敗しつつも身体慣らしや雰囲気に慣れるというハードな修練にはなったかもです。

団体戦男子ショートで一番驚いたのは、やはり金メダル候補のひとりネイサン・チェン選手が最近見たことのないような崩れ方をしたこと。
イナズマのごとく決めるはずの冒頭の四回転フリップからのコンビネーションが着氷乱れてセカンドが二回転に、しかもそのあとの単独の四回転トゥループがすっぽ抜けて二回転に、そして最後のトリプルアクセルは転倒と、すべてのジャンプで失敗。体調が悪いのか、ほかの原因かしらと心配になりました。個人戦では調子を取り戻していますように。
ほかの選手もロシアのコリヤダくんをはじめ、何人もが転倒や失敗を繰り返して大荒れ。
早朝からの練習→試合という流れにみんな身体がついていってないのかなと思ったものの、そこで気を吐く30歳のビチェンコ選手。まるで楽しげに軽々とクリーンプログラム!強い!

そして登場した20歳ショーマさん。朝が苦手らしいショーマさんですが、気負いもなく緊張の気配もなく、冒頭の四回転フリップはあぶなかったもののステッピンアウトでこらえ、あとは四回転トゥ含めクリーンにするするとやってのけちゃいました。
途中と最後にちょっと笑ってたのは、インタビューによると思ってなかったぐらつきとかあっての失笑的ひとり笑いだったそうで、《演技を終え満足そうにニヤッと笑った》とか書かれてる記事を読むと「うーむ、報道って…」と思ったことでした。
まあ、こんな場で(初出場のオリンピックで初演技中!)ひとり笑いが出るくらい、余裕があるってことではあるんだけれど。
終わったあと、「緊張は特になく、全日本の方が緊張した」とか言ってはりましたからね。どんだけ大物(超マイペース)なんだろう。

その宇野昌磨選手の団体戦ショートプログラムの演技です。
直接貼れないのでこちらから。
男子フリーは、やはり荒れ気味(ショートから勝ち上がった5か国の代表選手のうち、ほぼノーミスだったのは2人だけ)になりました。
その中で印象的だったのは、四回転を完全回避して《美しく完成されたクリーンプログラム》をめざしたアダム・リッポン選手の演技。昨シーズンから続けてのフリーのこのプログラム、私は大好きで、リッポンくん史上最高プロだと思っています。
個人戦では四回転を入れてくると思うので、この構成での美しい演技は今回しか見られないのでは。貴重です。

このフリーではパトリック・チャン選手もひさびさにまとめられたいい演技でした。
田中刑事選手は、やっぱりオリンピックの雰囲気にのまれたのかなあ。これを個人戦への糧にしてくれることを願ってます。すばらしい実力の持ち主なので、この大舞台でたくさんの人にそれを見せてほしい!

そして男子といえば、団体戦をスキップした羽生選手がいよいよ平昌入り。
いろいろな声が聞こえてくるとは思いますが、本人にとって少しでも納得のいくオリンピックになりますように。

団体戦の女子、ペア、アイスダンスについては次に。
フィギュア以外の競技もおもしろくて、ついつい観てしまってます。戸外での競技は悪天候と極寒で選手がどうにも気の毒なシーンが多い…。


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# by higurashizoshi | 2018-02-12 19:14 | フィギュアスケート | Comments(0)

こんな一日

あっという間に1月が去ってしまい、フィギュアに関しては全米選手権もロシアやカナダのナショナルもヨーロッパ選手権も、そして四大陸選手権も終わり、ついに平昌五輪を待つばかりというところまできました。
なんも書けなくてウズウズじたばた、もちろん競技はほぼすべてCS放映やライストも織りませて観てはいるんですけどね。

この間に腰をやられて(人生6回目くらい?)ブラックジャック先生の鍼灸治療に駆け込んだり、仕事でいろいろあったり、所属してる合唱団の演奏会が近づいてきたので自主練含めがんばり出したり。
この演奏会がバッハ「マタイ受難曲」全曲、3時間半近い長丁場で、練習もモグラたたきのごとくにあっちをマスターしてもこっちを忘れ、こっちをやってもまだ未知の領域ありという具合。
ドイツ語はなかなか覚えらんないし、何よりマタイによる福音書の物語をたどっていくと《信仰を持たない日本人の自分がこの曲を演奏する意味とは何か》というようなことをやたら考えてしまい、通勤車中でも延々過去のマタイの名演奏を対訳つきの動画で取りつかれたように視聴、仕事中も《復活の意味とは》《そもそも信仰とは》などなどの思索にふけるという状態におちいっております。単なる芸術作品として演奏するという割り切りができたらいいのだろうけど、あいかわらずハンパな自分。

さて昨日はこんな一日でしたという話。

昨年からちょっとした不調がもとで定期的に病院通いしてるのですが、昨日はたぶん人生2回目くらいの心臓エコー検査の結果を聴きに、朝イチで病院へ。
気さくな女子大生みたいな主治医はサクサクと説明、「あー特に問題ないですよー」ということで一応無罪放免。
思ってたよりずっと早く終わったので、ポカッと空いた時間にうまく映画を観られないかとスマホですばやく検索して、ひいきの元町映画館のHPを見たら、東京行ったとき観逃したドキュメンタリー映画「もうろうをいきる」がドンビシャの時間帯に上映!
即、病院を飛び出し韋駄天で元町へ移動。うまく間に合って観ることができました。
しかもたまたま、毎月1日のサービスデイだったため700円もOFFで!
思わず「わー知らなかった、ラッキー♡」と言ったら元町映画館の受付のお姉さんも「うれしいですよね~」と互いにニコニコ。

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盲ろう者(視覚・聴覚ともに障がいをもつ人)の日常や人生を、自然なタッチで、しかも深くこまやかに描き出したすばらしい映画でした。
感動をあおるような編集や、無理に何かをえぐり出すようなあざとさは一切なく、それでいて胸の深いところにいつまでも問いを残していく、そんな作品。
視えること、聴こえることがあたりまえである立場とはちがう世界に生きる幾人ものひとの、それぞれの輝き、痛み、思いが心にしみわたってきました。
観てよかった。
パンフレットを購入し、それを熟読しつつ移動。
こういう合間時間のひとりの昼食は、徹底してお金をかけない信条(ていうか、要するにお金がないだけ!?)かつ、美味しくない物を食べるのは嫌、な私。迷わず讃岐うどんのチェーン店へGO!
そしたらなんと、ここも毎月1日のサービスデイで釜揚げうどんが200円もOFF! たった190円の昼食を美味しくいただきつつ、さらにパンフレットを熟読。はふはふ。

そして店を出て、また電車で移動、午後からの勤務へ。この日は昨年から始めた、知的障がいのある中高生の放課後デイの仕事です。子どもたちとはちょっと久しぶりの再会、どの子もそれぞれにおもしろく、かわいい。みんなそれぞれ課題や問題をかかえ、あたりまえに懸命に生きている。今日はクッキングで節分にちなんだ巻き寿司を作り、てんやわんや。
つくづく思うのだけど、私はたったひとつの仕事を毎日続けるのではなく、今のようにいくつもの仕事をちりばめながらやっていくのが圧倒的に合っているんだなあ。いろんなことをしながら、どこにも定住せず渡り歩くのが性に合うのでしょう。
なんてことを考えつつ、同僚とともに帰宅の電車へ。車中ではサイの鳴き声についてとか、最近読んだ本の話とか、いろいろ。同僚が降りたあとはスマホで気になるニュースやトピック、フィギュアの最新情報をチェック。そして最寄駅で降り、食料品の買い物を少しして、寒風の夜道を一路わが家へ。

まあ、こんな一日でした。
人生の一日一日は、ちいさな刻印を残しつつも飛ぶように過ぎていく。
あがいても、もがいても、できることはわずかずつ。
のぞみに向かって進む速度は、うんざりするほどゆっくり。
でもそのように過ぎる日々を、平穏というのかもしれない。それがどんなに恵まれたことであるかも、よくわかっているつもり。
逆にいえば、平穏とはたゆみないささやかな努力と、そうと気づかないほどさりげない幸運によって成り立っているのだろう。
しきりにそんなことを思いました。


*****
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# by higurashizoshi | 2018-02-02 16:46 | 雑感 | Comments(0)
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